うつ病をカミングアウトするということ【ワクイヒトシさん第4回】

2017.04.13公開 2017.05.10更新
 
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「自身がうつ病であることを、どの範囲でカミングアウトしていますか?」

 

いきなりですが、うつ病を患っている方への質問です。

 

家族、友人、恋人、または職場の方にまでカミングアウトしている方…それぞれ違うかと思います。

 

それ以外にも、カミングアウトすることに抵抗のある方、嫌われたり、ドン引きされたりすることを懸念される方も、皆様の中に大勢いらっしゃると思います。

 

そんな中、私はこうして、Webコラムで、しかも写真付きの実名で公表しています。

 

そこで第四回のコラムでは、うつ病をカミングアウトすることについて、自身が思うことを、自身の経験を辿って、記したいと思います。

 

 

うつ病と診断された大学時代

私は、うつ病と診断されてすぐ、友人や家族、当時付き合っていた彼女、また当時内定していた会社の同期に、自身がうつ病であることを、隠さずに話していました。

 

「カミングアウトされた相手の気持ちを考えろ!」

 

と言われるかもしれませんが、当時、私はこう思っていました。

 

「自身がうつ病であることで、人間関係が崩れるような人とは、今後関係を続ける意味がないし、むしろ続けたくない。」

 

確かに、数人、友人関係が絶たれたと感じる方がいます。

 

SNSでブロックされている人もいます。

 

でもそれは、それまでの関係だったんだなと、諦めることができます。

 

そのおかげで、わざわざ体調が悪い中、「なんとかばれないように…」と、無駄にストレスを感じる必要がなく、友人や当時の彼女と遊んでいるときでも、体調不良で早めに解散してもらったりしていました。

 

 

働き始めてから

会社員1年目、2年目

会社に入社したてのことは、大学時代に反して、同期を除き、会社のメンバーには、自身がうつ病であることを黙っていました。

 

「知られてクビになりたくない」

 

うつ病当事者の方は、誰しもがこう思うんじゃないでしょうか?

 

保険証の利用履歴からバレるのではないかと、ビクビクしながら仕事をしていました。

 

精神的に体調が悪くても、バレたくないから何とか会社に行く。

 

不眠症が続いて、明らかに寝不足でも、バレたくないから何とか会社に行く。

 

精神安定剤を家に忘れてきても、バレたくないから何とか定時までやり通す。

 

そんな経験をしながら、会社員1年目、2年目を過ごしました。

 

 

会社員3年目

3年目になり、仕事の幅が広がるとともに、仕事量がハードになってきました。

 

月の時間外労働100時間超え。

14日間連続出勤。

月に深夜3,4時のタクシー帰り2回。

 

こんなこともあり、うつ病を悪化させてしまいました。

 

さすがに、このままうつ病を隠して仕事を続けることが困難になりました。

 

そこで初めて部長に、自身が(大学時代から)うつ病であり、今でも通院していることを伝えました。

 

その後、うつ病であることを考慮していただき、仕事量を減らしてくれたり、早めに仕事を上がらせていただいたり、工夫していただきました。

 

「隠す必要なんかなかった…」

 

そう、思いました。

 

 

うつ病をカミングアウトすることについて、今思うこと

あくまで自論ですが、

 

「隠しても意味がないし、むしろ明らかにして堂々とするべき」

 

と、単純に思います。

 

隠して、バレないために無駄にストレスを感じるのも、うつ病に負荷をかける可能性もあるかなと思いますし、今振り返ると、うつ病だからクビにするような会社には、自身は勤めたくありません。

 

自身が運営している個人ブログで、顔出しで実名でうつ病と発言していた当初、大学時代の先輩に、こんな忠告されたことがあります。

 

「再就職する時、うつ病って知られたら、普通採用しないよ?」

 

今、現在フリーランスで、特に会社員に戻る予定も、つもりもないのですが、もし戻ったとしても、私はうつ病を面接の段階でカミングアウトするし、それが理由で落とされるような企業には勤めたくないので、都合のいいフィルターです。

 

 

さいごに

このコラムを読んでいる方で、うつ病を隠すために、いろいろ工夫を凝らして、苦労しながら生活されている方がいらっしゃるかもしれません。

 

ぜひ一度、カミングアウトした場合について、少し考えてみてはいかがでしょうか。

 

きっと、楽になると思います。私は楽になりました。

 

 

wakui_1【執筆】

ワクイヒトシ

1991年生まれ。新潟県新潟市出身。大学4年の時、サークル・部活4つ、アルバイト2つ、ゼミ、卒論、大学院授業履修、資格試験勉強、内定先の研修などが重なり、軽度のうつ病を発症。後に、そのままIT系の会社に就職。3年目の時、不眠症の発症やうつ状態の悪化など、明らかにうつ病の症状が悪化したため、3年弱で退職。現在は高知県高知市に移住し、フリーランスとしてWeb制作等を中心に活動中。

 

 

【うつ病のまとめ記事】

 

 

ワクイさんインタビューはこちら

【Part1】当事者が語る、うつ病の初期症状や対応とは?

【Part2】当事者が語る、うつ病の就職問題や今後とは?

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