DVどめすてぃっく・ばいおれんす

2016.07.05公開
2017.03.16更新

DVとは

家族関係や恋人関係など、情緒的につながった狭い人間関係で行われる暴力全般をドメスティック(狭い範囲での)・バイオレンス(暴力)と呼びます。日本では頭文字を取ってDVと呼ばれることが多いようです。

 

学術用語、法令用語としては明確な定義はありませんが、男性が妻や恋人、子どもに身体的な暴力を振るうケースだけでなく、言葉や威圧的な態度による心理的な暴力、必要なお金を渡さないという経済的暴力、子どもに暴力を見せるというものも含まれます。

 

女性から男性に行われる場合もあります。

 

 

DVの初期段階

DVの初期の兆候は、加害者の性格によって現れ方が異なります。日ごろ我慢強いタイプの人なら、激しい暴力が現れるまでは、誰も暴力性気づかないくらいに「いい人」だったという場合もあります。

 

「軽いわがまま」がどんどんエスカレートして…ということもあります。周囲にわかりやすい、わかりにくい、の差はありますが、おおむね何らかの不平や不満をため込んでいるということが多いようです。

 

被害者は時にDVを「当たり前」のように錯覚し、DVを受けている自覚がない場合もあります。

 

 

DVの原因

家族や恋人など親密な関係では、相手に対する期待が高まりやすいものです。人は期待通りでないと怒りを覚えるものですが、通常は人間的な良心や良識が作用して怒りは抑制されます。

 

しかし、相手に対する過剰な甘えによって、相手を自分の一部か所有物のように感じると、良心や良識が崩壊して怒りの抑制が効かなくなるのです。こうして暴力に発展します。

 

 

DVの克服法

克服法・治療法についてですが、被害者に自覚がない場合、まずは自覚を持ってもらい保護を求めてもらうことから始まります。その上で、加害者にも自覚を持ってもらい、良心と良識を取り戻してもらうほかはありません。

 

被害者や家族、友人の力ではどうにもならない場合には、警察など公的な治安維持サービスに協力してもらうことが大切です。

 

加害者はもともと自覚が薄く、良識を大切に出来ない反社会的な性格であることも少なくありません。

 

この場合、良心と良識を取り戻してもらうことは困難なので、加害者がコンタクトを取れないように住まいも仕事も変えざるを得ない場合もあります。

 

 

DVの人との接し方

被害者には、できるかぎり保護的になってあげてください。

 

加害者は偏った性格をしていることも多く、「被害者が自分の思い通りになる」という非常に幼児的な支配感に浸っていることがほとんどです。そのため、説得はほぼ無意味です。

 

第三者の説得で我を取り戻す場合もありますが、これはDVが始まる前には良識深い人だったというケースです。

 

安易に「話せばわかる」と考えずに、加害者にはDVを続ける限り「関係を断つ」という社会的な制裁で臨むことが重要です。

こころ百科 監修
杉山崇

杉山崇

臨床心理士

神奈川大学人間科学部 教授
学習院大学大学院人文科学研究科修了。精神科、教育委員会、産業カウンセリングなどで20年あまり心理職を務める。日本学術振興会特別研究員、山梨英和大学准教授などを経て、2013年より現職。

神奈川大学人間科学部 教授
学習院大学大学院人文科学研究科修了。精神科、教育委員会、産業カウンセリングなどで20年あまり心理職を務める。日本学術振興会特別研究員、山梨英和大学准教授などを経て、2013年より現職。

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