ゲイをカミングアウトした先生のいまここ【鈴木茂義さん 第1回】

2017.03.09公開 2017.05.13更新
 
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「ゲイ」「レズビアン」という言葉を聞いて、あなたはどんなイメージを持ちますか?

 

「卑猥」「おかま」「変な人」といった印象を持つ人もいるかもしれません。

 

ここ最近、LGBTという言葉をニュースなどで耳にすることが多くなった人は多いと思いますが、偏見や誤解がまだまだ多いのも事実です。

 

実際、LGBTの当事者の人のうち、約2人に1人が「自殺したいと思った」という調査も存在します。※1

 

そこで今回、小学校の先生で、ゲイであることをカミングアウトした鈴木茂義さんに、LGBTの当事者としてのリアルな「いま・ここ」を3ヶ月に渡って伝えていただきます。

 

鈴木さんインタビューはこちら

【第1話】LGBTと向き合う小学校の先生…学生時代に味わった性への葛藤とは?

【第2話】ゲイをカミングアウト…その時の率直な思いや周囲の反応とは?

【第3話】ゲイを告白して激怒された話と素朴な想い

【第4話】世の中には色んな人がいることをポジティブに伝えたい

 

本連載を通じて、LGBTへの理解が深まることを願いつつ、LGBT当事者で苦しんでいる方にとっても、「一人じゃない」と勇気づけられたら嬉しく思います。

 

初回の今回は、自己紹介と連載にあたっての抱負をお話しいただきました。

 

 

「ビビるなよ!」

最近、知り合いから言われたこの言葉が頭から離れない。同じ時期に、別の知り合いからも同じことを言われた。

 

2人に言われたということは、今の僕はかなり何かにビビっているのだろう。

 

2016年5月、僕はとあるNPO法人のカミングアウトフォトプロジェクトで、ゲイであることを広くカミングアウトした。

 

僕は幼少期から、自分がゲイであることが周囲にばれることにビビっていた。そんな僕にとって、社会にカミングアウトしたことは大きなチャレンジであった。

 

小学校の先生として社会人経験を積んだ僕は、仕事でもプライベートでも少しずつ自分に対して自信と誇りをもつようになった。

 

ゲイであることをカミングアウトすることで、更に自分に対する自信を深めようと考えていた。これさえできれば、全てが解決してハッピーに過ごせるとさえ考えていた。

 

 

何にビビっているのか?

ところが僕は、まだまだ「ビビって」いるのである。一体、何にビビっているのだろうか。

 

僕は人と話すのが好きだ。特に、その人の「生き方」や「在り方」に触れたときは、とても嬉しい気持ちになる。

 

その度に、僕も自身の「生き方」や「在り方」に向き合ってきた。

 

「自分はこれからどう生きていきたいのか。」

「先生として子どもたちに何を伝えたいのか。」

「社会にどのような貢献ができるのだろうか。」

 

考えたら、後は実行あるのみである。だが、それができない。それをやらない。

 

結局は、一歩を踏み出すのが億劫で怖いのである。

 

「これをやったら人に嫌われるのではないだろうか?」

「これを言ったら責められるのではないだろうか?」

 

そういった気持ちが、なかなかぬぐえない。

 

 

自分ができることを

「ビビるなよ!」

 

僕のそんな姿を見て、知り合い2人はその言葉を投げかけたのだろう。

 

もう、やるしかないのである。

 

「いま」「ここで」自分にできることを、やるしかないのである。

 

新しいことにチャレンジするということは、多少のリスクも責任をもって引き受けるということである。

 

ゲイであることをカミングアウトしたくせに、僕にはまだまだその「覚悟」が足りなかったのだと思う。

 

そんな折に、Remeさんから今回の企画をいただいた。まだまだ修行中の僕だけど、読者の皆様に発信していくことになった。

 

「いま」「ここで」僕が発信できることを。

 

 

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【執筆】

鈴木茂義  東京都の区立小学校非常勤講師

専門は小学校全科、特別支援教育、教育相談、教育カウンセリングなど。茨城県、北海道、東京都で小学校勤務を経て現職。教育研究会や教育センターでの講師経験も多い。児童生徒へ性の多様性や生き方を伝えるため、2016年にゲイであることをカミングアウト。小学校勤務の傍ら、LGBTと教育に関する講演活動を行っている。

 

 

鈴木さんインタビューはこちら

【第1話】LGBTと向き合う小学校の先生…学生時代に味わった性への葛藤とは?

【第2話】ゲイをカミングアウト…その時の率直な思いや周囲の反応とは?

【第3話】ゲイを告白して激怒された話と素朴な想い

【第4話】世の中には色んな人がいることをポジティブに伝えたい

 

※1 平成28年性的マイノリティ支援のための暮らしと意識に関する実態調査報告書

 

 

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