不安神経症ふあんしんけいしょう

2016.07.06公開
2017.03.16更新

不安神経症とは

不安が中核にある心理的な反応の全般を指す言葉です。現在では全般性不安障害パニック障害強迫性障害、自律神経失調症、など主な症状ごとに細分化されて考えられています。

 

今日のように、診断基準が体系化される以前によく用いられた用語ですが、新しい診断基準を好まない医師や専門家の間では使われていることもありますし、書籍でも筆者の判断で使われていることがあります。

 

「不安」は非常に身近な感情の一つなので、症状の出方は様々ですが、誰でも不安にまつわる症状に悩まされることはありえます。

 

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不安神経症の初期症状

不安を感じさせるような状況や出来事に対応している場合と、明確な状況や出来事に対応していない場合があります。どちらも本人がコントロールしたり、気を紛らわせたりできないほどの強い不安に襲われる事から始まります。

 

不安が不安を呼ぶようになるとその頻度が増して、重症化していきます。ただ、不安を自覚するのは辛いことなので、人によっては不安を否認して、自律神経失調症などの身体的な症状が出るまで自覚症状がない場合もあります。

 

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不安神経症の原因

不安は非常に原初的な感情の一つなので、些細な事で発動します。また、心理的なインパクトが強くなるように心が設計されているので、不安を感じるような状況や出来事は非常に容易に記憶されます。

 

原因やきっかけになる状況や出来事が明確な場合はその状況が続いていたり、出来事が再び起こるリスクを感じることが不安神経症の原因になりえます。

 

明確な状況や出来事がない場合は、記憶された出来事や状況が心のなかで繰り返し再生されて症状を生み出している可能性があります。

 

パニック障害のセルフチェックはこちら

 

 

不安神経症の克服法

きっかけとなる出来事や状況が明確な場合は事態の改善に向けたカウンセリングや心理療法が有効です。

 

症状が重たい場合は医師に相談して症状を緩和する投薬を受けながら、改善できることはないか、症状を軽くするためにできることはないか、と探っていくと良いでしょう。

 

出来事が再び起こるリスクは過剰に見積もりやすいものなので、リスクを見直すカウンセリングも有効です。出来事や状況が明確で無い場合は、記憶している内容を見直す心理療法が有効です。

 

 

不安神経症の人との接し方

不安は原初的な感情なので、時にパワフルに暴れ回り、本人の意志でコントロールできなくなる可能性があります。これは立場や状況が変われば誰にでも起こりえることです。

 

なので、本人の意志が弱い、自覚が足りない、心がけが悪い、といった本人の不徳だけで起こるものではないことを理解してあげてください。

 

第三者的には改善の余地が明らかな場合も、不安にかられているときは助言や指導を受け入れる余裕がない場合もあります。

 

まずは不安の軽減を手伝ってあげる、または落ち着くまでそっとしておいてあげることがお互いのために良いでしょう。

こころ百科 監修
杉山崇

杉山崇

臨床心理士

神奈川大学人間科学部 教授
学習院大学大学院人文科学研究科修了。精神科、教育委員会、産業カウンセリングなどで20年あまり心理職を務める。日本学術振興会特別研究員、山梨英和大学准教授などを経て、2013年より現職。

神奈川大学人間科学部 教授
学習院大学大学院人文科学研究科修了。精神科、教育委員会、産業カウンセリングなどで20年あまり心理職を務める。日本学術振興会特別研究員、山梨英和大学准教授などを経て、2013年より現職。

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