アルコール依存症あるこーるいぞんしょう

2016.07.06公開
2017.03.15更新

アルコール依存症とは

アルコール依存症とは、多量のアルコール摂取を続けることで、精神的・肉体的に自らの意思で飲酒をコントロールできなくなった状態です。飲酒行動を繰り返す精神疾患と定義されています。

 

これは、薬物依存症のひとつです。薬物依存症は、薬物によって様々な問題が出るにも関わらず、薬物の摂取をやめることができなくなってしまいます。

 

一度、アルコール依存症になってしまうと完治は難しいと言われています。体に異常がでる、命が危ない、離婚されそうになる、などの不利益があってもお酒をやめられないことが多いです。

 

飲酒のためだけにお金や時間などを使うようになり、最悪の場合には、生活も自分自身も壊してしまうというとても怖い病気です。

 

 

アルコール依存症の初期症状

アルコール依存症の初期症状は、アルコールを飲める時間になるまで落ち着けない、飲まないと寝付けない、などから始まります。

 

もし、アルコールを摂取できないとなると、悪寒がしたり、吐き気がしたりするなど風邪のような症状が出てきます。

 

そして、家族や健康診断などでお酒を控えるように注意をされ始めます。また、それが続くと、お酒が原因で会社を欠勤したり、遅刻したりするようになります。

 

毎日お酒を多量に飲む機会や習慣のある人は、現状で症状が出ていなくても、いつアルコール依存症になるかわからないということと、自分自身では、コントロールできないため気づけないということがこの病気の怖いところです。

 

 

アルコール依存症の原因

アルコール依存症になるきっかけとしては、ささいなことから始まります。

 

たとえば、会社や友人などとの付き合いで、お酒を毎日飲む機会が多いと、二日酔いで体内にまだアルコールが残っているような状態で、またお酒を飲むこともあります。

 

すると、体や脳の中でアルコールがある状態が当たり前になります。だんだんとそれが長期化することによって脳が慢性的にマヒして、依存症になってしまいます。

 

また、生活の中で沢山のストレスを感じていて、ストレス解消のためだったり、気分の落ち込みをどうにかして上げるためにお酒に頼ったりする人もいます。

 

さらに、遺伝的にお酒に依存するというような遺伝性があるとも言われています。

 

 

アルコール依存症の克服法

アルコール依存症は、本人だけでは治すことは困難です。本人は、飲みたいという欲求がとても強く、自分自身では抑えられない精神状態となっています。

 

しかし、アルコール依存症を治すためには、断酒すること以外に方法はありません。家族が注意をしても聞かないことが多く、重症な場合には暴力につながってしまうこともあります。

 

ですので、医者に行くことが一番いい方法とされています。まず、病気だという認識が必要です。そこで、このままではだめだということを理解して、治療への動機づけをしなくてはいけません。

 

次に、断酒を始めます。それを後は継続していくという形になります。依存症は完治するものではないので、お酒を断つまでにとても苦労し、時間もかかります。

 

 

アルコール依存症の人との接し方

周りの人の接し方は、家族は飲むことが最近多いな、と感じたりしたら早いうちにアルコールを摂取することを制限することが大切です。また、家の中にお酒を置かないことも大切です。

 

断酒を始めた時には、精神的に不安定になってしまうことをよく理解して、お酒の事について話題にするよりも、相手に期待をしたり、頼ったりすることで自分はだめじゃないのだと思わせることも本人にとっては大きな励みになります。

 

本来、お酒は、楽しいものであったり、ストレス解消になったりする良い面も沢山あります。どんなものでも、適度な量を保って楽しむことができれば、心にも体にも良い物になります。上手に使って健康に役立てましょう。

こころ百科 監修
杉山崇

杉山崇

臨床心理士

神奈川大学人間科学部 教授
学習院大学大学院人文科学研究科修了。精神科、教育委員会、産業カウンセリングなどで20年あまり心理職を務める。日本学術振興会特別研究員、山梨英和大学准教授などを経て、2013年より現職。

神奈川大学人間科学部 教授
学習院大学大学院人文科学研究科修了。精神科、教育委員会、産業カウンセリングなどで20年あまり心理職を務める。日本学術振興会特別研究員、山梨英和大学准教授などを経て、2013年より現職。

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