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拒食症きょしょくしょう

2016.07.06公開
2016.07.07更新

拒食症とは

拒食症は、無理な食事制限や絶食を繰り返した結果、自分の意思とは関係なく、体が食べ物を受け付けなくなってしまうことです。

 

「もっと痩せたい」「太っていると言われたくない」という気持ちから、ダイエットがどんどんとエスカレートしてしまいます。痩せていると言われても、太っていると思い込み、食べることに対する強い罪悪感があります。

 

拒食症は、食べないで痩せていく「制限型」と、過食嘔吐や下剤乱用などを伴う「むちゃ食い/排泄型」に分けられます。

 

 

拒食症の初期症状

周囲から体重増加を指摘された、周りがダイエットをしているから、という理由でダイエットを始めます。

 

そのうちに、お腹が空いている状態を心地よく感じるようになり、食べないことによる体重減少に達成感を覚え始めるようになります。

 

しかししばらくすると、食事制限をしてきた反動でたくさんの食べ物を食べたいと思うようになり、際限なく食べてしまいます。

 

そのことに対しとても強い自己嫌悪を示し、食べてしまったことをなかったことにするために嘔吐や下剤を使うなどして排出し、以前よりも増して食事制限をするようになってしまいます。

 

 

拒食症の原因

ダイエットが原因の一つと言えるでしょう。現代社会は痩せていることを良しとする風潮があります。

 

最初は軽い食事制限だったとしても、次第にエスカレートしていき、体が食べ物を受け付けなくなったり、過食後に嘔吐や下剤使用などの代償行為が現れます。

 

また、職場や学校の環境や人間関係などからくるストレスによって生じることも少なくはありません。

 

学校でよい成績を上げなければならないというストレスや、受験に対するプレッシャーなどで拒食に陥ることもあり、そのようなストレスをうまく解消できない真面目でいい子がかかりやすいと言われています。

 

 

拒食症の克服法

拒食症の場合は、命の危険に関わるほど著しい体重の減少が見られる場合があります。

 

栄養失調や脱水症状から引き起こされる腎不全など、重篤な合併症が見られる場合には体を第一優先し、身体的な治療を先に行いましょう。比較的命の危険はないようであればカウンセリングを受けるとよいかもしれません。

 

拒食症はストレスが引き金となり発症することが多いです。そのため、何がストレスになっているのかということをはじめ、自分の置かれた状況をきちんと振り返ることが大切です。

 

 

拒食症の人との接し方

拒食症についての正しい知識を身につけ、理解してあげることが大切です。

 

拒食症になると、痩せ始めるため、周囲が心配し食事についてあれこれ口を出してしまいがちですが、言われれば言われるほど、かたくなに心を閉ざしてしまいます。

 

また、体重が増加し、正常値に近づいた時も注意が必要です。周りの人にとっては、体重の増加は喜ばしいことですが、ご本人にとってはそうとは限らず、むしろ恐怖を感じているかもしれません。

 

そのため、体型や体重に関しては何も触れないようにした方がよいでしょう。

こころ百科 監修
杉山崇

杉山崇

臨床心理士

神奈川大学人間科学部 教授
学習院大学大学院人文科学研究科修了。精神科、教育委員会、産業カウンセリングなどで20年あまり心理職を務める。日本学術振興会特別研究員、山梨英和大学准教授などを経て、2013年より現職。

神奈川大学人間科学部 教授
学習院大学大学院人文科学研究科修了。精神科、教育委員会、産業カウンセリングなどで20年あまり心理職を務める。日本学術振興会特別研究員、山梨英和大学准教授などを経て、2013年より現職。

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