死にたい気持ちは消えなくてもいい【小松亜矢子さん第4回】

2017.04.03公開 2018.10.28更新

うつ病になると、ときに「死にたい」気持ちに襲われます。

 

生きている意味がわからなくて、自分に価値がないように感じられて、死んだ方がいいのではないかと思ってしまうのです。

 

もしかしたら、そんな気持ちを持ってしまう自分を責めてしまう方もいるかもしれません。でも、そんなことをする必要はないと思うんです。

 

【まとめ記事】

>>看護師でうつ病に…『うつ病10年。たどり着いた場所』【全9回】

 

死にたくなるのは病気のせい

私もうつ病で苦しんでいたとき、「死にたい」気持ちが毎日消えませんでした。

 

つらくてつらくて仕方なかったのですが、「死にたい」なんて口にしたら、まわりの人がショックを受けるだろうと思って、なかなか言うことができませんでした。

 

そんなときに心がけていたのが、死にたくなるのは自分が悪いのではなく、「病気のせいだから仕方ない」と思うようにすること。

 

自分を責めると、どんどんつらくなってしまうので、「病気なのだから仕方ない」と理由をつけて、あえてその気持ちを正当化するようにしていたのです。

 

死にたくなるのはつらかったけれど、「病気のせいなんだ」と思うと、少し気がまぎれるような気もしました。

 

実際に、うつ病の診断基準の中には、症状として「死についての反復思考」などの死に対する感情などが書かれているので、その考え方は間違ってはいなかったのでしょう。

 

死にたくなるのは、病気のせい。

 

そういう気持ちがあるからといって、あなたが悪いわけではありません。うつ病という病気が、ちょっと悪さをしているだけ。

 

病気が回復してくれば、その気持ちは少しずつ消えていくはず。

 

いま苦しんでいる人も、そうやって考えながら、1日1日を生きていてほしいなと思います。

 

 

家族に「死にたい」と言われたら?

うつ病の患者さんを支える家族の立場からすれば、「死にたい」なんて言わないでほしいと思うのではないかと思います。

 

大事な人がそんなことを言うのは悲しいことですから、そう思ってしまうのも当然のことでしょう。

 

でも、ちょっとだけ知っておいてほしいことがあります。

 

それは、「死にたい」気持ちを1人で抱えたままでいるのは、とても苦しいことだということ。

 

「死にたい」という言葉の裏には、「死にたいくらいつらい」という気持ちが隠れているんじゃないかと、私は考えています。

 

そのつらい気持ちを誰かにわかってほしいし、知ってほしい、助けてほしい。そんな人は少なくないと思うのです。

 

その気持ちに共感できなくてもいいので、そういう状況なんだと知ってもらうだけでもいいのではないでしょうか。

 

「死にたい」と言われたときの対処方法については、ここでは触れませんが、うつ病とはそのような病気なんだと理解してもらえたら、本人も家族も少し楽になるんじゃないかな、と思います。

 

>>【第5回】何かと比べることをやめてみよう

 

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小松亜矢子

元看護師のフリーライター

自衛隊中央病院高等看護学院卒。22歳でうつ病を発症し、寛解と再発を繰り返し今に至る。自分自身のうつ病がきっかけで夫もうつになり最終的に離婚。夫婦でうつになるということ、うつ病という病気の現実についてもっと知ってほしいと思い、ブログやウェブメディアを中心に情報発信中。

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