対人関係コンプレックス克服法3選!心理学的視点で臨床心理士が解説

2019.04.04公開 2019.06.28更新

対人関係コンプレックスの3つの心理

1.劣等感を抱いている

幼少期において、「人より劣っている」と感じる経験があると劣等感を持つことになります。

 

例えば、

期待より低い偏差値の大学へ行くこととなった、

通信簿がいつも悪かった、

運動音痴だった、

常にニキビがあり、見た目に自身がなかった

などです。

 

こういった劣等感があると、自分に自信がないため、人とのコミュニケーションも苦手になっていきます。

 

当然コミュニケーションを避けがちになり、さらにどんどんコミュニケーションが苦手になっていく、という負の連鎖に。

 

その結果、「自分は対人関係が極端に苦手である」というコンプレックスとして認識されてしまいます。

 

2.原因論的思考グセがある

人はものの考え方を次の2種類に分けることができます。1つは原因論、もう1つは目的論です。

 

原因論的思考グセがある場合、対人関係をコンプレックスと捉えがちになり、悪循環が生じます。

 

例えば、

【原因】ひどいニキビがたくさんあるせいで人から避けられてしまう

【結果】友だちができない

【性格】私は人に話しかけるのが苦手である

【行動】ずっと話しかけられない

このように、「自分が〇〇なせいで対人関係が苦手である」という捉え方をしていると、残念ながらこのループから抜け出せない可能性が高いです。

 

3.これまでの行動から自分の世界を狭めている

人間は自分の行動から「私はこうである」と知覚します。これを心理学では【自己知覚理論】と呼びます。

 

例えば、

【行動】パーティーに行くといつも端っこで一人で立っている

【自己知覚】私はコミュニケーション能力が低い

という具合です。

 

対人関係コンプレックスを持っている場合、当然対人関係を避ける行動が多くなります。

 

すると、「私は対人関係が苦手!!」という自己知覚がどんどん強まっていきます。

 

 

対人関係コンプレックス克服法3選

1.目的論的思考になる

「嫌われる勇気」で有名な心理学者アドラーは、「人間の行動には常に目的がある」と考えていました。

 

例えば、先ほどの原因論のお話で出てきた“ニキビのせいで友だちができない方”の例を見てみましょう。

【原因】ひどいにきびがたくさんあるせいで人から避けられてしまう

【結果】友だちができない

【性格】私は人に話しかけるのが苦手である

【行動】ずっと話しかけられない

これを目的論的に捉え直します。

【目的】話しかけて拒絶されてくない

【行動】話しかけない

【結果】友だちができない

そう、実はニキビが原因で友だちができないのではないのです。

 

拒絶される不安を回避する目的があるからこそ、話しかけないという行動が生じているのです。

 

人は目的に突き動かされて行動します。

 

本当の目的を知ることができれば、誤った行動を修正し、正しい行動に置き換えることができます。

【本当の目的】友達がたくさん欲しい

【正しい行動】身なりを整えて、傾聴力をつけて友達から好かれる努力をする

【結果】徐々に人との会話が増える

コンプレックス克服のために大切なのは、

・あなたが望む「本当の目的」を知ること

・正しい行動に修正すること

なのです。

 

2.行動を変えて自分のラベルを塗り変える

上述したように、人間は、

「自分の行動」⇒「私はこうである」

というラベルをつけます。

 

このラベルを変えれば、本当になりたいあなたに近づくことができる、とアドラーは提唱しています。

 

ではどうすればよいか?簡単ですね、行動を変えればよいのです。

 

対人関係が上手な人をじっくり観察しましょう。

 

あなたが取り入れられそうな行動を少しずつ真似してみましょう。

 

徐々にあなたのラベルも変化していくはずです。

 

3.あなたのコンプレックスのいい面を探して伸ばす

対人関係コンプレックスには良い点もあります。

 

例えば、人からの評価を気にしがちなので、人と接するときはとても丁寧に接しているかもしれません。

 

人と上手にコミュニケーションを取るため、このように心理学コラムを呼んで勉強していらっしゃいますよね。

 

心理学の知識を人に教えてあげれば、あなたは「心理学に詳しい面白い人」と評されるかもしれません。

 

コンプレックスの良い面に光を当ててみましょう。

 

その部分をしっかり伸ばしていけば、コンプレックスを克服できるほどの“あなたしか持っていない才能”にきっと気づくことができるはずです。

 

さいごに

コンプレックス克服には、

・思考のクセを変えること

・行動を変えること

が重要です。

 

何よりも大切なのは、“自分は対人関係をコンプレックスと感じているかもしれない”と気づくことです。

 

あなたのコンプレックスは、生きる原動力に変えることができます。ゆっくり取り組んでいきましょう。

 

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広瀬絵美

臨床心理士

心理学の大学を卒業後、広告会社にて勤務。退職後、心理系大学院修士課程を修了し臨床心理士資格を取得。精神科病院にて従業員のメンタルヘルスケア業務に従事する。また、国立研究所にて職場組織や妊婦さんのメンタルヘルスに関する研究にも携わっている。理想的な「ワークライフバランス」を目指し、研究と実践の両面から支援を行っている。一児の母。

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