外発的動機づけを高めるケース別例文11選!臨床心理士がご紹介

2019.01.10公開 2019.05.17更新

外発的動機づけを高める例文11選

ボーナスやプレゼントなど物質的なものではない、言葉による外発的動機づけにはどのようなものがあるのでしょうか。

 

外発的動機づけを高める例文を紹介します。

 

感謝やねぎらいの言葉かけ

「いつもありがとう。」

「助かっているよ。」

「大変だと思うけど…」

「頑張ってるね」

賞賛や承認の言葉かけ

「君ならできると思っていたよ」

「すごい!さすがだね!」

「仕事ぶりにいつも関心しているよ」

「君がいないと仕事回らないよ」

関心や注目の言葉かけ

「みんな君に注目しているんだ」

「君の営業のノウハウをみんなにも教えて欲しいんだ」

「君のアイディアは画期的だ」

 

 

外発的動機づけの注意点

外発的動機づけでも、報酬の代わりに、罰を与えるのはどうなのだろうか?と考える方もいらっしゃると思います。

 

罰とは、言葉の通り、間違ったときや失敗したときに罰を与えるものになります。

 

例えば、

「テストで80点以上取れなかったら、お小遣い禁止」

「売上最下位の者を掲示板に張り出す」

といったものです。

 

心理学的には罰は強いストレスを伴うため、おすすめしづらいです。

 

罰を与える場合は、

・代わりにどうすればよかったのか

・どこを改善すれば良いのか

など充分なサポートやアフターフォローが必要になります。

 

方向性が見えない中で継続的に罰を与え続けると「学習性無欲」という無気力状態になると言われています。

 

何に対してとやる気が出ない無気力人間になってしまう可能性もあるので、罰を与える場合は、注意が必要です。

 

 

さいごに

今回は外発的動機づけを高める方法を紹介しました。

 

特に部下や子どもなど、自分の周りのやる気を出して欲しい方に短期的な成果を求める場合に有効です。

 

また、部下や子供のやる気だけでなく、自分自身のやる気を引き出すために、「自分にご褒美を」という考え方もできると思います。

 

もしも長期的なやる気を出したい場合は、内発的動機づけを高める記事を参考にしてください。

 

状況に応じてさまざまな方法を組み合わせ、部下や子どものやる気を引き出しましょう。

 

【関連記事】

>>内発的動機づけを高める方法・メリット・デメリットを臨床心理士が解説

>>仕事で褒める3つの効果!自分を褒める効果や方法は?心理学研究から解説

 

【参考】

報酬は内発的動機づけを低めるのか(大阪教育大学紀要第V部門 第54巻 第2号)

内発的動機づけ研究の展望(Japanese Journal of Educational Psychology, 1994, 42, 345-359)

・『「やる気」を育てる! 〜科学的に正しい好奇心、モチベーションの高め方』(植木理恵・日本実業出版社)

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石上友梨

臨床心理士

大学・大学院と心理学を学び警視庁に入庁。5万人の職員のメンタルヘルスを管理し、カウンセリングや心理検査、メンタルヘルス講義、拳銃選手のメンタルトレーニングなど幅広く活動。6年目で退職し、フリーランスに。発達障害を支援する活動に力を入れている。‬>>HPはこちら

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  • 本記事は2019年1月10日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。