何かと比べることをやめてみよう【小松亜矢子さん第5回】

2017.04.10公開 2017.05.07更新
 
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うつ病で苦しんでいたとき、私はよく、他人や過去の自分と比較して、落ち込んでいました。

 

「まわりの人はできているのに、どうして自分はできないんだろう…」

「以前の自分はできていたことが、どうして今の自分はできないんだろう…」

 

そんな考えが、毎日毎日、頭の中を巡っていました。

 

後から考えてみると、その考えこそが、私を苦しめていた一つの原因だったんだと思います。

 

何かとの比較を思い切ってやめること。

 

それは、自分を楽にするひとつの方法であり、うつ病と向き合うために大事なことなのではないでしょうか。

 

 

「比較」が私を苦しめる

うつ病で療養している間、ずっと誰かと自分を比較するのをやめられずにいました。

 

朝起きたら、

 

「家族や世の中の人は職場へ出勤しているのに、どうして私はできないんだろう」

 

近所の小学生の声が聞こえたら、

 

「小さな子でもこうして学校に行っているのに、どうして私は何もできずにいるんだろう」

 

隣の家から掃除機の音が聞こえたら、

 

「家事をしている人もたくさんいるのに、家にいる私はどうして家事もできないんだろう」

 

SNSなどで友人の近況に触れたら、

 

「同年代の人たちはどんどん先に進んでいるのに、どうして私は立ち止まってばかりなんだろう」

 

他人と比較する以外にも、過去の自分と今の自分を比較して、苦しむこともありました。

 

「以前の私はできていたことが、どうして今はできないんだろう」

「昨日はできていたのに、どうして今日は何もできないんだろう」

 

ことあるごとに、そんな考えが毎日頭の中に浮かんでいました。

 

 

生きる価値がないような気に

うつ病ですし、落ち込みやすくなるのは仕方ないことだと思います。

 

でも、些細なことですぐに憂鬱になってしまうのは、かなり苦しいことでした。

 

自分のことを「できない人間」と考えてしまい、生きる価値がないような気がしてしまっていたのです。

 

 

できない自分を受け入れる

そんな他人との比較に疲れてしまった私は、ある日ふと、

 

「病気なのだから仕方ないと割り切ろう」

 

と考えました。

 

「病気である今は、できないことがたくさんあっても仕方ない。良くなってからできるようになればいいのだ」

 

と、意識的に考えるようにしたのです。

 

落ち込んだり、憂鬱になったりすることが、劇的に少なくなったわけではありません。

 

けれど、そう割り切るようにしたことで、いくらか気持ちは楽になったような気がします。

 

 

できないことは「悪」ではない

できない自分は、決して悪い自分ではありません。

 

誰しも弱れば、何かができなくなるのは仕方のないこと。

 

まずは、できない自分を受け入れることが、うつ病から回復するための、大事な一歩なのではないかと思います。

 

 

Komatsu_Prof_2aa【執筆】

小松亜矢子 元看護師のフリーライター

1984年生まれ、自衛隊中央病院高等看護学院卒。福岡県出身、現在は神奈川県横須賀市在住。22歳でうつ病を発症し、寛解と再発を繰り返し今に至る。自分自身のうつ病がきっかけで夫もうつになり最終的に離婚。夫婦でうつになるということ、うつ病という病気の現実についてもっと知ってほしいと思い、ブログやウェブメディアを中心に情報発信中。

blog:http://www.ayk-i.com

 

 

小松さんの連載まとめはこちら

 

 

小松さんインタビューはこちら

【Part1】新卒1年目で適応障害、夫婦でうつ病を経験して感じたこと

【Part2】うつ病当事者かつ看護師として伝えたいこと

 

 

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