引きこもりひきこもり

2016.07.06公開
2017.03.15更新

引きこもりとは

引きこもりとは病名ではなく、家からでないという慢性的な生活習慣を表す言葉です。統合失調症などの精神疾患が背景にある場合もありますが、まったく心理的な問題が見出されない場合もあります。

 

きっかけは不登校などの社会生活の失敗体験であることが多いです。社会への参加を拒否するようになり、自宅以外での生活が長期間にわたって失われてしまいます。

 

引きこもりと聞くと家から一歩も出ないというイメージがありますが、全く出られない人もいれば、近所へ買い物に行ったり、ゲームセンターなどに出かけたりすることはできる人もいます。

 

外出をすることに不安を感じたり、学校や会社へ行けなくなってしまったり、人と顔を合わさないなど人によって症状は様々です。

 

誰でも、何日か学校や会社を休むと、行きづらくなることがあります。それと同じように、はじめは、外での毎日のストレスに耐えきれなくなって疲れてしまい、少し休むという気持ちから時間が経っていき、社会へ出づらくなり、人と話すことが怖くなってしまうことが特徴です。

 

 

引きこもりの初期段階

引きこもりの初期症状は、眠れない、気分の落ち込み、無力感、いらだちなどの気持ちの不安定さ、などがあります。

 

人と話すことを面倒だと感じたり、家族との団らんの場にいることが不快だと感じたりすることも初期症状としてみられます。

 

このような症状がだんだんと悪化していくと、誰とも話さなくなり、外へ出ることが極端に減っていくことで引きこもりになってしまいます。

 

また、引きこもりの初期症状として重要と考えられているのは「不登校」です。不登校になった子どもの1~2割が長期化し、引きこもりになるといわれています。

 

 

引きこもりの原因

私たちの生きる社会には、毎日たくさんのストレスで溢れています。

 

学校や会社などから、頑張ったのに自分を評価してもらえなかったことや、親や周りから期待されているのに思うようにいかなくて、その期待に応えられずに将来を極度に不安に感じてしまうことなど、引きこもりの原因となってしまうものも様々です。

 

これらのようなストレスが上手く対応できなくて、疲れ果ててしまうと引きこもりという形で自分を守ろうとしたり、周りにサインを出したりします。

 

人によって、引きこもりになる原因は様々であり、いつでもそうなり得る原因は、私たちの周りに溢れています。

 

 

引きこもりの克服法

引きこもりを克服するためには、本人と家族の関わりあいが最も重要です。第三者が本人と家族をつなぐために介入することが必要な場合もあります。

 

家族だけで悩むことは、不安を多くしてしまいます。引きこもっている本人が克服するためには家族が元気でいることが重要であるので、相談機関などに相談することが大切だと考えられます。

 

また、外からの人と少しでもコンタクトがとれる人であるのならば、関わることによって、自分自身を理解してくれる人を見つけることで克服するきっかけとなることもあります。

 

時には、引きこもりから精神疾患を発症してしまうこともあるので、そのようなときには、医療の助けが必要となります。

 

 

引きこもりの人との接し方

家族や友達など、周りにできることは、まずは「あいさつ」をすることです。

 

いつも変わらない態度で、いつもあいさつをしてくれるということは、引きこもりの人にとって安心感を与えるひとつとなります。

 

また、だれかに大切にされているということや存在を認めてもらえているということは、本人にとって大きな自信となります。

 

家族は、小さなお願いごとやお手伝いを頼んだりすることによって、そのように感じられる機会がつくられます。

 

引きこもりを克服したい、このままではだめだと一番思っているのは本人なので、周りの支えがとても重要になります。家族だけで悩まず、専門の人に相談し、一緒に考えていくことが大切です。

こころ百科 監修
杉山崇

杉山崇

臨床心理士

神奈川大学人間科学部 教授
学習院大学大学院人文科学研究科修了。精神科、教育委員会、産業カウンセリングなどで20年あまり心理職を務める。日本学術振興会特別研究員、山梨英和大学准教授などを経て、2013年より現職。

神奈川大学人間科学部 教授
学習院大学大学院人文科学研究科修了。精神科、教育委員会、産業カウンセリングなどで20年あまり心理職を務める。日本学術振興会特別研究員、山梨英和大学准教授などを経て、2013年より現職。

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