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ギャンブル依存ぎゃんぶるいぞん

2016.07.07公開
2016.07.12更新

ギャンブル依存とは

依存症の一種で、ギャンブルの高揚感が癖になるあまり、脳がギャンブルを快楽とみなすようになった状態です。

 

金銭感覚が麻痺し、他者には無謀に見える当選への期待に煽られて、社会的立場を滅ぼすほどにギャンブルにのめり込みます。

 

競馬、競輪、競艇といった合法的なものから、パチンコのように脱法で営まれているもの、または違法なものまでさまざまなギャンブルが依存の対象になりえます。

 

ギャンブル依存の初期症状

ギャンブルに出向く頻度が増え始めたら初期症状と思ってよいでしょう。

 

他の人から見たら「他にやることがあるんじゃない」という状況でもギャンブルを優先するようになったらかなり危険な徴候です。

 

学生なら課題や宿題、社会人なら仕事の準備や家のこと、家族のことなどを後回しにしてギャンブル中心の生活になっていきます。とがめられると、怒り出す、または関係を絶つなどの人間関係の変化もあります。

 

 

ギャンブル依存の原因

原因としては、何かに依存しやすい性格、目的のない生活や人生設計、良好な人間関係の欠如、低い自尊心、など多岐にわたりますが、ギャンブルによる高揚感で「それまで抱えていた不全感が一掃された」という体験が大きな要因です。

 

たとえば、無目的な生活で人から尊敬されることもなく、自分について考えなおすことも嫌な思いをするだけで悶々としている人がいるとしましょう。

 

その人がふと目についたギャンブルに手を出したところ、ギャンブルの高揚感で日々の不全感が吹き飛ぶ体験をすることで、ついつい「もう一度」となるのです。

 

 

ギャンブル依存の克服法

脳がギャンブルの高揚感を求めるように変化してしまっているので、一人で克服するのは難しいことが多いです。

 

家族や専門家の力を借りて、「ギャンブル癖を自分でコントロールできない」という自覚を持ち、そういう自分を怖がれるようになることが第一歩です。

 

そして、ギャンブルなしでも満足できる生活をつくり上げること、その生活の維持を周囲が助けて再びギャンブルに陥らないように監視することも重要です。

 

 

ギャンブル依存の人との接し方

本人の意志を超えて脳がギャンブルを求めるようになってしまっているので、必要以上に責めないであげてください。

 

コントロール出来ないギャンブル癖を一緒に怖がってあげて問題への直面化させることは必要ですが、身近な人は親身になるあまり説教になりがちです。

 

本人の自尊心を損ねると日々の不全感を高めて再び高揚感を求めるリスクが高まるので、ご注意ください。

 

また、ギャンブルなしでも満足できる生活の維持に協力し、ギャンブル習慣をコントロールできるようになった場合は、コントロールのお手伝いをしてあげてください。

こころ百科 監修
杉山崇

杉山崇

臨床心理士

神奈川大学人間科学部 教授
学習院大学大学院人文科学研究科修了。精神科、教育委員会、産業カウンセリングなどで20年あまり心理職を務める。日本学術振興会特別研究員、山梨英和大学准教授などを経て、2013年より現職。

神奈川大学人間科学部 教授
学習院大学大学院人文科学研究科修了。精神科、教育委員会、産業カウンセリングなどで20年あまり心理職を務める。日本学術振興会特別研究員、山梨英和大学准教授などを経て、2013年より現職。

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