【昼寝は10分】朝に元気が出る7つの生活習慣とは?心理学視点で解説

2019.06.17公開

②10分程度の昼寝や運動

それでは、早起きするためにはどうすればよいでしょうか?

 

同じ睡眠時間を確保するためには「早起きする分、早く寝たらよいのでは?」と考えるかもしれません。

 

確かに間違ってはいませんが、単純に早く寝たらよいというわけではありません。

 

実は早起きするために、準備は前日の日中から始まっているのです。

 

どれだけ睡眠時間を確保しても、昼過ぎに決まって眠たくなってしまうこともあります。

 

以前は昼食をとり、満腹の状態が眠気を引き起こすと考えられておりましたが、最近では異なる研究結果もあるようです。

 

会社勤めの人であれば、昼休みにデスクで仮眠をとったことがある人も多いと思います。

 

適度な昼寝は眠気をとり、日中のパフォーマンスを上げる役目も果たしますが、10分から15分程度に抑えておくことが重要です。

 

睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠という種類がありますが、より深い眠りであるノンレム睡眠に到達前に昼寝を終えなければ、夜の睡眠に悪影響を及ぼしてしまいます。

 

たとえ休日で時間がある場合でも長時間の昼寝は避けたほうが良いでしょう。

 

 

③激しすぎない運動

運動をすると交感神経が刺激されますが、適度な運動は自律神経のバランスに悪影響はなく、逆に体を動かくことでリラックスできる場合もあります。

 

しかしながら、勝ち負けを競うような運動や激しい運動は、時に闘争逃避反応を引き起こし、大量のアドレナリンを分泌することにもつながります。

 

もちろん仕事であれば仕方ありませんが、趣味で行う運動であれば、このようなストレスを避けて適度に楽しむ程度が良いのかもしれません。

 

 

④39℃のお風呂。長くても30分程度

就寝時間に近い夜は、質の高い睡眠のためにもより行動に気を付けなければなりません。

 

お風呂にはいるとリラックスすることができますが、熱い風呂、長時間の入浴は交感神経を過剰に刺激してしまいます。

 

人間がリラックスできる水温は39℃前後と言われており、若干ぬるめに感じる程度が良いそうです。

 

※42℃以上であれば冬季は特にヒートショックなど健康的な被害を受ける危険性もあります。

 

また湯船につかる時間は15分から20分とも30分以内ともいわれていますが、1時間以上など極端に長風呂にならないようにだけは注意が必要です。

 

 

⑤寝る前のスマホや部屋の明かりを落とす

夜寝る前に布団の中でスマホを見る癖のある人は注意が必要です。

 

ブルーライトが睡眠へ及ぼす影響については様々な研究があり、一概に危険とは言い切れませんが、寝る前に過度な光を浴びると眠気を起こす「メラトニン」という成分の分泌が抑えられてしまいます。

 

同様に寝る前にはリビングの光を若干落とすなど、「寝る体制」づくりを進めていくのもよいでしょう。

 

※逆に、朝は太陽光を浴びることでメラトニンのもととなるセロトニンが分泌され、夜の睡眠導入を容易にします。

 

いわゆる「体内時計」と言われているものは、このような脳内分泌物が影響しています。

 

 

⑥朝食前にコップ1杯の水

次に朝に行う「元気を出すための行動」です。

 

「元気を出す」ためにはやはり自律神経のバランスが大切です。

 

朝起床から出勤など行動開始までの間はあわただしいため交感神経が刺激されることが多く、自律神経のバランスが崩れてしまいがちです。

 

そんな中、時間に追われて朝食をとらない若者が増えているようです。

 

農林水産省の調査では20代から30代の男性の約30%が朝食を抜いているとの結果ができました。

 

たとえ時間があっても「朝はおなかがすかない」という理由から朝食をとらない人も多いようです。

 

しかし朝食を抜くと、胃腸のぜん動運動が開始されず副交感神経の機能が高まりません。

 

交感神経優位となった午前中のバランスを引き戻すためにも、「何か口にする」をいう習慣をつけることをお勧めします。

 

また、食事前にコップ1杯の水を飲むことで胃腸が刺激され、ぜん動運動がスムーズになりますので、併せて習慣づけされて位はいかがでしょうか?

 

 

⑦行動を良い言葉に置き換える

とはいっても仕事自体にストレスを感じている場合、人間関係に悩んでいる場合、体調が良くても仕事に行きたくないと感じること、元気がでないこともあるでしょう。

 

そのようなときには「リフレーミング」という手法を試してみてはいかがでしょうか?

 

これは物事のとらえ方を枠組みから変えるという考え方で、ポジティブシンキングとも呼ばれています。

「時間があまりない」⇒「時間はこれだけはある」

「私は皆に嫌われている」⇒「私を嫌っている人は2人しかいない」

「仕事をこれだけしなければならない」⇒「これだけの仕事を任せてもらえている」

一見、暗示のように思えるかもしれませんが、このような発想の転換を毎朝の習慣にすることによって一日が前向きな気持ちでスタートできることにもつながります。

 

 

まとめ

アドラー心理学では、「オセロ・ゲームの生活」という考え方があります。

 

これは、

はじめと終わりさえよければ、その間の内容はすべて良くなる。その逆もありうる

というものです。

 

「終わり良ければ総て良し」だけではなく、一日に始まりである朝に元気を出すことは、ストレスコントロールにおいてとても重要なことではないでしょうか。

 

皆さんが良い一日を送られることを願っています。

 

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植前健太郎

産業カウンセラー キャリアコンサルタント

大学・高等学校にて進路相談・キャリア形成支援講座を担当するほか、未就業者への就業支援、企業に勤める方向けのキャリアカウンセリングなど幅広い領域にてキャリアサポートを行っている。

  • 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
  • 本記事は2019年6月17日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。