性格診断は当たる?信じてしまう心理・3つの注意点を臨床心理士が解説
性格診断が当たってると感じる心理
それにしても、そのような性格診断で「たしかに」「当たってる」と感じるのはなぜでしょうか。
実は、「バーナム効果」というものがとても上手に活用されていることが多いのです。
バーナム効果とは、多くの人に当てはまるような性格の記述を、自分に当てはまるものとして受け止めてしまう傾向のことです。
たとえば「人に喜んでもらうのが好き」「実は二面性がある」など、実際には多くの人に当てはまる傾向であるにも関わらず、
「自分に当てはまっている」
「診断が当たっている」
と感じてしまう傾向を持っているのです。
性格診断を楽しむために。3つの注意点
これまでの流れだと性格診断について否定的な印象を持ってしまうかもしれませんね。
しかし、そう言う私も一般的な性格診断というのはいろんな種類があって面白くて好きなのです。
では結果をどのように見たらよいか、以下にご紹介します。
1.結果は自分の全てではない
いろんな性格検査や性格診断があります。
専門的なものでも一般的なものでも言えることですが、
その性格検査・性格診断で得られた結果は、その人の性格全てを表しているものではない
ということです。性格を一度にすべて把握しようとするのはとても難しいことということを知っておいてください。
2.結果が正しいとは限らない
前述したとおり、結果に出てきたからと言って、それが絶対に正しいとも限りません。
出てきた結果についてどう思うかを考えることがとても大切です。
「ここは当たってるけど、ここは違う」ということも十分にありえます。
「知らなかった」「こんな性格だったんだ…」とショックを受けたり、落ち込んだり必要はないですよ。
3.結果を重く受け止めすぎない
特に楽しみのために作られている性格診断では、そもそも信憑性の疑わしいところがあります。
ですから、性格診断を行った際に結果を深刻に受け止めるのではなく、
「まあそういうとこもあるのかな」
「ここは当たってるような気がするな」
というように、あくまで参考程度に受け止めておくことが大切です。
さいごに
性格診断は大変センセーショナルな事柄ですし、実際にはとても面白いものもあります。
専門的な検査は、専門機関で受けることが出来ますから、検査を受けたら担当の検査者や医師、臨床心理士などと結果について話し合ってみるといいでしょう。
一般的な性格診断については、当たっているかどうかというよりも、
友人との話題や自分自身の楽しみのために用いるツール
くらいに受け止めておくと良いかもしれませんね。
【関連記事】
>>性格とは?2つの種類・ビッグファイブを心理学視点で臨床心理士が解説
>>性格が悪い自覚…性格を直す3ステップ・2つの思考とは?臨床心理士が解説
>>性格が悪い人との付き合い方・気にしない3つの方法を臨床心理士が解説
>>性格が変わり暗くなるのは病気?直る?前の自分に戻るには?臨床心理士が解説
- 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
- 本記事は2018年12月17日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。