老人性うつろうじんせいうつ

2016.07.05公開
2017.03.29更新

老人性うつとは

老人性うつ病の特徴は、長引きやすい事が挙げられます。いったん収まったかのように見えてもすぐに再発してしまいます。

 

また、若年性のうつ病であれば気分の落ち込みや憂うつ感といった精神的な症状を訴えることが多いですが、老人性うつ病の場合、頭痛や肩こりといった身体的な不調を訴えます。

 

そのため、内科や外科などを転々とし、うつ病である気がつかないといったことも生じます。また、記憶力の低下も起こってくるため、認知症と間違えられてしまうこともあります。

 

 

 

老人性うつの初期症状

生きがいや興味の消失、漠然とした不安感などが生じます。そのため、今まで楽しめていた趣味などにも消極的になります。

 

また、一日中ぼうっとしたり、物忘れが激しくなるといった認知症のような症状も現れます。人と会うことが好きな方が、急に人づきあいが悪くなるようなことも起こります。

 

朝方に症状を訴え、夕方になると改善がみられる日内変動が見られるほか、性格が攻撃的になることがあり、周囲を驚かせます。

 

このような症状が見られたら、老化である、と片付けてしまわないで、早めに精神科へ受診しましょう。

 

うつ病のセルフチェックはこちら

 

 

老人性うつの原因

老年期になると、疲れやすくなったり、疲れが中々取れなくなったりといった、若い頃には感じなかったような様々な心身の不調を感じるようになり、自分の老いを実感しはじめます。

 

また、仕事を定年退職したり、友人や同年齢の人の死を身近に感じ、生活環境の変化や喪失体験を経験します。

 

老年期は失うという経験が多く、子どもの自立も、喜ばしい事でありながらもまた、喪失体験として感じられるのではないでしょうか。このようなことをきっかけに、老人性うつ病を発症します。

 

 

老人性うつの克服法

まずは精神科の受診をお勧めします。老人性うつ病は、認知症と似ている症状が多く、それ故に認知症と誤解されてしまうことが多いです。

 

認知症だと思い、物忘れや記憶力の低下に関して、励ましの言葉をかけると、患者さんにとって負担となります。また、老人性うつ病は一度罹ると長引く傾向があるので予防をしていきましょう。

 

健康のために適度な運動をする、定年退職後も新たな仕事を見つけたり、趣味をするなどして社会とのかかわりを保つとよいでしょう。

 

 

老人性うつの人との接し方

老人性うつ病の場合、休養を取らせすぎると、そのまま寝たきりになってしまったり、認知症になるリスクを高めてしまうので、散歩へ行くなどの適度な運動が出来るような場所へ連れ出してあげてください。

 

また、外に出ることは億劫、運動はあまり好きではないといった方であれば、その方に合いそうな趣味を一緒に探してあげてください。

 

そして何より、周囲から孤立しないことが大切です。家族や周囲の人は、出来るだけ声掛けをするなどして患者さんがずっと一人きりになってしまうような状況を作らないよう努めましょう。

こころ百科 監修
杉山崇

杉山崇

臨床心理士

神奈川大学人間科学部 教授
学習院大学大学院人文科学研究科修了。精神科、教育委員会、産業カウンセリングなどで20年あまり心理職を務める。日本学術振興会特別研究員、山梨英和大学准教授などを経て、2013年より現職。

神奈川大学人間科学部 教授
学習院大学大学院人文科学研究科修了。精神科、教育委員会、産業カウンセリングなどで20年あまり心理職を務める。日本学術振興会特別研究員、山梨英和大学准教授などを経て、2013年より現職。

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