
発達障害で仕事に疲れやすい?気を付けたいポイントを心理相談員が解説
「他の人と同じように仕事を続けたいけれど、その方法がわからない…」
「発達障害が原因なのか、仕事に疲れてしまう…」
そんなことで悩んでいませんか?
今回は、発達障害の方が上手に仕事を続けるコツについて、心の専門家に解説してもらいました。
発達障害の人が陥りやすい悪循環とは?
職場は、仕事を中心に人が動くため、発達障害があるからと言って、その人のできること・できないことを周囲の人が理解するまで時間がかかります。
そのため、発達障害の人が苦手とするコミュニケーションや、急な対応を求められることも生じてしまいます。
発達障害がなくても、急な対応やなれない仕事は、誰もがストレスがかかります。
ですが、発達障害の人は、まともにそのストレスを受け止め、かわすことが上手にできないことが多いため、心が疲弊し、集中力も低下し、生産能力も低下するという悪循環に陥りやすい面があります。
発達障害があって、仕事の疲れがたまり、気持ちが安定しない時や仕事の効率が下がってしまう時は、上司に相談して休息をとり、心と体を休めるようにします。
無理をしてしまうと、心のバランスが崩れ、うつ病や適応障害に陥ってしまうこともあります。
発達障害が疲れの原因?
発達障害だから疲れるのではなく、あなたにとって何かが負担だから疲れてしまうのかという見方もできるのではないでしょうか。
そのため、発達障害を原因と決めつけるのではなく、疲れの原因が何かを、発達障害について理解してくれている信頼できる相手に相談することが大切です。
仕事の内容がつらいのか、周囲の方とのコミュニケーション不足が原因なのか、それとも仕事量が多いために疲れているのかを、十分に話をすることが大切です。
ここで大切なことは、
「発達障害があるからうまくできない自分がだめだ」
「発達障害があるから疲れてしまう」
という考え方をやめることです。
発達障害があっても、能力があり仕事を任せられると判断されて、今の職場にいるのです。
仕事がうまくいかないのは、あなた一人のせいではなく、システム上の問題や人間関係、仕事量、相手先との関係など様々な要因が重なりあっています。
発達障害だからとか、自分がだめだとか、相手がだめだという簡単な図式で考えることはやめて、疲れを感じることや、疲れがたまる理由を明らかにして、解決策を考えていくことが大切です。
リフレッシュする方法を見つける
発達障害で仕事が疲れる時の、仕事を続ける方法として
①休養を取り、心と体の疲れをとる
②疲れの原因を探る(発達障害が原因と決めつけない)
③職場以外でリフレッシュする方法を見つける
以上の3つが挙げられます。
例えば、鉄道を見ることが好きなら、疲れた日は鉄道を見てから帰宅する、好きな風景を見に行く、気の合う仲間と話すなども有効でしょう。
発達障害があるから、その分、人より仕事をしようと頑張る気持ちが、疲れにつながることもあります。
今だって、十分頑張っているあなたの気持ちに、リフレッシュできる何かをプレゼントしてあげてください。
心に余裕ができることで、発達障害の有無にかかわらず、仕事に対する気持ちも変化し、上手に仕事を続ける自信が沸いてきます。
【執筆・監修】
村松真実 看護師・心理相談員