老いることとゲイとしての親孝行【鈴木茂義さん 第8回】

2017.04.29公開 2017.05.13更新
 
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こんにちは。シゲせんせーです。今週もあっという間に時間が過ぎていきました。

 

あなたの1週間は、いかがでしたか?

 

先日、劇団四季のミュージカル「ノートルダムの鐘」を観劇しました。

 

実は友達の河野陽介さんが、このノートルダムの鐘に出演しています。

 

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↑左が友達の河野陽介さん。

 

彼がMCを務めるラジオ番組に、ゲストで呼んでいただくことがよくあります。

 

河野さんは、プロの歌手として活躍しながら「歌うLGBTアクティビスト」としてLGBTの理解啓発活動も精力的に行っています。

 

私も河野さんも、同じ茨城県出身で仲良くなりました。

 

河野さんと私のラジオの様子がYouTubeにアップされていますので、良かったらご覧ください。

 

ノートルダムの鐘は、とても素敵なミュージカルでした。私が普段から大切にしている「ありのままに生きる」ことを、再確認しました。

 

あなたも、もし良ければご覧になってくださいね。

 

 

あの頃の未来に

日々の生活の中で、ふと気づくと1週間が過ぎていきます。劇団四季を初めて観たのは23歳のときでした。

 

あれからあっという間に15年が経ち、気がつけば38歳になりました。

 

SMAP「夜空ノムコウ」の歌詞で、「あの頃の未来に僕らは立っているのかな」というフレーズがあります。

 

15年前の私は、自分が38歳になるとは夢にも思っていませんでした(笑)

 

そして15年前の私は、38歳の大人というものはとても落ち着いていると思っていました。

 

38歳の大人は、かっこよくて、憧れの存在でした。果たして私は、あの頃の未来に立っているでしょうか?

 

 

自分が老いる

あなたは、自分の老いを感じるときはありますか?

 

私は、夜更かしができなくなりました。

一晩中、友達とお酒を飲むことが辛くなりました。

電車で空席を見つけると、一目散に座るようになりました。

小学校で子供の名前を覚えるのに、とても時間がかかるようになりました。

昔は1週間の時間割が覚えられたのに、今はそれができなくなりました。

 

日々、様々な場面で、自分の老いを感じることが増えてきました。

 

ただし、「老けるのが嫌だな。」と思ったことは、あまりありません。

 

今の自分の状況や、老いを淡々と受け止めている感じがします。

 

「人生80年」という言葉を聞いたことがありますが、それを考えると、私は人生の折り返し地点にいるかもしれません。

 

いや、もう折り返し地点を過ぎたかもしれません。気力体力が充実した日々を過ごせるのは、あと30年位かもしれません。

 

健康の大切さを噛みしめながら、1日1日を大切にしたいものです。

 

 

親が老いる

自分が老いるということは、当然親も老いるということです。先週、1ヶ月ぶりに実家に帰りました。

 

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↑実家近くの大好きな景色です。茨城百景の1つになっています。

 

実家の母は60歳を過ぎ、父は70歳を過ぎています。親の白髪は増え、顔の掘りは深くなり老いを感じます。

 

親の歩く速さはとてもゆっくりで、昔とは明らかに違うなあと感じています。

 

今は元気に過ごしているものの、スマホの画面に実家の固定電話や兄弟からの着信があるたびにドキドキします。

 

「親に何かあったのかもしれない。」と。

 

そのとき私は、お腹に力を入れてから電話に出るようにしています。私の中に、小さな覚悟が既に存在しているような感じがします。

 

 

親不孝な長男ゲイ??

以前、Remeさんのインタビューでもお話ししましたが、私は32歳のときに、自分がゲイであることを両親にカミングアウトしました。

 

それを聞いて父は怒り狂い、私に「情けない。二度と実家に帰ってくるな。」と言いました。

 

「長男の孫が抱きたかった。」とがっかりした様子も見せました。他の家で赤ちゃんが生まれるたびに、父はいたたまれない気持ちになっていたのかもしれません。

 

私もできることなら、父に自分の子供を抱かせてあげたいと思うことがあります。

 

今からでも、それができるのではないかと思うこともあります。もしその願いが叶うなら、父はどんな顔をするだろうと考えます。

 

しかし、私にはそれができないです。

 

男性として生まれ、自分の心の性別も男性、好きになる相手も男性の私には、今のところ子供をもつという選択肢はありません。

 

「父に孫を抱かせる」以外の方法で、親孝行をするしかありません。

 

 

長男ゲイの親孝行

では、「長男ゲイにできる親孝行は何だろうか?」と考えました。

 

まず私は、なるべく実家に帰り、親と過ごす時間を長くしようと思いました。

 

とはいえ、実家で過ごすと、この年になっても親と口喧嘩をします(笑)

 

小学校での子供同士のトラブルや、保護者の苦情には冷静に対応できるのに、親子関係は冷静に対応できません(笑)

 

でも今はそれで良いと思っています。

 

何かを取り繕って親に言いたいことを言わないようにするより、自分の気持ちや考えは率直に言うようにしています。

 

口喧嘩をしても、泣いても、わめいても、そんな親子の時間が愛おしいのだと思います。

 

次に、私自身が明るく元気に生きようと決めました

 

親の面倒を見ることや介護をすることと同じくらい、自分のことを大切にするようにしました。

 

父に「シゲはゲイで独身だけど、東京で何だか楽しくやっているようだ。」と感じてもらえれば、それで良い気がしています。

 

長男ゲイの最大の親孝行は、私が私らしく仕事やプライベートを楽しむことかもしれません。(父はまだ孫を期待しているようですが…笑)

 

 

おわりに

「老い」をテーマにお送りしてきました。いかがでしたか?

 

この記事が公開される頃、4月29日に私は39歳の誕生日を迎えます。40代目前、いよいよアラフォーです(笑)

 

39歳はどんな1年になるでしょうか?

 

思えば1年前は、このような記事を書くとは夢にも思っていませんでした。

 

色々な出会いとご縁に感謝しながら、これからも生きていこうと思います。

 

そして、これからも色々な出会いとご縁が待っているのだと思います。

 

そう考えると、老いることにも楽しみな部分もありますね。

 

「老いる」は、自分のこれからの人生の「oil(オイル)」かもしれません。

 

「老いる」を補給して、来週も頑張って記事を書きます!お楽しみに!

 

 

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【執筆】

鈴木茂義  東京都の区立小学校非常勤講師

専門は小学校全科、特別支援教育、教育相談、教育カウンセリングなど。茨城県、北海道、東京都で小学校勤務を経て現職。教育研究会や教育センターでの講師経験も多い。児童生徒へ性の多様性や生き方を伝えるため、2016年にゲイであることをカミングアウト。小学校勤務の傍ら、LGBTと教育に関する講演活動を行っている。

 

 

鈴木さんインタビューはこちら

【第1話】LGBTと向き合う小学校の先生…学生時代に味わった性への葛藤とは?

【第2話】ゲイをカミングアウト…その時の率直な思いや周囲の反応とは?

【第3話】ゲイを告白して激怒された話と素朴な想い

【第4話】世の中には色んな人がいることをポジティブに伝えたい

 

 

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