心配性で仕事が遅い…5つの改善法・向いてる仕事を精神保健福祉士が解説

2019.01.19公開 2019.05.16更新

心配性でも仕事を円滑に行う5つのコツ

では心配性な人が、仕事を円滑に行うには、どうすればよいでしょうか?

 

時間と枠組みを決める

仕事は延々とやるものではありません。

 

心配性の人の中には、当たり前のように毎日延々と残業する人がいます。

 

しかし、基本、業務は決められた時間内で終わらせるものです。

何時までに、何を終わらせるか?

そのためには、どのくらいのスピードで取り組めばよいのか?

枠組みを決めて、その時間内で点検まで終わらせられるように、時間配分を考えて業務にとりかかりましょう。

 

その上で業務が多すぎる場合は、上司と相談して、時間内でこなせる程度に、業務内容を考えてもらいましょう。

 

マニュアル・仕事環境を整える

心配性の人は、「業務内容を間違えていないか?」といつも心配がこみ上げてきます。

 

最初の指示を聞き間違えると、そのあと全部間違えてしまいます。

 

上司の中には、伝え方が下手な人もいます。話を聞く時は、

・何を

・どんな方法で

・何時までにすればよいのか?

必ずメモをとり、最後に

「何を、この方法で、何時までにやる、ということでお間違えないですか?」

と指示を出した人に確認をするようにしましょう。

 

「わかりました」と返事をするのは、内容を確認した後にしましょう。

 

仕事の失敗がトラウマとなり、心配性に拍車がかかることがあります。

 

人前で大声で怒鳴りつけて恥をかかせる叱り方は、上司の人格にも問題がありますが、ここは謙虚に受け止めて、次に失敗しない為にどうすればよいか?前向きに考えましょう。

・自分なりの業務マニュアルを作ること

・仕事道具や机を整理したり、スケジュールを可視化

・作業の段取りを見えるようにしておくこと

などの工夫は失敗を防ぐのに役立ちます。

 

確認は複数の目で、指差し、読み上げ

心配性の人は、何度も何度も点検してしまいがちですが、業務時間は限られているのですから、無限に点検するわけにはいきません。

 

効率の良い点検をするためには、点検チェックリストを作り、

◯◯ができているか?→「OK」にチェック

など、点検が終わったらチェックを入れることで、終了させるとよいでしょう。

 

自分で点検を納得するために、読み上げ点検、指差し点検をしてからチェックを入れるのも効果的です。

 

更に、重要事項の確認は可能なら複数の目で行うとよいでしょう。

 

自分が確認した後に、最後に上司にみてもらうのが理想的です。

 

仕事が終わったら気持ちを切り替える

仕事が終わった後は、仕事のことは忘れて気持ちを切り替えるのがベストです。

 

一人反省会は、延々とやっても次の仕事を成功させる効果にはつながりません。

 

どうしても気になることがあれば、仕事用の日誌を作って、短く記入し、それで終わりにしましょう。

 

記入場所は、自宅ではなく、できれば、職場で業務の最後に記入しましょう。

 

延々と反省文を書くのではなく、

「会議中の発言、次回◯◯に留意」

など、次回の改善点を短く書くのがコツです。

 

書いたら反省はそれで終わりです。「お疲れ様です」と職場を出たら、さっさと気持ちを切り替えましょう。

 

アフター5を充実させる

帰宅後、気持ちを切り替えるコツは、仕事以外の活動を充実させることです。

 

子育てや家事で忙しい人は、いつまでもクヨクヨするわけにもいかず、切り替えが上手な人が多いようです。

 

独身の方なら、身体を動かしてすっきりするのもよい方法です。

 

スポーツジムに通うのが難しければ、一駅分歩くというのもよいでしょう。

 

ドラマやお笑いを見たり、カラオケで大きな声を出してすっきりするのもよい方法です。

 

寝る前は、ソルトバスやアロマバスでリラックスして、ゆっくり休むようにしましょう。

 

 

心配性に向いている仕事って?

それでは、心配性な人にはどんな仕事が向いているのでしょうか?

 

災害管理

心配性の人は、「もしも大震災があったら?」といったことが一般の人よりも気になるので、防災管理の仕事は向いているといえます。

 

東日本大震災の原発事故は大惨事になりました。

 

起こる可能性が低くても、実際起きると甚大な被害を及ぼすような災害管理の仕事は、心配性な人がやった方がよいのです。

 

楽観的な人がやると取り返しのつかない事態が発生します。

 

心配性の特性を活かせる天職の一つといえるでしょう。

 

品質管理

心配性の人は、商品の品質も人一倍気になるので、品質管理も向いている仕事といえます。

 

一般の人よりも心配性の人は細かい点まで気になり、気がつくので、時間がかかってもきちんと点検した方がよい品質管理は、まさに心配性の人に向いている仕事といえるでしょう。

 

安全・衛生管理

作業の安全管理や、職場の衛生管理も、心配性の人に向いている仕事といえます。

 

心配性の人は、楽観的な人が気にしないような、見落としてしまうような、とても細かいことまで気がつくので、リスク管理の仕事全般向いているといえるでしょう。

 

 

さいごに

今回は、心配性の人が仕事とつきあう方法と、向いている仕事について考えてみました。

 

心配性は悪いことばかりではありません。

 

人一倍、真面目で几帳面で、危険や失敗を避けたい気持ちが強い人達なので、その能力を上手に仕事に活かしていただけたらと思います。

 

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桜衣真里

精神保健福祉士

大学院修士課程修了後、専門学校、短大講師等を経て、公的機関の相談員として勤務。精神保健福祉士、保育士のダブルライセンスで、家庭問題、子どもの発達、保育・教育・療育関連の仕事に従事。東京都出身。二児の母。

  • 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
  • 本記事は2019年1月19日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。