自閉スペクトラム症の対応にも活かせる「雑談」とは?臨床心理士が解説

2016.09.08公開 2019.05.16更新

自閉スペクトラム症(ASD)の対応方法について、情報が少なく困っていませんか?

 

「発達障害」という言葉が最近よく聞かれるようになり、自閉スペクトラム症への関心も高まりつつありますが、まだまだ理解されにくい部分も多いかと思います。

 

そこで今回は、自閉スペクトラム症の対応方法、特にコミュニケーションのトレーニングについて臨床心理士に解説してもらいました。

 

 

目的がないコミュニケーションは苦手?

一般的にコミュニケーションを大きく分けると2つのタイプに分けることができます。

①目的があるコミュニケーション
②目的がないコミュニケーション(もしくは、感情の共有が目的のコミュニケーション)

自閉スペクトラム症の人は、①のスキルは持っているが、②のスキルを持っていない方が多いと言われています。

 

例えば、電話をかけたり、仕事を依頼することはできるけれども、休憩時間に同僚と何を話していいか分からないため、会話がないという人もいます。

 

②は、会話において特定の目的がありません。

 

最近の出来事やニュースなどを話す場合が、この②のタイプになります。

 

そして、②は「感情を共有していく」という目的も持っています。

 

例えば、ニュースを見た時の感想などを共有したりするからです。

 

これは、一般的には雑談とよばれます。

 

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矢野宏之

臨床心理士

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  • 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
  • 本記事は2016年9月8日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。