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強迫性障害きょうはくせいしょうがい

2016.07.05公開
2017.03.16更新

強迫性障害とは

強迫性障害とは、不安になるような考えが何度も頭に浮かぶため、その気持ちを振り払うために同じ行動を繰り返してしまう疾患です。

 

抑えようとしても抑えられないイメージを強迫観念、それによって生じる不安を打ち消すために同じ行為を繰り返すことを強迫行為と言います。

 

手を洗った後も汚れが気になり何度も洗い続けてしまう、きちんと鍵を閉めたか不安になり何度も確認したくなるといった症状があり、それによって日常生活に支障をきたしてしまいます。

 

 

強迫性障害の初期症状

なんとなく鍵を閉めたかどうか気になる、なんとなく手が汚れている気がする、といったことから生じます。

 

勿論、鍵を閉めたか確認すれば防犯の面で安心ですし、手洗いをすることで清潔に保たれ感染症を防ぐことが出来るでしょう。

 

しかし、そういった行為で安心を得られるとなんとなく気になる、という気持ちが膨らみ始め、段々とエスカレートしていくことになります。

 

そして強迫行為は自分自身だけでなく周囲の人を巻き込むこともあり、本人と周囲の方がともに悩まされるようになります。

 

強迫性障害のセルフチェックはこちら

 

 

強迫性障害の原因

脳内の特定の部位の障害や、脳内の神経伝達物質の機能異常によって起こると言われています。脳の機能の問題なので、精神科へ受診し、早めの対処を行いましょう。

 

症状の初期段階では、変に思われたらどうしようというお気持ちから症状を隠そうとする方がいらっしゃいますが、そのような強迫観念・強迫行為はその人がおかしいというわけではなく、脳の機能がいつもとは違う動きをし始めている問だけなのです。

 

思い切って誰かに相談し、適切な治療を受けましょう。

 

 

強迫性障害の克服法

強迫性障害では、薬物療法と心理療法が中心となり治療が行われます。薬物療法では、お薬の効果が表れるまで少し時間がかかることもあると思われますが、医師に処方された通り、根気よく服用していきましょう。

 

また、症状が良くなってきても医師の指示があるまで服薬を続けましょう。途中で勝手に服薬を中止してしまうと再発する可能性が高まります。

 

心理療法では行動療法がよく用いられます。行動療法では、強迫観念により生じる不安に立ち向かい、やらずにはいられなかった強迫行為をしないで我慢するといった方法があります。

 

この方法は強い不安に襲われるものであるため、モチベーションが高いことや、治療者との間に信頼関係が出来ていることが前提となります。

 

 

強迫性障害の人との接し方

症状初期では、ご本人が誰かに知られるとおかしいと思われるのではないかと思い、症状について全く話さないことが多いでしょう。

 

そのため、手洗いやシャワーの時間が長くなった、頻繁に確認行動をしているといった様子に気付いた際には、早めに医療機関へ相談に行きましょう。

 

また、強迫観念・強迫行為はご本人にとって辛いものです。そのことを踏まえて、関心をもって話を聞いて理解を示すことも必要でしょう。

 

もしも、周囲の方にも強迫行為を求めてくるようであれば、常識の範囲内で行い、これ以上必要のないことを伝えるか、医師に相談し治療戦略をたてましょう。

こころ百科 監修
杉山崇

杉山崇

臨床心理士

神奈川大学人間科学部 教授
学習院大学大学院人文科学研究科修了。精神科、教育委員会、産業カウンセリングなどで20年あまり心理職を務める。日本学術振興会特別研究員、山梨英和大学准教授などを経て、2013年より現職。

神奈川大学人間科学部 教授
学習院大学大学院人文科学研究科修了。精神科、教育委員会、産業カウンセリングなどで20年あまり心理職を務める。日本学術振興会特別研究員、山梨英和大学准教授などを経て、2013年より現職。

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