何かと比べることをやめてみよう【小松亜矢子さん第5回】

うつ病で苦しんでいたとき、私はよく、他人や過去の自分と比較して、落ち込んでいました。

 

「まわりの人はできているのに、どうして自分はできないんだろう…」

「以前の自分はできていたことが、どうして今の自分はできないんだろう…」

 

そんな考えが、毎日毎日、頭の中を巡っていました。

 

後から考えてみると、その考えこそが、私を苦しめていた一つの原因だったんだと思います。

 

何かとの比較を思い切ってやめること。

 

それは、自分を楽にするひとつの方法であり、うつ病と向き合うために大事なことなのではないでしょうか。

 

【まとめ記事】

>>看護師でうつ病に…『うつ病10年。たどり着いた場所』【全9回】

 

「比較」が私を苦しめる

うつ病で療養している間、ずっと誰かと自分を比較するのをやめられずにいました。

 

朝起きたら、

 

「家族や世の中の人は職場へ出勤しているのに、どうして私はできないんだろう」

 

近所の小学生の声が聞こえたら、

 

「小さな子でもこうして学校に行っているのに、どうして私は何もできずにいるんだろう」

 

隣の家から掃除機の音が聞こえたら、

 

「家事をしている人もたくさんいるのに、家にいる私はどうして家事もできないんだろう」

 

SNSなどで友人の近況に触れたら、

 

「同年代の人たちはどんどん先に進んでいるのに、どうして私は立ち止まってばかりなんだろう」

 

他人と比較する以外にも、過去の自分と今の自分を比較して、苦しむこともありました。

 

「以前の私はできていたことが、どうして今はできないんだろう」

「昨日はできていたのに、どうして今日は何もできないんだろう」

 

ことあるごとに、そんな考えが毎日頭の中に浮かんでいました。

 

 

生きる価値がないような気に

うつ病ですし、落ち込みやすくなるのは仕方ないことだと思います。

 

でも、些細なことですぐに憂鬱になってしまうのは、かなり苦しいことでした。

 

自分のことを「できない人間」と考えてしまい、生きる価値がないような気がしてしまっていたのです。

 

 

できない自分を受け入れる

そんな他人との比較に疲れてしまった私は、ある日ふと、

 

「病気なのだから仕方ないと割り切ろう」

 

と考えました。

 

「病気である今は、できないことがたくさんあっても仕方ない。良くなってからできるようになればいいのだ」

 

と、意識的に考えるようにしたのです。

 

落ち込んだり、憂鬱になったりすることが、劇的に少なくなったわけではありません。

 

けれど、そう割り切るようにしたことで、いくらか気持ちは楽になったような気がします。

 

 

できないことは「悪」ではない

できない自分は、決して悪い自分ではありません。

 

誰しも弱れば、何かができなくなるのは仕方のないこと。

 

まずは、できない自分を受け入れることが、うつ病から回復するための、大事な一歩なのではないかと思います。

 

>>【第6回】「褒めポイント」を見つけてみよう

 

【まとめ記事】

>>看護師でうつ病に…『うつ病10年。たどり着いた場所』【全9回】

小松亜矢子

元看護師のフリーライター

自衛隊中央病院高等看護学院卒。22歳でうつ病を発症し、寛解と再発を繰り返し今に至る。自分自身のうつ病がきっかけで夫もうつになり最終的に離婚。夫婦でうつになるということ、うつ病という病気の現実についてもっと知ってほしいと思い、ブログやウェブメディアを中心に情報発信中。

記事をシェア
記事をツイート
記事をブックマーク
  • 本コンテンツは、メンタルヘルスに関する知識を得るためのものであり、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題について責任を負うものではありません。
  • ユーザーの皆様へ:ご自身のお悩みについて相談したい方は、こちらからご登録をお願いします。
  • 専門家の皆様へ:コンテンツついて誤りや誤解を招く表現がございましたら、こちらよりご連絡ください