生活支援センターとは?対象・支援内容・費用・申請方法・事例を専門家が解説

2017.02.07公開 2017.03.21更新
 
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生活支援センターとは?

精神疾患を抱え、通院治療をしながら無事に社会生活を続けることはできている…。

 

でも、時々主治医に相談するほどではないけれど、ちょっとした悩みや問題を打ち明けることができる場所があったら良いなと感じている方はいらっしゃいませんか?

 

地域社会で生活をしていると、何気ない問題が多く出てくるものです。そのような時は、生活支援センターに足を運んでみませんか?

 

悩みだけではなく、地域社会の人と触れ合うこともできるので、心が軽くなるかもしれませんよ。

 

 

生活支援センターの対象

地域社会で生活している、精神疾患を抱える方すべてが対象となります。また、精神疾患を持つ方の家族や地域住民の方も含まれます。

 

 

生活支援センターの支援内容

生活支援センターとは、精神保健福祉法に定められている社会復帰施設のひとつです。

 

病院や精神障害者授産施設などが運営母体となっていることが多いですが、都道府県知事や市長の許可があれば、個人での経営も認められます。

 

支援内容としては、日常生活上の相談や悩みの支援や援助、彼らの悩みに対する必要機関(病院や保健所、施設など)への連絡調整や連携、地域住民との交流会の運営、就労支援活動など多岐に渡っています。

 

センタースタッフは、看護師や精神保健福祉士、精神医療関係の専門スタッフが配置されています。

 

 

生活支援センターの費用

センターを利用する際の費用は、原則無料です。

 

なぜなら、必要な経費は公費でまかなっているからです。ただ、地域住民の方との交流会に参加した際の食事代などは、実費を出す必要があるケースがあります。

 

 

生活支援センターの申請方法、利用方法

生活支援センターを利用したい場合は、直接センターの窓口まで訪問するか、電話にて予約を取った上で相談をすることが基本的なようです。

 

また、センターがどこにあるのか分からない時は、かかりつけ病院の主治医や医療スタッフに相談するか、市役所などで尋ねると最寄りのセンターを紹介してくれる場合が多いです。

 

 

生活支援センターの該当する事例

【Aさん60代男性】睡眠障害

Aさんは60歳で定年を迎えるまでは、商社で働く営業マンでした。残業も多く、仕事も大変でしたが生きがいを感じており、規則正しい生活を心がけていました。

 

ですが、定年になり、会社を退職してからというもの、なんだかやる気がなくなり、毎日をダラダラと過ごすようになりました。

 

妻の家事を手伝うなど自宅の仕事も積極的にこなしていましたが、それでも現役時代と比べると時間が余るようになりました。

 

インターネットで好きな動画でも見ようと思い、毎日、昔好きだった映画や最新作などをチェックするようになりました。

 

現役時代はゆっくりと映画さえ見ることのなかったAさんは、動画を見ることに夢中になって行きました。

 

ですが、日中は気が引けるので、妻が眠った頃を見計らい、主に夜中に映画鑑賞にどっぷりとはまる生活を送るようになったのです。

 

そのため、しだいに朝起きることができなくなり、昼夜逆転ぎみの生活になってしまいました。

 

これではいけないと妻の寝る時間帯に一緒に寝ることを心がけるのですが、どうしても眠りに入ることができず、結局は再び映画を朝方まで見てしまうという繰り返しでした。

 

そのため、体調も優れなくなり、食欲も沸かず、だるさが続くようになったため、妻の促しもあり、精神科病院を受診。睡眠障害だと診断されました。

 

しばらく通院治療を続けることになりましたが、主治医より映画以外で睡眠の妨げにならない趣味を作ってみてはどうかとアドバイスされ、病院併設の生活支援センターを紹介されました。

 

そこには、精神疾患を抱える人や地域住民が交流できるスペースも整えられており、自由にそのスペースを使って良いとのことだったので、Aさんは日中に通ってみることにしました。

 

そこで、色々な話ができる友人もでき、日中を過ごせる場所が出来たため、Aさんの昼夜逆転の生活が元に戻りつつあります。

 

 

【Bさん40代女性】うつ状態

Bさんは、子供が大学生になり、子育てが一段落したころからやる気がなく、憂鬱な気分になり、近隣の精神科クリニックを受診したところ、うつ状態だと診断されました。

 

通院治療をしていましたが、通っているクリニックは患者さんが多く、主治医も出来るだけ話を聞こうとはしてくれるのですが、十分な時間を持てないことに不安を感じていました。

 

自分と同じ病気を抱えている他の人はどうしているのだろうという気持ちになり、そういう方たちと悩みを相談し合ったり、情報を交換したりできる場所があれば良いなと感じるようになりました。

 

そこで、Bさんは最寄りの市役所に相談してみると、職員が生活支援センターを紹介してくれ、相談日の予約まで取ってくれました。

 

予約した日にセンターに訪れたBさんに、専門スタッフが相談にのり、このセンターでうつ病の当事者会を開催しているので、参加してみてはどうかとアドバイスを受けました。

 

同じ思いを抱えている人と触れ合える機会は貴重なことだと感じ、Bさんは早速、直近の開催日に参加。この日は小グループになって、自分の悩みや相談を分かち合おうということがテーマでした。

 

Bさんは緊張しながらも自分の症状や思いなどを打ち明けると、周りのメンバーはじっくりと耳を傾けてくれ、自分なりのアドバイスなどをしてくれました。

 

また、Bさんも困っているメンバーに自分の考えを伝える機会も与えられました。おかげで心が少し軽くなったBさんは、今後も定期的にセンターを訪れる予定にしています。

 

 

生活支援センターの注意事項

生活支援センターは、医療的処置をする機関ではないため、病院と同様のケアを行うことはできません。あくまでも相談機関として理解することが重要です。

 

ただ、相談内容によっては医療機関などを紹介したり、連絡を取ってくれる場合も多いですので、まずは相談してみることが大切だと言えるでしょう。

 

 

Misudu Kukita【執筆者】

久木田みすづ 精神保健福祉士 社会福祉士

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