【発達障害まとめ】仕事上の特徴・ミスへの対処・合理的配慮・周囲の接し方など

2018.11.28公開 2020.04.22更新

発達障害の支援機関・相談先とは?

発達障害の特性と職場環境が合わない場合、その辛さは計り知れないものです。

 

現在は、発達障害を抱える方を支援する機関や相談を受け付けている機関はたくさんあります。

 

「辛くてもう耐えられない」と、職場に辞職願を出す前に、一度今回の記事を読んでいただければと思います。

 

 

発達障害専門医

診断をして欲しいときなど、発達障害に詳しい専門医に相談することをおすすめします。

 

経験豊富な先生なら自分にあった対処法など、適切に指示してくださいます。

 

 

発達障害者支援センター

各都道府県に設置されている発達障害者支援センターでは、本人や家族からの相談を受け付けています。

 

必要な場合は医療機関への紹介もやっていますので、いきなり病院に行くことがハードルが高いと感じる場合はまずは相談してみると良いでしょう。

 

 

一般的な精神科・心療内科

発達障害の診断ができない病院でも、二次的にうつ状態になった際のうつの治療や、専門医への紹介等相談に乗ってもらえます。

 

発達障害専門の病院はどこも混み合っており、なかなか予約が取れません。

 

まずは近くの精神科・心療内科を受診する方法もあります。

 

【関連記事】

>>発達障害で仕事を辞めたいほど辛い…支援機関や相談先は?臨床心理士が解説

 

 

改正された発達障害者支援法のポイントとは?

発達障害者支援法は発達障害者を対象とした法律です。

 

厚生労働省は改正された発達障害者支援法の中で、以下を発達障害者として定めています。

『発達障害者とは、発達障害(自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害などの脳機能の障害で、通常低年齢で発現する障害)がある者であって、発達障害及び社会的障壁により日常生活または社会生活に制限を受けるもの』

改正されたポイントとして、大きく以下の点を挙げることができます。

1.幼少期から高齢期まで途切れの無い支援を実施。教育・福祉・医療・労働などが緊密に連携。

 

2.支援センターの増設

 

3.教育現場においては個別支援計画、個別の指導計画の推進。いじめ対策の強化

 

4.国及び都道府県は就労の機会を確保。就労の定着支援を規定。事業主にも発達障害の特性に応じた雇用管理を求める

 

5.都道府県・指定都市に関係機関による発達障害者地域支援協議会(仮称)を設置

 

6.司法においては意思疎通の手段等適切な配慮

また、付帯決議として、発達障害者やその家族に対する心のケアを含めた相談支援体制の構築や、学校の教員への発達障害についての研修実施、障害者手帳についての在り方の検討等が、盛り込まれています。

 

【関連記事】

>>発達障害者支援法とは?概要や改正のポイントについて臨床心理士が解説

 

 

【大人の発達障害】おすすめ本は?

最近、テレビやネットで大人の発達障害という言葉をよく聞くようになりました。

 

そもそも大人の発達障害とは、どういうものなのでしょうか?

 

今回は、発達障害の理解を深める上で参考になる本をいくつかご紹介いたします。

 

 

『オトナの発達障害大図解 ASDとADHDの基礎知識から社会復帰の方法まで』

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精神科医が書いた、一般の方むけの大人の発達障害の解説書です。イラストが豊富でわかりやすいです。

 

発達障害の基礎知識や、セルフケア、職場でのトラブルへの対応、離職した場合のリワークプログラム等について書かれています。

 

 

『ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に働くための本』

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発達障害の方が苦手とする「同時並行作業」「段取り」「ケアレスミス」「コミュニケーション」等の具体的な解決方法が紹介されています。

 

ちょっとした工夫ですぐに実践できるビジネススキルで、仕事がはかどり、職場でのトラブルが軽減されます。

 

>>大人の発達障害のセルフケア・接し方におすすめ本10選!精神保健福祉士がご紹介

 

 

【大人の発達障害】家族の対応や相談先は?

