失恋でうつは心が弱い?病院に行く4つのタイミングは?臨床心理士が解説

2019.03.07公開 2019.05.16更新

失恋でうつは心が弱い?

失恋で落ち込むのは心が弱いからではなく、

脳の作用といった、不可抗力によって気分が落ち込んでいる

ということをご理解いただけたと思います。

 

また、失恋で落ち込む原因は他にもあります。

 

それは「親密性の獲得の失敗」という大きな挫折によるものです。

 

心理学では有名なライフサイクル理論というものがあります。

 

人間は人生において乗り越えないといけない壁を全ての人が持っており、それに失敗すると心理的な問題を引き起こす、というものです。

 

この壁は年齢によって違います。

 

例えば、思春期は「自分とは何者なのか」といった壁があります。

 

だから学則で禁じられているバイトをしてみたり、サークルに入ったりして自分探しをするのですね。

 

そして、23〜34歳に準備されている課題は「親密性の獲得」

 

つまり、愛を手に入れることが壁として用意されているのです。

自分だけでなく、他者と親密になりその関係を持続させていく

ということが全ての人の課題になります。

 

しかし、失恋はこの課題を乗り越えられないことを意味します。

 

それは人間にとって大きな挫折であり、自分という人間の存続に関わる大きな危機となるのです。

 

思春期を超えている方であれば、先ほどの思春期の例をお読みいただいたときに、

 

「ああ、そういうのあるよね、若いよね!」

 

というように感じていただけたと思います。

 

それは、あなたが「自分とは何者なのか」という壁をきちんと超えることができているからなのです。

 

でも、思春期まっさかりの当時はどのように思いましたか?

 

親から、「あー、もう困った子。まあでも今は思春期だからね…」と言われると、「うるさい!自分は思春期じゃない!」とはねのけませんでしたか?

 

つまり、自分自身が課題の真っ最中にいるときは、その事実を客観視しにくいものなのです。

 

今、失恋でとても傷ついているあなたは、まさにこの「人生の課題」を乗り越えようと頑張っているときなのです。

 

そして今回は失敗してしまったかもしれませんが、次はうまく行くかもしれません。

 

落ち込んでいるのは決して甘えではなく、あなたが人間として成長しようと一生懸命頑張っている証拠なのです。

 

 

病院に行く4つのタイミングは?

ただの落ち込みなのか、病院に行くべきなのか、その深刻度のレベルを判断するのは難しいですよね。

 

そこで病院へ行くべき体のシグナルをまとめてみました。

・眠れない

・寝ても目がさめて再入眠が難しい

・早朝に目覚める

うつ状態が反映されやすい体のサインは睡眠です。

 

毎日深酒をしている、長時間昼寝をしているなど、なにか睡眠に影響を与える習慣がある場合は別ですが、そうでないのに眠れないなどの症状が続く場合は注意が必要です。

・食欲や食べたいという気持ちが減った

・逆に食べすぎてしまう

気分の波は食欲にも影響を与えます。

・いつもなら食べたいと思うものを見ても、あまり美味しそうに感じられない

・毎食の食事量が減った

・逆に食欲が増えすぎてコンビニで買いすぎてしまう

といった食の変動も、うつ状態に起因する可能性があります。

・2週間にわたって意欲が出ない日が続いている

・いつも見ているTV番組を見ても面白くない

・大好きな読書をする気も湧いてこない

・朝起きて支度をする意欲も湧いてこない

といった意欲の減退が2週間以上続いているようならば、病院へ相談に行ってもいいかもしれません。

 

 

自分でできる失恋対処法3選

病院へ行くほどではないが、自分でなんとかこのつらい気持ちを解消したい!という方におすすめの方法を紹介します。

 

気持ちを文字にする

心理学の実験では、つらい出来事を文字にすると、その気持ちを解消できるということがわかっています。

 

文字にすることは話をきちんとまとめる必要があるので、客観的に気持ちを整理することができます。

 

また、冷静な気持ちで問題解決のための方法を模索することにもつながります。

 

失恋話ではなく、くだらない話をする

失恋すると友達にその話を聴いてもらいたい!という気持ちになりますよね。

 

また、女性の場合は共感を重視する共感脳であるため、この傾向が特に強くなります。

 

しかし、残念ながら、つらい話と普通の話をしたときのストレス発散レベルを比較すると、その数値はほとんどかわらないということが明らかになっています。

 

さらに、つらい話を聴いたときのほうが、話を聴かされる側のストレスレベルが高いことも指摘されています。

 

つまり、普通の話をしても、つらい失恋話をしても、あなたのストレス発散レベルは変わらないのに、相手の方は話の内容によってはストレスを被ることになるのです。

 

友達の気持ちも考慮して、普通の話を聴いてもらうことでストレスを発散しましょう。

 

「偽薬」で自然治癒力を高める

これは最近の実験で明らかになったことなのですが、失恋のつらい気持ちを発散するには「偽薬」が効果的であることが分かりました。

 

偽薬とは偽の薬。

 

つまり、本当はなんでもない砂糖の塊なのに、「これは良く効きます!」と言われると、本当に病気が治ってしまうものを指します。

 

そして実験によると、失恋の時にこの偽薬を渡されると、前頭前野が活性化し、苦痛を和らげる脳内物質が放出されることが明らかになったことなのです。

 

つまり、「これが必ず失恋を癒やしてくれる」と心から信じれば、体が自ずと自分の心を治療してくれるのです。

 

あなたが思う、「失恋から立ち直るテッパン」は何でしょうか?

・ひたすら食べる

・海外へ一人旅

・カラオケで歌いまくる!

など、なんでもOKです。

 

これをやれば失恋から立ち直れる!ということに没頭しましょう。

 

脳が自然治癒力であなたの心を癒やしてくれるはずです。

 

 

さいごに

失恋はあなたという人間を脅かす、大きなストレスになります。

 

特に、相手に対する未練が強い場合は立ち直るまでに時間がかかることがわかっています。

 

もしあなたが失恋で苦しんでいるならば一人で悩まず、お友達や専門家に相談してみてくださいね。

 

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広瀬絵美

臨床心理士

心理学の大学を卒業後、広告会社にて勤務。退職後、心理系大学院修士課程を修了し臨床心理士資格を取得。精神科病院にて従業員のメンタルヘルスケア業務に従事する。また、国立研究所にて職場組織や妊婦さんのメンタルヘルスに関する研究にも携わっている。理想的な「ワークライフバランス」を目指し、研究と実践の両面から支援を行っている。一児の母。

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