過食症かしょくしょう

2016.07.06公開
2017.03.15更新

過食症とは

過食症では、食欲をコントロールできず異常なほど大量な食べ物をひたすら食べてしまいます。ただの大食いということではなく、人に隠れて大量に食べる、残飯をあさるといった異常行動も見られます。

 

過食症には、過食と嘔吐を繰り返すタイプと、過食のみを繰り返すタイプに分かれます。過食嘔吐型は、過食症状が始まると無心で食べ物を食べてしまい、食欲をコントロール出来なくなります。

 

過食後には大量に食べ物を食べてしまったことに対する罪悪感を覚え、気分が落ち込みます。また、太りたくない一心で嘔吐をし、過食を無かったことにしようとします。

 

過食のみを繰り返すタイプは、短時間に大量の食べ物を食べることを短期間に繰り返します。食べてはいけないとわかりながらも食欲を止められないことに自己嫌悪を感じ、精神が不安定になりがちです。

 

 

過食症の初期症状

例えば、気分が落ち込んだとき、相手から拒否された、否定されたと感じた時に過食が生じます。食べ物を詰め込むことで恍惚感や満足感を得やすく、そのために落ち込んだ時の習慣として身につきやすいです。

 

しかし、食べた後には後悔の念が生じ、嘔吐や下剤を飲むといった行動を起こしやすいです。このような排出行動をとると、過食はなかったことに出来ると思いがちで、簡単に繰り返されてしまいます。

 

また、極端なダイエットによる拒食状態から過食を招く場合もあります。

 

 

過食症の原因

ダイエットが原因の一つと言えるでしょう。現代社会は痩せていることを良しとする風潮があります。最初は軽い食事制限だったとしても、次第にエスカレートしていきます。

 

その反動によって過食が生じ、嘔吐と過食を繰り返すようになることは少なくありません。また、職場や学校の環境や人間関係などからくるストレスによって生じることも少なくはありません。

 

学校でよい成績を上げなければならないというストレスや、受験に対するプレッシャーなどで過食に陥ることもあり、そのようなストレスをうまく解消できない真面目でいい子がかかりやすいと言われています。

 

 

過食症の克服法

カウンセリングを受けるとよいかもしれません。過食症はストレスが引き金となり発症することが多いです。

 

そのため、何がストレスになっているのかということをはじめ、自分の置かれた状況をきちんと振り返ることが大切です。

 

しかし過食症は、合併症として嘔吐による低血糖症、食道炎、食道炎が悪化し食道癌を引き起こしている可能性もあります。

 

このような身体的な症状が目立つ場合は、心理的なケアを行うのと同時に身体的ケアも行っていきましょう。

 

 

過食症の人との接し方

過食症についての正しい知識を身につけ、理解してあげることが大切です。たくさん食べてしまうのは我慢が足りないからだ、というわけではありません。

 

そして、たとえ症状に隠れてしまっていても、ご本人のお気持ちの中には「このままではいけない」というお気持ちがあります。そのため、ご本人の治りたい気持ちに寄り添うことも重要でしょう。

 

過食症は一朝一夕で治るものではなく、少しずつの変化の積み重ねによって回復していきます。そのため、どんな小さな良い変化も見逃さずに気が付けるよう援助しましょう。

こころ百科 監修
杉山崇

杉山崇

臨床心理士

神奈川大学人間科学部 教授
学習院大学大学院人文科学研究科修了。精神科、教育委員会、産業カウンセリングなどで20年あまり心理職を務める。日本学術振興会特別研究員、山梨英和大学准教授などを経て、2013年より現職。

神奈川大学人間科学部 教授
学習院大学大学院人文科学研究科修了。精神科、教育委員会、産業カウンセリングなどで20年あまり心理職を務める。日本学術振興会特別研究員、山梨英和大学准教授などを経て、2013年より現職。

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