公認心理師の受験資格や経過措置ってもう決まったの?【第2報】

2016.07.11公開 2016.08.09更新
 
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心理学関連の初の国家資格として注目されている公認心理師。

 

法律は制定されましたが、その後の詳細が国民にあまり届いていません。そのため、一部では噂がうわさを呼び、不確かな情報も流れているようです。

 

このような中で、心理職を目指す方の中には「もっと詳しく知りたい!」というニーズが生まれているようです。

 

そのニーズに応じようという団体も出てきています。しかし、なかには資格の取得にむけた不確かな情報の流布もあるようで、何が正しい情報なのか信じられる情報なのか、見分けなければならない状況が生まれています。

 

 

噂に踊らされないでください

これは、新しい国家資格を迎える状況としては好ましくない状況です。

 

資格は国民のためにあるものであり、心理職を目指す方にも「自分に何ができるか」に注目して備えていただきたいところです。

 

しかし、現状では「どうすれば取れるのか?」に注目が集まるあまり、逆に正しい情報がかすんでしまっているように思われます。

 

そこで、ここでは現時点(平成28年6月末)で明らかになっている公認心理師法の施行の概略をご紹介しましょう。

 

 

期待を集めてしまう「公認心理師」

まず、公認心理師は厚生労働省と文部科学省という二つの省庁が合同で管轄する資格です。二省庁が合同で一資格を管轄するというのは、近代日本の行政上初めてのことです。

 

そのため、医療、教育、福祉、など様々な方面で活躍することが期待されています。期待が集まるあまり、取得に興味が向きやすいのは無理からぬことかもしれません。

 

しかし、取得に向けた具体的な話を始めるのはまだまだ早いのが実情です。

 

 

試験実施団体は日本心理研修センターに決まりました

平成28年の4月に試験の実施団体として一般財団法人日本心理研修センターが認定されました。

 

この団体は公認心理師法の成立を見越して、日本の心理職の主な指導者の先生方が設立した団体です。

 

現場の実務をよく知る先生方が中核になっています。そのため、実務力のある人に資格を出せる試験になると見込まれています。

 

 

まだまだ準備期間中です

そして、今現在は試験に向けた準備期間です。具体的には、公認心理師養成大学が備えるべきカリキュラムが検討されています。

 

試験はカリキュラムに基づいて実施する必要があるので、カリキュラムが策定されないと試験そのものも具体的な議論に入れないのです。

 

カリキュラムの策定は平成28年中、または平成29年初頭までに行われることが見込まれています。ただし、必ずしも見込み通りに展開する保証はありません。

 

 

試験委員会も来年設立の予定です

その後、カリキュラムに対する大学・大学院への説明会、カリキュラムの政省令化が行われて試験委員会が設置されます。

 

試験委員会とは試験の実務を担う委員会で、この委員会が設置されなければ「どうすれば取れる」といった信頼できる話は全くできないものです。

 

一部で言われている「経過措置(正規のカリキュラムを修めていない人への受験資格の付与)」も、試験委員会が発足してからの話です。

 

 

このように、平成28年中は、公式には具体的な話はほぼ公にされないと思っていたほうが良いでしょう。

 

公認心理師に関する正しい情報は『公認心理師推進ネットワーク』のwebsiteに掲載されています。今は信頼できる筋からの情報を見ながら、公式発表を待つときです。

 

心理職を希望なさる方は、はやる取得への意欲を勉学の意欲に置き換えて、実務力を支える実力を高める方向でご精進ください。

 

国民の力になる意欲のある方のご活躍を心から応援しています。

 

 

【執筆】

杉山崇 臨床心理士

神奈川大学人間科学部 教授

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