「子どもは親の笑顔を見ていたいから」【濱島寛乃さんPart3】

2017.06.10公開
 
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良き理解者との再婚

長男が小学校に上がったタイミングで、今の旦那さんと再婚をすることになりました。

 

彼は昔からの知り合いで、私が休みなくずっと働いていた頃、週末にうちの子どもを預かってくれていた友達の一人でした。

 

息子の障害のことも十分理解してくれた上で、「この子たちのお父さんになりたい」と言ってくれて。本当に心強く感じました。

 

ただ、見た目がいかつい感じだったので(笑)、第一印象が少し良くないことがあったり、うちの息子が問題を起こすと、「お母さんが男にうつつを抜かして」という冷ややかな声もありました。

 

前は、「母子家庭で育て方が足らない」「あそこは父親がいないから」なんて言われて、再婚したらしたで、今度は「男にうつつを抜かして」なんて言われて…。どうしたらいいの?という感じはありましたね。

 

 

保護者会での謝罪とお願い

毎年、保護者会の度に、うちの息子の障害についてのプリントを作り、アスペルガーやADHDについての説明や、うちの息子に嫌なことをされた時の対処法をお話させていただきました。

 

もちろん、うちの息子が、クラスの友だちに嫌なことをしないように育てることが、私たちの役割だと言うことは重々承知していましたし、その努力もしていました。

 

ただ、そうなるまでにはすごく時間がかかることも事実です。

 

ですので、「どうかご協力をお願いします」という形で、半ば謝罪に近い形で、毎年の保護者会の場で皆さんにお願いをしていました。

 

それでも、絶えずトラブルは起きてしまっていたこともあり、「障害を持ってるからって許されると思ってるんじゃねえよ」「家に縛っておけよ」と言われたこともありました。

 

もちろん、人を傷付けてしまったことに障害があるかないかなんて関係ないので、「傷付けてしまって本当に申し訳ないです」と、その都度謝罪していました。

 

同時に、障害を持つ人もその周りにいる人も、心地よく生活できるようになるにはどういう活動をしたら良いんだろうか、ということを少しずつ考えるようにもなりました。

 

 

野球との出会い

うちの息子には障害の特性上、ルールを覚えたり、集団行動がすごく苦手な一面があったのですが、主人が息子に集団での活動をやらせてみたいと野球を始めることにしたんです。

 

当初、私は入団を渋っていたのですが、「だったら、俺がコーチで入るよ」と言ってくれて。

 

入団から卒団まで、レギュラーなんて1度も取れたことのない「万年補欠」で、試合の時はベンチで声を出すことしかしていませんでした。

 

でも、息子にとっては野球が楽しかったし、自分で居場所を見つけて、仲間もたくさん作ることができて、野球との出会いはとても意味のあるものだったと思います。

 

結果的に、中学を卒業するまで自らの意志で野球を続けてくれました。

 

 

野球仲間のお母さんたちに助けられた

私自身が一番助けられたのは、野球仲間のお母さんたちです。

 

障害に対して、本当に理解のある中で野球をやらせてもらい、私が辛い時は助けてくれたりもしました。

 

特に有難かったのは、

 

「ママ友だと思うと遠慮があるでしょ」

「親友だと思えば遠慮がないじゃん。ママ友じゃなくて、ヒロノちゃんと友達だよ」

 

というスタンスで付き合ってくれたことでした。

 

つい、「一生懸命、療育しなきゃ」と、一つひとつにすごく真面目に取り組み過ぎて、すごく疲れてしまうこと多い時期があったんです。

 

そういう時も息を抜かせてくれる一言をかけてくれたり、時間を作ってくれた野球仲間のお母さんたちには感謝の気持ちでいっぱいですし、「いろんな人に助けられて今がある」ということをつくづく実感しています。

 

 

恩返しをしたい。理解を増やしたい

辛い時は辛いですし、辛い時は必ずやってきます。それでも、周りの助けや理解があったらこそ、ここまで何かとやって来れたと思います。

 

支えてくださった方々へ恩返しするつもりで何かできることはないか。そんな想いから、Smile Seedを立ち上げるに至りました。

 

もちろん、障害児のママにしか分からない辛さや悩みはあると思うので、一人ひとりに寄り添いながらも、世の中を動かしていけるような第一歩にしていきたいですね。

 

うちの息子が抱えているような障害を微笑ましく見ることができるくらい、世の中での理解も増えてくれば、多くの親御さんもきっと楽な気持ちで楽しく子育てができるようになるのではないでしょうか?

 

 

子どもは親の笑顔を見ていたいから

これまでの人生を振り返って、「子どもは親の笑顔を見ていたい生き物なんだな」ということを実感しています。

 

それはきっと、いくつになっても同じなのかもしれません。

 

私もこの歳になっても、自分の親が「しんどい、辛い」という顔より、ニコニコする顔を見たいなって思いますし。

 

「子どもは『親がニコニコしているのを見たい』という本能を持った生き物なんだ」って思うと、笑顔になるために今できることが見えてくるのではないでしょうか?

 

私自身ずっと、「母親とは何か」「理想とする大人ってどこにいるんだろう」とか思いながら生きてきました。

 

でも実際、自分が思い描いていた大人や母親って実はどこにもいないと気づくようになったんです。

 

半ば妄想のような、理想の大人や母親を探す時間があったら、自分らしく生きよう、楽しく生きよう、子どもたちに笑顔でいてあげようって決めたからこそ、今があると思っています。

 

そこで、最後にこの2つのメッセージを、子育てに悩んでいるお母さん方にお伝えしたいです。

 

「一人の母親である前に、一人の人間であり、一人の女性ですよ。自分の人生を大事にしてください」

 

「一人の人間として自分の人生を大事にすることが、笑顔でいられることに繋がってきますよ」

 

「自分の子にむかついてしまう」「ちょっと濱島さんと話してみたい」という方もいらっしゃると思います。

 

一本、お電話やメールをいただければ、出来る限り、寄り添い共に歩んでいきたいと思っています。

>>Smile Seedさんの詳しい内容はこちら

 

(濱島寛乃さんインタビュー完)

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濱島寛乃さん全インタビュー

【Part1】障がいをもつ子どもが社会的に自立できるように

【Part2】息子が生きることを諦めなかったから今がある

【Part3】「子どもは親の笑顔を見ていたいから」

 

 

インタビューを受けてくださる方、募集中です

臨床心理士、精神保健福祉士、看護師、保健師、産業カウンセラー、支援機関の職員など、すでに多くの方にインタビューを行っています。ご自身が、有名かどうか、権威かどうかは関係ありません。

 

また、精神疾患などの当事者の方、メンタルヘルスや人間関係でお悩みの方などのインタビューも行っております。

 

これまでの経験・取り組みや、ご自身の想いを読者に届けていただき、Remeのミッションである「こころの専門家へのアクセスの向上」「こころの健康に関するリテラシーの向上」の実現のために、お力をお貸しいただけますと幸いです。

 

 

ご興味をお持ちいただけましたら、下記フォームよりお問い合わせください。24時間以内にご連絡いたします。

 

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