夏休み、子供も親も実はイライラ…イライラを抑えるコツとは?

2016.08.05公開 2017.03.21更新
 
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いよいよ夏本番。ようやく生活にリズムが出てきた矢先、子どもは長い夏休みに突入…

 

学校や幼稚園に子どもが通っていた時とは、生活リズムがガラッと変わり、イライラしてしまっていることはありませんか?

 

夏休みの期間は、子どもの面倒を一日中、見なければならず、自分の時間を作れなかったり、寝不足になったりして、ストレスを抱えるといったことは良くあります。

 

親御さんが感じているイライラは、何らかの形で子どもにも影響を与えてしまい、子どももイライラするようになるという悪循環が生まれやすくなります。

 

そこで今回は、親も子どもも、イライラしがちな長い夏休みを快適に過ごすために、手軽にできるイライラ解消に役立つスキルを臨床心理士の先生に解説してもらいました。

 

 

キーワードは認知行動療法

最初に結論からお伝えすると、親も子どもも、認知行動療法という手軽にできるスキルを身につけることで、ストレス反応に強くなり、うつ病やその他の精神疾患の未然予防につなげることが期待できます。

 

あまり聞き慣れないかもしれませんが、この認知行動療法の特徴は、

 

①出来事

②気持ち

③考え

④行動

 

を一つ一つ整理し、全てがつながり、影響しあっているという考え方にあります。

 

 

自分の辛さを上手に表現できるようになる

実際、学童期から思春期くらいまでの子ども達は、

 

「何だかわからないけど、イライラする。不安になる」

 

とただ漠然と訴える一方で、リストカットや過食嘔吐などの問題行動を起こしてしまいます。

 

いくら周りが「やめなさい!」と行動を制御したとしても、全く意味がありません。

 

リストカットや過食嘔吐という行動でしか、自分の辛さを表現できないことに問題があって、それらの行動以外の方法で辛さを表現するスキルを学習していく必要があるのです。

 

そのスキルの一つが、この認知行動療法と言われています。

 

漠然としたイライラや不安を、さきほどの①~④に当てはめながら整理していくのです。

 

今回詳しい説明は省きますが、大切なことは、①~④に注意しながら日常生活を送ることで、より良いメンタルヘルスが可能になるということです。

 

このことを「考え方を変える」というイメージを持たれる方も多いかもしれません。

 

しかし、「変える」というよりは、言葉にならない気持ちの背景には、「こういった考え方があったから、こういう気持ちにつながっていたんだ」ということに、まずは気が付けることが第一歩になります。

 

これができるだけでも、悪循環を断ち切ることができます。

 

 

認知行動療法を手軽に行う方法

プチ認知行動療法が体験できる質問項目を用意しました。以下の質問に沿って、日々の気持ちを整理してみてください。

 

Q1. どんな出来事が起こりましたか?

 

例)

「子どもが部屋を片付けない」

「算数で50点を取ってきた」

「仕事で上司に怒られた」

「友達に無視された」 など

 

 

Q2. その時、どんな気持ちがしましたか?

例)

イライラ、不安、怖い、憂うつ、嬉しい、恥ずかしい、さみしい など

 

Q3. その時、どんな考えを持ちましたか?

例)

「小学生・中学生なんだからこれくらいできて当たり前でしょ!」

「今の学校の成績だと将来仕事につけないかも?」

「いい大人が人前で泣くべきではない」

「何事も完璧にやらなければいけない」

「不安に飲み込まれてしまう!」 など

 

Q4. その時、どんな行動をとりましたか?

例)

「子どもを怒鳴り散らす」

「勉強を嫌がる子どもに無理やり勉強させる」

「過食嘔吐やリストカットで気分を紛らわす」 など

 

親御さんが、子どもと接する際に①~④を意識して、子どもに働きかけることによって、感情のコントロールが自然と身につくようになります。

 

言語化が難しい幼少期のお子様でも、親御さんが①と②を代弁してあげるだけでも効果はあります。

 

たとえば、

 

「お友達におもちゃを貸して欲しかったけど、貸してもらえなかったから(出来事)、

イライラして(気持ち)、

手を出してしまったんだね(行動)」

 

という具合に、周りが子どもの気持ちを代弁してあげるだけでも気持ちが整理されます。

 

まずは、親御さんご自身でも日常生活の中で、イライラした時や不安に思うときなどに、①~④を振り返って、整理してみるといいかもしれません。ぜひチャレンジしてみてくださいね。

 

 

まとめ

認知行動療法を活用して、イライラなどの気持ちを上手に整理するための質問は、次の4つです、

 

Q1. どんな出来事が起こりましたか?

Q2. その時、どんな気持ちがしましたか?

Q3. その時、どんな考えを持ちましたか?

Q4. その時、どんな行動をとりましたか?

 

想像以上に長い、約1ヶ月の夏休み。

 

その分、親子で話す機会も増やすことができるのではないでしょうか。

 

ぜひこの夏休みに、先ほどの質問を自問自答したり、子どもに聞いてあげて、親子の絆を深めてくださいね。

 

【記事提供】

佐藤文昭 臨床心理士

おやこ心理相談室 室長

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