「親が精神疾患。でも病識ない」家族はどうアプローチしてる?病識は育てるべき?

2019.11.17公開 2019.11.18更新

精神疾患のご本人に”病識”がなくて、対応に困ってしまった…という経験はありませんか?

 

・病識(びょうしき)
自分が病気であるという自覚。
引用:コトバンク

 

自分が病気だと自覚がないことを「病識がない」と表すことがあります。病識がないご本人の周囲が「病識を育てましょう」と病院側から言われることも。

 

では、実際のご家族は、どのようにご本人に接しているのでしょうか。

 

・病識がなくて困ったことは?
・病識が生まれたきっかけはなに?
・病識を育てようと今でも思ってる?
・そもそも病識って必要?

 

今回は、親が精神疾患だと診断された娘たちが、病識について詳しく語ります。

 

ミルコ さん

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【ミルコ・28歳】18歳のときに、父親がうつ病だと告げられたミルコさん。一度は症状が落ち着くも、環境の変化で状態が悪化し、双極性障害と診断されました。お父さまの病識は「なし」。

 

くまの

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【くまの・28歳】15歳のときに、母親が統合失調症と診断されました。さらに、2019年夏に父親が双極性障害と診断されていたことが発覚。母親:病識「なし」、父親:病識「あり」。

 

【進行役】林田 さん

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抑うつの症状と付き合いながら、Remeのインターンとして活躍中の林田さん。本日の司会進行をスイスイこなしていただきました。

 

<進行補佐:近藤(Reme運営)>

<ライター:くまのなな>

 

精神疾患のご家族に”病識”はある?ない?

林田さん
今日は、“病識”について詳しくお話を伺えればと思います!

 

早速ですが、お二人のご家族は病識がある?ない?

ミルコさん
うちは「ない」です。双極性障害と診断されていて、その病名を本人も聞いているけど、認めていないですね。
くまの
うちは母が統合失調症と診断されていて、病識は「ない」です。逆に、双極性障害と診断されている父は病識が「あり」ます。
ミルコさん
病識を持つって、”階段みたいに少しずつゴールに近づいていく”と思っていたんですけど、″円の中を行ったり来たりするもの″と聞いて、確かに!となったんですよね。

 

寛解に近づいたと思ったら、また遠ざかって、その中で病識を持つこともあったり、なかったりする。

林田さん
なるほど…。その円を、ご家族に当てはめて図に書いたりできます?
ミルコさん
図!はい、できるかな…。

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相談しながら書いてみました。難しい…。

ミルコさん
真ん中が寛解で、そこに向かって行ったり来たりする感じ。
くまの
症状も、よくなったり悪くなったりの繰り返しですもんね。
ミルコさん
そうなんですよね。昨日はよかったのに、今日はだめかー!ってなることも多いし。
くまの
ぐるぐる回りますよね、螺旋階段みたいな。ていうか絵が難しい!(笑)

 

まとめる力がアレだな…。口でお話ししていきます、ごめんなさい…。

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【左】ミルコさん作【右上】くまの作:父の場合【右下】くまの作:母の場合

ミルコさん
でも、頭の中は整理されるかも。図を参考にしながら、記憶の中のイベントベースでお話ししていきますね。
林田さん
お願いします!

 

病識が生まれたきっかけはなんだった?

林田さん
くまのさんのお父さまは病識が「ある」ですが、病識が生まれたきっかけはありますか?
くまの
閉鎖病棟に入院したことがきっかけだと思います。入院するまでは、元々胃ガンの手術をしたこともあったので、「これは手術の後遺症なんだ」とか、「これはお父さんの特性みたいなもんなんだ」と言っていたんです。

 

それが、退院した瞬間に「お父さんは双極性障害と言うらしい」に変わっていて、わたしもびっくりでした。いきなり変わったな!って。

ミルコさん
お父さまが入院したのは、ご自身の意志だったんですか?
くまの
いや、倒れてしまったんです。うつ状態のときに、まともな食事をしていなかったらしくて。床に倒れているところを姉が見つけて、病院に運ばれました。

 

脱水症状と栄養失調はあるものの、やっぱり原因は精神的なものと診断されて、少し回復してから閉鎖病棟に入院になりました。

林田さん
入院中に、なにか心境の変化があったんでしょうか?
くまの
病棟の中で起きたことは、詳しく知らないんですよね…。

 

運ばれた病院が胃ガンの手術をしてもらったところで、そこの先生をすごく信頼しているんです。元々信頼していた先生に、「原因は精神的なものです」と精神病棟への入院を勧められたことで、なにか思うことがあったのかなぁと。

林田さん
なるほど、信頼している人からの言葉は大きいですよね。
くまの
あとは、閉鎖病棟で、初めて大部屋に入院したんです。父は、「入院するなら絶対に個室じゃないと嫌だ!」と言っていたんですけど、空きがなくて。

 

そこで、誰かとの関わりが影響したのかなって、思ったりもしています。

ミルコさん
病識が生まれてから、また波があったりはない…?「やっぱり病気じゃなかった」とか。
くまの
退院してまだ日が経っていないので、そこの波はまだないなぁ。

 

ただ、退院してから、もう2回も自ら診察に行っているんですよ。入院前と、まったく違う態度なのは確かですね。

林田さん
それは、自分が病気だと受け入れることで、治療に対しての姿勢が変わったということなんですかね?
くまの
そうだと思います。入院前は、うつ状態で動けないときも「これはお父さんの特性だから…持病だから…」と言っていたのが、退院後は「双極性障害に詳しい病院があるんだって」とパンフレットを見せてくれるまでになったんですよ。

 

自分が病気だと認めることで、治療にも前向きになったのかな?と思っています。

 

【関連記事】

>>「勘弁してくれ!」精神疾患の親を持つ子どもが悩んだ、病院・親戚・情報収集

>>「もう何も気をつけないようにしてる」親の精神疾患に子どもたちが思うこと

くまのなな

ライター

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  • 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
  • 本記事は2019年11月17日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承の上、お読みください。
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