幼少期のトラウマを克服するには?看護師&心理相談員が解説

2016.08.07公開 2016.11.30更新
 
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親から愛されなかった経験や、幼少期に虐待などを受けて、大人になってからも、人間関係をうまく築けず悩むことや、異性に甘えることができずに苦しんでいませんか?

 

幼少期のトラウマにとらわれ、今の生きづらさを克服するには、「あれは、過去である」と認めることと、「自分の価値は変わらない」と信じることが大切なようです。

 

そこで今回は、幼少期のトラウマを克服するためのポイントについて、こころの専門家に解説してもらいました。

 

 

過去を心から取り出す

トラウマに囚われる原因に、トラウマを「今のあなたを縛り付けるもの」として認識していることにあります。

 

ずっと以前の幼少期に傷を受けたにも関わらず、その傷が今の心の中で血を流し続けているために、痛みも傷もありありと今のあなたを苦しめているのです。

 

ですが、時間は巻き戻すことはできません。同じ時を繰り返すことは、不可能なことなのです。

 

その出来事が起きた瞬間から今この時まで、頑張って生きていたあなたがいて、積み重なったたくさんの出来事があるのです。

 

まずは、あなたを苦しめるトラウマを、感情と引き離すために、紙に書いたり、絵にしたりすることをお勧めします。

 

何かに表現することは、記憶を整理することになり、自分の中でストーリー立てることにもなります。それは、自分の過去を見つめる作業になり、あなたを生きづらくしているトラウマの姿を、客観的に見ることになります。

 

 

過去は二度と起こらないと信じる

客観的にトラウマを見える化したことで、今のあなたは、何かに気が付くはずです。

 

例えば、親に愛されなかった、虐待を受けたことは自分のせいと思い込んでいたあなたは、幼い自分には避けることができなかったことに気が付くかもしれません。

 

また、逆に、今のあなたであれば、同じ状況であっても、上手に立ち振る舞うことや、その場に行かない方法を選べることに気が付くかもしれません。

 

幼少期のトラウマは、多くの場合、弱く幼かったあなたに非はありません。

 

親や相手の問題によって、振り回され傷つけられた結果です。あなたの価値や存在が、否定される筋合いはないものなのです。

 

このように、過去の出来事と自分を責める感情とを引き離して考えることで、あなたはトラウマから克服されていくことが期待でききます。

 

 

過去ではなく、今の自分を抱きしめる

それでも、

 

「親から愛されたかった」

「もう一度、何も知らなかった自分になりたい」

 

と思うこともあるでしょう。

 

ですが、その過去があっての自分であり、誰もが大なり小なり、つらい過去を背負って生きています。

 

 

大切なのは、過去にこだわらない心を持つこと。愛されなかった、傷つけられた過去を持ったけれど、精一杯生きてきたあなたの価値を認め、自分を愛することです。

 

もし、あなたのそばに、あなたを心配してくれる相手がいるのなら、その過去を話してみることも、トラウマの克服に役立ちます。話すことで、その苦しみを抱えて生き抜いたあなたを、相手は抱きしめてくれると思います。

 

 

カウンセリングで「今、ここ」を取り戻す

身近な人に、自分の過去は話しづらかったり、その勇気が出ない時には、カウンセリングを受けることも有効でしょう。

 

「過去を取り出す」

「過去と対峙する」

「今の自分を認める」

 

上記のようなプロセスを、あなたの傷の深さに合わせて対応してくれるはずです。

 

あなたは、過去のトラウマを抱えながらも、今を生きています。心だけが過去に縛られているだけかもしれません。

 

あなたの心を、勇気を出して、「今、ここ」に取り戻してみませんか?

 

あなたの未来はさらに広がっていくはずです。

 

【執筆者】

村松真実 看護師・心理相談員

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