反抗期がないのはOK?反抗しない4つの理由、子供への接し方を臨床心理士が解説

反抗期がなくても問題ない?うつの可能性は?

反抗期がなかったのは、子供が反抗する必要がなかったケースと、反抗できなかったケースが考えられます。

 

前者の場合は特に心配はありません。

 

むしろ、子育てが上手く行ったという証拠です。

 

しかし、後者の場合は、そのままいくと問題が発生しうる可能性を含んでいることは間違いないでしょう。

 

本来、反抗期の意味は、思春期の子供の中に溜まっている不快なエネルギーを親にぶつけて発散することです。

 

エネルギーの発散ができず、それらを自分の中に抑え込み続けると、抑うつ状態になったり、無気力状態になることがあります。

 

また、発散できなかったエネルギーは行き場を失い、いずれ自分へ向くようになります。

 

その結果、リストカットなど自分を傷つける自傷行為や拒食・過食といった摂食障害へと発展することも考えられます。

 

一番厄介なのは、反抗することができずに学生時代を終えて、20代・30代になってから、反抗期を迎えるケースです。

 

親とぶつかることなく人格が未成熟なまま大人になることになり、自己愛が強すぎたり、都合が悪いことは全て他人(親)のせいにしたり、他人の気持ちを想像できなかったりして、人間関係に支障が出てきます。

 

その結果、社会に出ても新型うつ病になったり、逆に自立せずに親元にひきこもり、いつまでも親を責め続けるということもあります。

 

反抗期がなくても心配ないケースと心配なケースをよく見極める必要があります。

 
 

反抗ができない場合の子供への接し方2つ

反抗ができない子供へ、親としてこれからどう接していけばいいのでしょうか。

 

1.支配から見守りへ

我が家に反抗期がないのは、「子供が反抗したくてもできなかったんだ」と気が付いた時点で、子供の人生を支配しようとするスタイルを変えていかなければなりません。

 

子供の人生を支配しようとし続ける限り、親も子も幸せになることは難しいと自覚したほうがいいでしょう。

 

どんな理由でも今まで子供を支配してきたという心当たりがあるのなら、これからは子供を見守っていくスタイルへと親も少しずつ変わっていく必要があります。

 

そして、それは早ければ早いほどいいでしょう。

 

2.「子供の気持ち在りき」の双方向のコミュニケーションを取る

振り返ってみると、今までのコミュニケーションは親から子へと一方通行だったという感覚はありませんか?

「早く、勉強しなさい」
「いい加減ゲームやめなさい」
「あなたは○○だから、こうした方がいいわよ」
「母さんがやっとくわね(やっといたわよ)」

一方通行の会話はコミュニケーションではなく、ただの命令です。

 

親の意見を命令したり、子供のことを決め付けるのではなく、最初に「子供の気持ち在りき」で両方向の会話をするように心掛けてみましょう。

 

そのためには子供の毎日に興味を持ち、

「あなたは、どうしたいの?」
「お前はどう思う?」
「そのとき、どう感じたの?」

などの質問から入るといいと思います。

 

最初のうちは上手く答えられないこともあるでしょうが、上手く答えることよりも「親が自分の意見を聞いてくれた」ことに意味があります。

 

この質問を繰り返すうちに、自分の気持ちや考えをまとめることができるようになり、議論したり自己主張する力が付いてきます。

 

親に対する安心が抱けるようになれば、反抗期がやってくるかもしれません。

 

 

さいごに

反抗期がなくて心配という方は、「反抗する必要がない」のか、または「反抗できない」のかをよく見極めるといいかと思います。

 

反抗できない場合でも、親の対応次第で、これから改善する可能性は多いにあります。

 

反抗期はそれまで培ってきた親子の絆が試されるとき。

 

親も子も、自立後の人生を豊かに送れるように、子供の力を信じ、委ね、見守るスタンスを身につけ、健全な自立へと導いてあげてください。

 

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【監修】佐藤文昭

臨床心理士

おやこ心理相談室 室長 >>詳しい情報はこちら

  • 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
  • 本記事は2019年8月19日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。

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