片思いの失恋…立ち直る5つの方法や期間は?臨床心理士が解説

2019.05.10公開 2019.05.16更新

愛着と片思い失恋率の関係

さて、では片思いの失恋の話に戻ります。

 

実はこの愛着の型によって、“片思い失恋率”が異なることが明らかになっています。

 

実は、

片思いで最も失恋しやすいのは「不安定型」

であることが近年の調査により判明しました。

 

逆に、安定型は片思い率が低い傾向にあります。

 

また、回避型は現実の恋愛から距離を置き、頭の中で恋愛を繰り広げる事が多いため、実際の失恋頻度が低くなる傾向にあります。

 

つまり、片思いの失恋が辛い原因は、恋愛的喪失感よりも、

“幼い頃から繰り返される対人関係の失敗にある”

と言い換えることができます。

・いつも相手の顔を伺うばかりで、理想的な対人関係を構築できない

・好きな人ができても相手の気持ちが離れてしまうのではないかと不安で行動に移せない

・片思いが多く、自分が愛される人なのか自信がない

こういった不安や自信のなさが心の中を支配するため、好きな人を失った喪失感以上に自分自身の過去と未来を否定し、より心を苦しめる結果となるのです。

 

 

失恋から立ち直るための5つの方法

1.愛されなかった原因を自分に求めない

愛している相手に拒絶される…。これは本当に辛いことです。

「どうして自分ではだめなのか?」

まるで全人格を否定されたような気持ちになってしまいがちです。

 

人間はある出来事を処理するとき、その原因を“自分”に帰属すると最も苦しく辛くなることがわかっています。

 

例えば、

「失敗したのはあのお客さんの準備が足りなかったから」

と思うのと、

「私がもっと入念に戦略を立てていれば上手く行ったのに…」

と思うのなら、どちらのほうが上手にストレスを対処していると言えるでしょうか?

 

2.辛い気持ちを紙に書く

実は、悩み事は人に話すより、紙に書いたほうがより早く解決できるというデータがあります。

 

文字にすると客観的かつ論理的に書こうとするので、心の問題の早期解決に有効であると考えられています。

 

3.元気な人に相談しない

失恋のストレス発散方法として、人に話すことも有効です。

 

ただしこのとき注意すべきは、相手も“辛い状態である”人であるかどうか。

 

結婚したばかりの人や、仕事でどんどん成果を出しているなど、いわゆる“うなぎのぼり”の人は相談相手に向きません。

 

「大丈夫、すぐに次の人が見つかるよ!」と言われても、「まだまだそんな気持ちになれないよ…」と思いますよね。

 

同じ気持ちになってくれる人、例えばプロのカウンセラーや、最近失恋したばかりの人に相談するのがおすすめです。

 

4.あえて失恋と向き合う時間を作る

人間は「絶対にだめ!」と言われるとやりたくなるということがわかっています。

 

ある心理学の実験によると、「絶対にこのことを考えないでください」と言われた人たちは、そうでない人たちと比べてそのことを忘れることができなくなるということが明らかになっています。

 

これは失恋でも同じです。

 

考えるのをやめよう!と思うほど、考えてしまう。忘れられなくなってしまうのです。

 

失恋の対処法としておすすめなのは、ひたすら考え抜くこと。

 

失恋後の男女を対象とした実験では、9週間定期的に失恋について考えた人たちのほうが、忘れようとして考えなかった人達と比べて失恋からの立ち直りが早いことがわかっています。

 

まずは、定期的に失恋に対して向き合う時間を持つことが大切といえますね。

 

5.プラセボを使って元気を取り戻す

これは最近の実験で明らかになったことなのですが、失恋のつらい気持ちを発散するには“偽薬(プラセボ)”が効果的であることが分かりました。

 

偽薬とは偽の薬、つまり本当はなんでもない砂糖の塊なのに、「これは良く効きます!」と言われると本当に病気が治ってしまうものを指します。

 

そして実験によると、失恋の時にこの偽薬を渡されると前頭前野が活性化し、苦痛を和らげる脳内物質が放出されることが明らかになりました。

 

つまり、「これが必ず失恋を癒やしてくれる」と心から信じれば、体が自ずと自分の心を治療してくれるのです。

 

あなたが信じる、失恋から立ち直るメソッドはなんでしょうか?

・とにかくお酒を飲む

・映画を見続ける

・お寺や神社を巡る…

なんでもよいのです。あなたが心から信じる方法に本気で取り組んでみてください。

 

自然と身体が、回復に向かい始めるはずです。

 

 

立ち直る期間はどれくらい?

失恋に限らず、辛い気持ちや悲しい出来事は6ヶ月で忘れていくことが心理学的に明らかになっています。

 

これを「忘却曲線」と呼びます。

 

ただ重要なのは、失恋について考え抜いたかどうか。

 

曖昧にすると忘れられなくなってしまうため、逆説的ですが、忘れるためには考え抜くことが重要です。

 

 

さいごに

片思いは“できなかった”辛さがあるので、未練として残りがちです。

 

次は幸せな恋を手に入れられるよう、まずは今を静かに冷静に過ごし、つらい気持ちが過ぎ去ることを待ちましょう。

 

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広瀬絵美

臨床心理士

心理学の大学を卒業後、広告会社にて勤務。退職後、心理系大学院修士課程を修了し臨床心理士資格を取得。精神科病院にて従業員のメンタルヘルスケア業務に従事する。また、国立研究所にて職場組織や妊婦さんのメンタルヘルスに関する研究にも携わっている。理想的な「ワークライフバランス」を目指し、研究と実践の両面から支援を行っている。一児の母。

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