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心身症しんしんしょう

2016.07.06公開
2017.03.15更新

心身症とは

心身症とは、身体疾患や症状の発現、消失に心理的問題が大きく関与している身体疾患のことを示します。精神的なストレスや緊張が持続的に続いて症状が発生したり、増減したりします。

 

神経症うつ病などの精神障害は除きます。その症状が重くなりすぎると生活に支障がでることもあります。また、ある一定のパターンで症状が現れることが多くあります。

 

自分自身でもストレスを感じていることに気づかず、身体に出始めてから気づく場合も少なくはありません。

 

心身症の初期症状

心身症の症状は、個人によって様々です。胃潰瘍は、ストレスからなるというのは多くの人にも知られています。

 

他にも、耳鳴り・片頭痛、ヘルペス、チック、眼瞼痙攣、じんましん、喘息など多くあります。

 

こどもが学校に行きたくなくて、お腹が痛くなることや、仕事が憂うつで胃が痛くなるなど、このようなことも長期的に同じパターンで繰り返されたりすることは心身症の症状と言えます。

 

 

心身症の原因

原因は主に「ストレス」です。

 

毎日の生活の中で感じる人間関係のストレスや、学業成績・仕事成績などを残さなければいけない、というプレッシャーなどの小さなストレスの積み重ねや、親しい人の死や別れなどの大きなストレスなど、ストレスの原因は様々です。

 

また、心身症になりやすいタイプの人もいます。自分の感情を上手く表出できない人や感情を発散うることのない人、ストレスを感じているかわからない人が起こりやすいといわれています。

 

そのため、子どもは自分の感情を上手く表出できなかったり、なかなか言葉にならなかったり、ストレスを感じていることに気づけないことがあるため、心身症の症状が出やすいのです。

 

頭では分かっていないストレスを身体に症状として表すことで行き場のないストレスのサインを出しています。

 

さらに、遺伝や体質も考えられます。同じくらいのストレスを感じていても身体に現れない人や少しの事でも身体に現れてしまう人もいます。症状の出る場所も人によって様々なのです。

 

 

心身症の克服法

心身症の症状を減らすための治療法は、ストレスを減らすことです。0にすることは、社会に生きている中で困難なことですが、少しでも減らすということが大切なのです。

 

ストレスの原因となるものと距離をとってみたり、しばらくの間お休みをしたりすることも必要です。

 

また、ストレスの原因が何かも分からず、身体に症状として現れた場合は、自分にとって何がストレスなのかを考えて知ることから始めることが必要です。

 

薬物療法で考えると、心身症そのものを薬で消失させることはできません。身体がきつくないように身体の痛みを和らげたりすることは可能です。つまり、治すためには薬だけでは改善しないということです。

 

ストレスを取り除く以外の方法としては、リラクゼーションをすることです。緊張を和らげたりストレスを発散させたりすることも大切です。

 

アニマルセラピーやマッサージ、カラオケなど人によってストレスの発散方法は異なりますが、自分に合った発散方法を見つけるということはとても重要なことです。

 

 

心身症の人との接し方

「身体にこんな症状がある」と相談された場合には、話を聞いてあげたり、ストレスを発散することに付き合うことが大切です。自分の話をなかなかしない人に多く現れるので、話に耳を傾けることがポイントです。

 

家族は、心配になってこうしなさい、ああしなさいと命令のようなことを言いたくなりがちですが、心配しつつ、寄り添ってあげることが大切です。

 

心身症は、ストレスが多くある社会の中にいる限り、誰でも起こりうるものです。そのストレスと上手く付き合っていくことが心身症を引き起こさないための方法のひとつです。

こころ百科 監修
杉山崇

杉山崇

臨床心理士

神奈川大学人間科学部 教授
学習院大学大学院人文科学研究科修了。精神科、教育委員会、産業カウンセリングなどで20年あまり心理職を務める。日本学術振興会特別研究員、山梨英和大学准教授などを経て、2013年より現職。

神奈川大学人間科学部 教授
学習院大学大学院人文科学研究科修了。精神科、教育委員会、産業カウンセリングなどで20年あまり心理職を務める。日本学術振興会特別研究員、山梨英和大学准教授などを経て、2013年より現職。

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