【恋愛の罪悪感】3つの心理・親の影響・5つの消す方法を臨床心理士が解説

2019.05.21公開

恋愛の罪悪感…親の影響とは?

恋愛の罪悪感への親の影響を掘り下げていきたいと思います。

 

一般的に、罪悪感は「相手を思いやれていない」というサインです。

 

感情は私たちに大切なことを教えてくれるサインで、全ての感情には意味があります。

 

親に対して罪悪感を抱くということは、大切に育ててくれた親に感謝をしているので、

「親の期待する相手と結婚しなければ、親を思いやれていないのでは?」

という考えが潜んでいるかもしれません。

 

 

恋愛の罪悪感を消す5つの方法

罪悪感は自己中心的な感情です。

 

罪悪感は「相手に対して思いやれていない。申し訳ない」という感情です。

 

一見、相手中心のように見えますが、実は自己中心的な感情になります。

 

何故かというと、思いやれていないと感じているのは自分です。

 

親からすると、「そんな必要ないよ」と感じている場合もあるかもしれません。

 

親が本当に望んでいない場合や、親の期待を予測してしまって、自ら罪悪感を生み出している場合もあります。

 

親が過去に何気なく行った言葉に縛られていて、現実は親はどんな人でもいいという場合さえあります。

 

1.なぜ罪悪感を感じているのか検討してみる

まずは、

「今の状況で、なぜ罪悪感を感じてるのか」

を検討してみます。

 

社会的な望ましさなのか、自己肯定感の低さなのか、親や誰かの言葉なのか・・・振り返ってみましょう。

 

2.自分の理想の姿を思い描く

「自分が本当になりたいものは何だろう」

「どんな恋愛をしたいのか」

「どんな相手を望んでいるのか」

自分の心の声に耳を傾けます。

 

3.メリット・デメリットを書き出す

罪悪感を感じ続けた場合、自分にはどんなメリットがあるだろうか。

 

いつか親の望む相手が見つかるかもしれない。どんなデメリットがあるだろうか。

 

いつまでも幸せな恋愛ができないかもしれない。本当に好きな人と付き合えないかもしれない・・・とメリット、デメリットを書き出してみます。

 

4.客観的視点から罪悪感を見つめる

「同じ状況で大切な友達が悩んでいたらなんて声をかけてあげるだろうか…」

と考えてみます。

 

自分のことになるとうまく考えられなくても、友人の体験だと視点を変えることで新たな気づきが生まれる場合もあります。

 

5.思いやる相手を主語にして考える

繰り返しですが、罪悪感を感じている時は自分中心になっています。

 

自分ばかりを責めている時は、実際に相手のことを配慮できていない場合も多いです。

 

本来の思いやりは相手を主役に考えるものです。相手を中心に考えてみましょう。

 

何かで罪悪感を感じたら、

「相手にはどんな影響があるのか?」

「相手はどんな気持ちや考えになるのか」

と相手の視点に立ち、相手を主語にして考えてみましょう。

私が罪悪感を感じることで、親はどんな影響があるのか。

罪悪感で恋愛に幸せを感じられないことを親はどう思うのか。

といったことについて、ぜひ考えてみましょう。

 

さいごに

今回は恋愛における罪悪感についてご紹介しました。

 

親のことを大切にするあまりに、恋愛に罪悪感を感じる場合もあります。

 

家族の絆が深いぶん、親の期待に応えたい、親を喜ばせたいと考える方もいると思います。

 

しかし、自分が罪悪感を抱くことを相手は本当に望んでいるのでしょうか?

 

もし、親が自分の子供を大切に考えていたら、親の期待に答えることより、幸せになる恋愛して欲しいとのぞんでいるのではないでしょうか。

 

そんな罪悪感から抜け出して、自分の心の声に耳を傾け、自分らしく生きることで、親が喜んでくれる場合もあるかもしれません。

 

恋愛の罪悪感、特に親との関係で悩む方はぜひ参考にしてみてください。

 

【関連記事】

>>罪悪感が消えない…罪悪感の心理・手放す4つの方法を臨床心理士が解説

>>罪悪感の不安を消すための3つのカウンセリング活用術を臨床心理士が解説

 

【参考】

罪悪感と償いに関する心理学的考察-イアン・マキューアン「贖罪」と中島京子「小さいおうち」をめぐって-

・感情の問題地図 関屋裕希

・「困った感情」のトリセツ 水島広子

・YOGA-CBTWORKBOOK for anxiety

・最高の休息法 久賀谷亮

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石上友梨

臨床心理士

大学・大学院と心理学を学び警視庁に入庁。5万人の職員のメンタルヘルスを管理し、カウンセリングや心理検査、メンタルヘルス講義、拳銃選手のメンタルトレーニングなど幅広く活動。6年目で退職し、フリーランスに。発達障害を支援する活動に力を入れている。‬>>HPはこちら

  • 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
  • 本記事は2019年5月21日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。