【不登校での親の対応】学校との関わり方、子供の進路問題を臨床心理士が解説

2019.09.10公開

学校とのやり取りはどう進める?

1. プリントを取りに行く名目で、職員室登校をする

教室には入らず、学校への慣らしが目的の保健室登校や別室登校というやり方もありますが、そこへもまだ抵抗がある場合には、週3~週1くらいのペースで、プリントを取りにいくだけの登校もありです。

 

はじめは学校の敷地内に入ることが出来ず、校門の前までであったり、駐車場までは入れても車から降りられないことも多いかもしれません。

 

それでも、親御さんが付き添うなどして根気よく続けていくと、先生と直接話すことが出来たり別室登校が出来るようになったりします。

 

2. 家庭の中である程度の条件や取り決めをする

学校に行かずにほとんど家の中だけで過ごしていると、昼夜逆転になりやすく、外出がどんどん億劫になり、あっという間に卒業の時期に来てしまいます。

 

ほとんど引きこもりに近いような状態では、卒業は出来ても普通高校(中学)に通うことはかなりハードルが高くなります。

 

※人間関係が原因の不登校など、学校が変わったことで毎日登校出来るようになる生徒もいますが、レアなケースです

 

そういった事態を避けるために、学校へ行かなくても、意識してメリハリのある生活を維持していかなければなりません。

 

これは本人の努力や気持ちだけでは出来ないことなので、ぜひ親御さんのサポートをお願いしたいところです。

 

朝、決まった時間に起こすというだけでも効果があります。

 

家族の中でしっかりと話し合い、本人の意思も尊重しながら、

「〇月までには別室登校に挑戦する」

「次の定期テストは別室で受けてみよう」

などと、達成出来そうな課題から「スモールステップ」で目標設定をしてみると良いでしょう。

 

3. スクールカウンセラーに学校とのコーディネーター役になってもらう

スクールカウンセラーは、相談を聞くだけでなく、学校とうまく連携を図るために、家庭と学校とをコーディネートする役割もあります。

 

学校には直接言いにくい話や、こういう場合はどうしたらいいのか?といった疑問を、まずはスクールカウンセラーに相談してみましょう。

 

学校との話し合いが円滑に進むよう、サポートしてくれます。

不登校の子供の進路はどう考える?

不登校のお子さんの進路は、中学・高校いずれにも共通して、大きく分けて3つあります。

 

1. 通信制の学校に進む

学校によって規定の登校日(単位認定に必要な登校日数)は異なります。

 

家庭での毎日登校しなくても良い無理なく在籍・卒業することが出来ます。

 

お子さんにとって心身共に負担が少ないという点で、定評があります。

 

2. フリースクールを併用する

フリースクールとは、学校に通えない子どもが学校の代わりに学習したり、友達をつくったりする教室です。

 

自治体で設けているものを「適応指導教室」といい、こちらへ通級した場合は学校への出席と同じ扱いになります。

 

地域によっては民間でフリースクールを開設しているところもあります。

 

授業や活動内容はそのスクールの数だけ違いますので、お住いの近くにどのようなスクールがあるか、調べてみて下さい。

 

3. 点数が取れそうであれば、受験にトライする価値もあり

卒業間近に不登校になった場合など、欠席日数は多くても入試の点数がある程度取れそうなお子さんであれば、普通高校(中学)を受験するという選択も大いにありです。

 

中学受験・高校受験に限らず、規定の点数さえ取ることが出来れば、合格できる学校もあります。

 

ただし、全ての学校がこういった対応をするわけではないので(高得点が取れていても、出席日数を重んじる学校もあります)、やはり事前の情報収集が大事になってくるわけです。

 

 

さいごに

不登校になったからといって、何も絶望的になる必要はないということがおわかりいただけたかと思います。

 

なにより、学校からの情報や進学先の情報をこちらから取りに行くという姿勢が、その後を左右するほど大事であるということも伝われば幸いです。

 

ぜひお子さんのために奮起して、能動的に動いてみましょう。

 

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鈴木なつこ

臨床心理士 公認心理師

心理系大学院在学中よりフリースクールスタッフ、精神障害者の共同作業所などを経験。修士課程修了後、スクールカウンセラーとして従事。電話相談業務も兼ねる傍ら、臨床心理士を取得。現在は公認心理師資格を取得し、公立小中学校のスクールカウンセラー。専門は不登校と発達障害。一児の母。

  • 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
  • 本記事は2019年9月10日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。

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