うつ病で将来に不安や心配…3つの対処法を臨床心理士が解説

2016.09.05公開 2016.09.06更新
 
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「将来、いいことが起こらないんじゃないか?」「◯◯になったら、どうしよう?」など、うつ病になったとき、将来に対する不安・心配はよく出てくることがあります。

 

そこで今回は、うつ病の人が不安や心配を乗り越えるための対処法について、臨床心理士に解説してもらいました。

 

 

次から次へとやってくる不安と心配

冒頭にあったように、心配というのは思考を伴っています。ですので、「思考の鎖」と呼ばれるように、心配事は次から次へと湧いてきます。

 

うつ状態になったときは、こういった心配事が特に一緒に出てきやすくなったと感じる人も多いかもしれません。

 

 

 

対処法1「心配エキスポージャー」

一つの対処方法は、「心配エキスポージャー」というものです。

 

心配エキスポージャーとは、自分が予想する最悪なストーリーを1つ想像して、書きだして、毎日読むorテープに吹き込んできくという方法です。これは、パニック障害や、確認強迫によく用いる方法でもあります。

 

もちろん、うつ病の方にも使います。特に、心配が出てきただけで、気分が落ち込んでくる…という方に最適です。

 

 

対処法2「時間遅延法」

もう一つの方法は、「時間遅延法」と呼ばれるものです。

 

こちらは、決められた所定の時間まで、心配を先延ばしにする方法です。例えば、14:00~15:00までは、心配してOKにしておき、それ以外の時間で、心配が始まったら、心配を先延ばしにするという方法です。

 

 

対処法3「マインドフルネス」

また、私がよくやるのは、マインドフルネス・トレーニングの中の、注意がそれたことに気がつくための練習を良くします。心配で困る人は、心配が始まる瞬間を、上手くつかめない人が多いからです。

 

やり方は、1~10まで数えて、10までいったら1。そして、1~10と数を数えます。途中で、注意がそれたら、1からやり直します。

 

その間に、そっと、耳元で心配しているキーワードを囁きます。例えば、『お金』『仕事は、どうするの?』などなど…

 

そうすると、注意がそれますね。そしたら、1からやり直してもらいます。これをした後で、囁かないバージョンをします。

 

そして、1日のうちで、心配に使っている時間を書きだしてもらうのです。例えば、◯◯時~◯◯時まで心配していた等などです。そして、心配が始まったら、なんでもいいから体を動かすことをしてもらいます。

 

この方法は、うつ病への行動活性化療法と呼ばれる対処法と同じ考え方ですね。反すう(=繰り返し考えること)が始まったら、何か行動を起こす…ということです。

 

 

さいごに

うつ病の方にとって、症状のこと、周囲との関係性、そして将来のことなど、心配事や不安は尽きないものです。

 

今回ご紹介した対処法の中で「ぜひやってみたい」といったものがありましたら、主治医の先生やカウンセラーなどの専門家とよくご相談した上で、一緒に取り組むようにしましょう。

 

 

【記事提供】

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矢野宏之 臨床心理士

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