自分の人生を諦めない。【小松亜矢子さん第1回】

2017.03.08公開 2018.10.28更新

「うつ病を克服する」とは、一体どういった状態のことでしょうか?

 

風邪をひいた時のように、以前と同じような状態に戻ることを指すのでは必ずしもないのかもしれません。

 

私たちは、いかに「うつ病」と向き合えば良いのか――

 

そんなことを考える上で、今回、うつ病を発症して10年になる小松亜矢子さんに、全9回の連載を通じて、これまでの体験や今感じていることをシェアしていただきます。

 

第1回は、小松さんの自己紹介と連載を通じて伝えたいことをお話しいただきました。

 

ちなみに、本連載で使用しているお写真ですが、小松さんが新しいパートナーと旅行に行った際に撮った静岡県の河津桜のお写真をお借りしました。

 

「穏やかな心を忘れずに、毎日を過ごしていきたいという思いを込めて」ということで選んでいただいています。

 

それではこれから、うつ病と向き合いながら「より良く生きる」ということを一緒に探っていきましょう。

 

【まとめ記事】

>>看護師でうつ病に…『うつ病10年。たどり着いた場所』【全9回】

 

うつ病と10年の付き合い

私はこれまで約10年の間、うつ病と付き合ってきました。

 

発症したのは、看護学校を卒業し、新卒で働き始めた22歳のときのこと。

 

ある日突然、ギリギリで保ち続けていた「何か」が、自分の中で一気に崩れていく感覚がしたのを、今でも覚えています。

 

眠れない、

食べられない、

憂鬱で死にたい…

 

そんな状態が、しばらく続きました。

 

その症状は、良くなったり悪くなったり。仕事もそれに合わせて、働けたり働けなかったり。休職や退職も、何度も繰り返しました。

 

私なりに、自分の症状やその原因について向き合った今、ようやく少し安定して、人並みの生活ができるようになりました。

 

「もう万全か」と言われるとまだ自信はないのですが、以前よりはだいぶマシになったと思います。

 

 

うつ病になり気づけたこと

この約10年の間、たくさんの人の力を借りました。心配や迷惑をかけたことも、数知れません。

 

家族、同僚、上司、友人たち私のことを心配してくれた人たちはたくさんいました。

 

でも、私はうつ病になるまで、そんな人たちがまわりにいたということに気がついていませんでした。

 

その存在に気づけたことが、唯一、うつ病になってよかったと思えることかもしれません。

 

彼らに何が返せるかといえば、「まずは私が元気で過ごしていることかな」と思いながら、今は11日を大事に過ごすことを心がけています。

 

 

うつ病と闘っている方へ

今、うつ病と闘っている真っ最中という方はたくさんいると思います。その人たちの数だけ、家族や友人などまわりにいる方々も悩んでいることでしょう。

 

うつ病は、社会的に知られるようになった病気であるとはいえ、まだまだ偏見を持っている人もいます。

 

症状だけでなく、収入面やまわりの人への影響など、さまざまな悩みや問題を乗り越えるのも、そんなに簡単なことではありません。

 

うつ病に関して、まだまだ社会的に課題が多いのが現実です。

 

でも、だからと言って、うつ病になってしまった自分の人生を諦める必要はないと思っています。

 

それまでと同じ生き方をすることは難しいかもしれませんが、やり方を変えたり、ペースを落としたりしながら、その人らしく生きていくことは十分に可能です。

 

私自身、うつ病になったときは、「もう私の人生終わったな」と思いました。

 

やろうと思っていたこと、目標にしていたことができないのなら、「もう生きていても仕方ない」とさえ考えていました。

 

あの時から約10年。

 

そう思いながらも、なんとかここまで生きてきた結果、今はやっと「このままの私でいいのかな」と思えるようになりました。

 

これからの連載を通じて、うつ病と向き合うにあたって、何か参考になることやヒントになるようなことを、私の体験を通してお伝えできればと思っています。

 

>>【第2回】うつ病を乗り越えるのに必要な3つのゆとり

 

【まとめ記事】

>>看護師でうつ病に…『うつ病10年。たどり着いた場所』【全9回】

小松亜矢子

元看護師のフリーライター

自衛隊中央病院高等看護学院卒。22歳でうつ病を発症し、寛解と再発を繰り返し今に至る。自分自身のうつ病がきっかけで夫もうつになり最終的に離婚。夫婦でうつになるということ、うつ病という病気の現実についてもっと知ってほしいと思い、ブログやウェブメディアを中心に情報発信中。

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  • 本コンテンツは、メンタルヘルスに関する知識を得るためのものであり、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題について責任を負うものではありません。

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