本当の自分の性格を知りたい!素の自分と向き合う方法とは?

2017.01.22公開 2019.05.16更新

理想と現実を切り離す

他人から聞いた自分の印象と、自分が持っている自分の印象が違うと、「私はそんな人間じゃない」と他人からの好意的な印象を否定してしまいたくなる時があります。

 

そんな時には、否定したい気持ちをぐっとこらえて「この人は私をこんな風に思っていたんだなぁ」と一度受け入れるようにしてみましょう。

 

先ほども触れたように、自分自身に対する印象と、他人があなたに対して感じている印象は全く同じとは限りません。

 

そして人はどうしても自分に対しては辛口な評価をしてしまうものです。

 

なぜなら、人は成長し、思春期を迎える頃になると『理想の自分』を持つようになり、『今の自分』と『理想の自分』を比べて、『理想の自分』に近づきたいと思うようになるからです。

 

これは誰でも通る道で、自分をより成長させ、大人になるために必要な過程です。

 

しかしそうなると、『理想の自分』になるために『今の自分』に足りない部分ばかりに目が行くようになり、素の自分を認めるのがつらくなってしまいます。

 

素の自分と向き合うには、この苦しさを一度受け入れなくてはなりません。

 

自分の中で『理想の自分』と『今の自分』を切り離して考えるのです。

 

難しいと感じる場合には、まず『理想の自分』がどんなものかを考え、紙に書き出してみましょう。

 

次に別の紙に、今度は『今の自分』がどんなものかを書き出してみます。

 

このとき、短所だけでなく長所もなるべく均等に書き出してみましょう。

 

どうしても長所が見つからないという人は、視点を変えてみてください。

 

例えば、「何かに集中しだすと他のことを疎かにしてしまう」という短所は、言い換えれば「一点集中型で一つのことをとことん追求できる」という長所にもなります。

 

自分一人ではよくわからない時は、他人にも聞いてみましょう。

 

『自分』を整理することで、混同しがちな「理想」から切り離した「素の自分」と向き合うことができると考えられます。

 

 

やってみて初めて分かる

「自分が何をしたいのかわからない」という人は、まずは手当たり次第にいろんなことに挑戦してみるのも一つです。

 

何をしたいのかわからない、ということは、自分が何が好きで、何が嫌いなのかが曖昧だということでもあります。

 

何をしたいのかを知るには、実際にいろいろな体験をしてみることが、一番の近道です。

 

山登りやキャンプをしてみたら意外と楽しいことに気が付くかもしれません。

 

逆に、アウトドアよりは家で読書をしているほうが性に合うと思うかもしれません。

 

物事の好き嫌い、合う・合わないは実際にやってみて初めてわかるものなのです。

 

これは進学や就職など、人生の節目のイベントで、どの道に進むかを決めるときにも当てはまります。

 

部活体験やインターンシップ、セミナーなどいろいろな場所に出向き、いろいろな人の価値観に触れたり、実際に体験することによって、自分が何をしたいのかを知ることができるのです。

 

 

『自分』と向き合うのはつらい

ここまで、素の自分と向き合う方法をご紹介してきました。

・他人の意見を聞いてみる

・理想の自分と今の自分を切り離して考え、今の自分を否定しない

・いろいろなことにチャレンジしてみる

このように素の自分と向き合うことは、今まで知らなかった『自分』を知ろうとすることでもあります。

 

しかしそれは同時に、あなたにとっては、とてもつらいことかもしれません。

 

なぜなら、自分と向き合うということは、自分の嫌なところにも目を向けなければならないということだからです。

 

しかしそのつらさを乗り越えて、素の自分と向かうことで新しい何かが見えてくることもあるかもしれません。

 

つらい時には休んでも構いません。ゆっくりと自分のペースで、『自分自身』と向き合っていけるよう、応援しています。

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【監修】杉山崇

臨床心理士

神奈川大学人間科学部 教授

  • 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
  • 本記事は2017年1月22日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。