【カウンセリングの効果】8つの疑問に論文を用いて臨床心理士に答えてもらいました
目次
カウンセリングで話す内容って?
でも実際、どんなことでも大丈夫です。カウンセラー側から聞きたいことがあれば尋ねます。
それを正直に伝えてもらえると、とても助かります。
そこに問題が隠れていることもあります。
でも話すだけではなく、絵を一緒に描いて眺めてみたり、何かを一緒に作ったりするセラピーもあります。
最近流行りのマインドフルネス呼吸法を一緒に練習して、ただ自分の体の感覚に注意を向けてみるというようなことも可能です。
カウンセラーはそれで何を知ろうとしてるんですか?
・その人の持ってる力で今何ができるのか
・持ってはいるけど使えてないものがないか
などを探していくイメージですね。
「いつも」と縛っている人が少なくないですが、よく聞いてみると、そうではない時間もあるんですよね。
では、心配だったり寝れない時間とそうではない時間は何が違うのか、そういうところを聞いていきます。
原因ではなく、変化できるところを探していきます。
原因って過去じゃないですか。過去は変えられないから、今変えられるところに目を向けることを意識しています。
でも、考え方を変えるって難しくないですか?
すごく簡単に説明すると、自分のネガティブな考え方や感情ではなく、自分の大切にしていることを明確にして、その大切なことを達成するためにできることをひたすらやっていこうとするセラピーです。
例えば、「家族のために何かしたい」という人なら、家族のために料理を作ってあげたり掃除をしたり。
そういった「価値」に基づいた行動をしていくことで不安とうまく付き合うという考え方ですね。
ひたすら傾聴されるカウンセリングって?
「全部は変えられないかもしれないけど、こういうことができるかもしれない」
と提案までして終わることはあります。
でもそれが全てではないから、「続けるかどうかは、今回お伝えしたことを試してみてからでいいですよ」と言います。
ちなみに、2回目以降も傾聴中心になるカウンセリングってあるんですか?
ですので、カウンセラーとクライエントさんの信頼関係を作る上で傾聴が必要な場面もあります。
例えば、「あなたは話すことで自分で整理する力があるから、まずは話を聞きますね」といった説明も傾聴を続ける場合、必要になってくるのかなと。
「死にたい」という気持ちについてとにかく聞いてもらいたいという思いがそこにはあるからかもしれません。
カウンセラーと相性が悪い…意味ないと感じる場合は?
とても言いづらいかもしれませんが…そのことをぜひカウンセラーに伝えてみてください。
「カウンセラーが怒ってしまうのではないか」と不安に思う方もいるとは思いますが。
また、「うまくいっていないよ」などのアラートを出すことで、カウンセリングの効果が上がるという研究もあるんですよ*10)。
あなたがなぜそう感じているかをこれまでのセラピーの経緯を見直したり、アセスメントをし直したりするなどの対応をしてもらえると思うので、安心して伝えてみてほしいと思います。
- 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
- 本記事は2020年4月10日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。