摂食障害せっしょくしょうがい

2016.07.05公開
2017.03.16更新

摂食障害とは

摂食障害には、「神経性食欲不振症(拒食症)」と「神経性大食症(過食症)」の2種類があります。

 

過激なダイエットをして食事をとらないからと言って拒食症ではありませんし、やけ食いをしているから過食症というわけでもありません。

 

しかし、食べない、食べすぎるといった様子は似ているため、摂食障害は異常かどうかが判別しずらい病です。摂食障害に罹る人のうち90%が女性であるという報告もあります。

 

生命の危険もある恐ろしい病気ですが、「やせたい」という本人の強い思いがあるため、中々治療に繋がりにくい、難しい病気と言えます。

 

 

摂食障害の初期症状

「拒食症」の場合は、ダイエットを目的としてあまり食事をとらなくなります。回数を減らし、一回当たりの食事の量も減らすということです。

 

実際はやせていたとしても、太っていると感じてしまい、体重が増えることに関して強い恐怖心を抱くことになります。「過食症」の場合は、ストレスを受けると沢山の量を食べてしまいます。

 

食べている間は非常に幸せな気持ちになりますが、食べた後は大量の食べ物を食べてしまったことに対し自己嫌悪に陥ってしまいます。

 

 

摂食障害の原因

摂食障害は、ストレスが根底にあり、起こってくる病気です。それ以外には、社会的要因もあります。現代社会では、痩せていることをよしとし、太っていることを極端に嫌う傾向があります。

 

このような社会背景は、摂食障害の原因の一つであると考えられます。また、そのような社会的背景から、痩せているということで自分の価値を見出そうとする心理的な要因もあります。

 

それに加え、家族や周囲の人がダイエットをしている、体重や体形について批判的なコメントを受けるということも発症に関係しています。

 

 

摂食障害の克服法

拒食症の場合は、命の危険に関わるほど著しい体重の減少が見られる場合があります。

 

栄養失調や脱水症状から引き起こされる腎不全など、重篤な合併症が見られる場合には体を第一優先し、身体的な治療を先に行いましょう。

 

比較的、命の危険はないようであれば、カウンセリングを受けるとよいかもしれません。摂食障害はストレスが引き金となり発症することが多いです。

 

そのため、何がストレスになっているのかということをはじめ、自分の置かれた状況をきちんと振り返ることが大切です。

 

 

摂食障害の人との接し方

摂食障害についての正しい知識を身につけ、理解してあげることが大切です。食事をとらないのはわがままである、たくさん食べてしまうのは我慢が足りないからだ、というわけではありません。

 

そして、たとえ症状に隠れてしまっていても、ご本人のお気持ちの中には「このままではいけない」というお気持ちがあります。そのため、ご本人の治りたい気持ちに寄り添うことも重要でしょう。

 

摂食障害は一朝一夕で治るものではなく、少しずつの変化の積み重ねによって回復していきます。そのため、どんな小さな良い変化も見逃さずに気が付けるよう援助しましょう。

こころ百科 監修
杉山崇

杉山崇

臨床心理士

神奈川大学人間科学部 教授
学習院大学大学院人文科学研究科修了。精神科、教育委員会、産業カウンセリングなどで20年あまり心理職を務める。日本学術振興会特別研究員、山梨英和大学准教授などを経て、2013年より現職。

神奈川大学人間科学部 教授
学習院大学大学院人文科学研究科修了。精神科、教育委員会、産業カウンセリングなどで20年あまり心理職を務める。日本学術振興会特別研究員、山梨英和大学准教授などを経て、2013年より現職。

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