同じような発達障害の特性を持つ方でも、家族関係が良いと社会適応が良くなる傾向があります。

 

逆に、虐待・DV・経済的な問題など、家庭環境が悪いと、社会適応が悪くなる傾向があります。

 

これはもちろん定型発達の方でも同じですが、発達障害の特性を持つ方は、環境の影響を受けやすいので、家族関係の良さは、調子の良し悪しにダイレクトにつながってきます。

 

できるだけ、穏やかで温かい家族関係を作っていけるとよいですね。

 

 

一方的に支えるのではなく、支え合うのが家族

上に述べたように、発達障害の方にとって、家庭環境はとても重要です。

 

しかし、

「家族なんだから」

「できる人ができない人を支えて当たり前」

「面倒をみて当たり前」

…そのような考えに囚われてしまうと、家族でいることが苦しくなってしまいます。

 

家族は、誰かの犠牲の上に、誰かが一方的に支えるものではなく、お互いに支え合うものです。

 

発達障害の特性が強い家族も、そうでない家族も、お互いの個性を認め合いながら、助け合い、支えあえる家族を作っていけたら素敵ですね。

 

 

家族の相談先として活用できるものは?

お住いの自治体(市区町村)の障がい福祉課、社会福祉協議会、医療機関(クリニック、病院)のほか、下記機関も参考にしてみてください。

 

>>発達障害情報・支援センター(国立障害リハビリテーションセンター)

>>発達障害者の就労支援(厚生労働省)

>>ひきこもり地域支援センター(厚生労働省)

 

【関連記事】

>>【大人の発達障害】家族の対応方法とは?相談先は?精神保健福祉士が解説

 

 

発達障害を公表している有名人は?

日本の有名人で、発達障害を公表している人といえば、

80歳を過ぎても第一線で活動し続ける黒柳徹子さん、

タレントでモデルの栗原類さん、

高学歴タレントであるミッツ・マングローブさん、

経済評論家としてテレビのコメンテーターを務める勝間和代さん

などがいます。

 

皆さんそれぞれ、自分の個性と才能を生かして活躍しているように見えますが、黒柳さんはADHD・計算障害、読書障害があったと告白し、栗原さんは注意欠陥障害であると、8歳の時に診断されたそうです。

 

マングローブさんは、学習障害があり暗記に苦労したそうですし、勝間さんはADHDのために、大切な約束を忘れてしまう、鍵や書類をなくす、じっとしていることが苦手で、麻雀などの対局中にも、椅子を揺らしてしまうなどの行動が出現してしまうようです。

 

 

海外の有名人では…

大金持ちでお騒がせ娘と言われたパリス・ヒルトンさんは、注意欠陥障害と診断されています。

 

トム・クルーズさんは、学習障害である失読症・難読症であることを公表しています。

 

現在も変わらず、第一線で活動するウィル・スミスさんやミシェル・ロドリゲスさん、ブリトニースピアーズさんなどもADHDであることを公表しています。

 

世界的な映画監督である、スティーブン・スピルバーグさんも失読症で長年苦しむ、学習障害であることを、つい5年ほど前に診断されたそうです。

発達障害という概念がなかったころの有名人や発明家などで、伝記や伝えられてくる逸話などから、発達障害であったと判断できる方も多いようです。

 

例えば、エジソンアインシュタインモーツアルトウォルト・ディズニーなど、今もその名を遺す逸材であったh方さえも、発達障害があったとされています。

 

発達障害を公表した有名人や、発達障害を思われる有名人の名前を聞くと、発達障害があっても、将来に希望を持つ勇気が湧いてきますよね。

 

【関連記事】

>>発達障害を公表している有名人は?成功した3つの秘訣とは?看護師&心理相談員が解説

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近藤雄太郎

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  • 本記事は2018年11月28日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。