コミュ障こみゅしょう

2016.07.11公開
2016.12.08更新

コミュ障とは

コミュ障とは、コミュニケーション障害の略称ですが、日本では一種のネットスラングでもあります。

 

監修者の経験をもとに多くの人が使っている文脈から整理すると、「人と対話することが苦手で、なかなか目を合わせられない」「何か話そうとしても上手く言葉が出てこない」という意味のことが多いようです。

 

また、コミュニケーションを円滑に進められない事で、学校や会社へ行くことを拒む、引きこもってしまう、という意味も含んでいることがあるようです。

 

より軽い意味に使われる場合は、単に対人関係に苦手意識を持っている、またはそのように見える場合にも使われるようです。

 

 

コミュ障の初期段階

人見知りがあり、どもってしまう、口下手であることから、他者とのコミュニケーションに苦手意識を持つようになります。

 

事務連絡であればまだ苦手意識は低いですが、雑談場面になると何を言っていいかわからない、というような状態になってしまいます。

 

学校や会社では、事務的なやり取りを行う場面もありますが、それ以外の個人的な会話を行う時間も勿論あります。

 

そのような時間帯に苦手なコミュニケーションを取らなければならず、ぞれが苦痛で、やがて人と接することを極力避けるようになります。

 

 

コミュ障の原因

元々思ったことを伝えるのが苦手であったり、話している際に相手の気に障るようなことを言ってしまった経験があると、何を言っていいか分からず、また「相手に嫌われないように」と発言数が少なくなります。

 

そのため、なかなか会話が盛り上がらず、とても焦ります。そして段々と人と接する機会を減らしていくようになります。

 

そうなってしまうと、人との関わりの中で得られるコミュニケーションのスキルを磨いていく事が出来ず、発言を控える、人と関わる時間を極力減らす、といった悪循環に陥ってしまいます。

 

 

コミュ障の克服法

苦手意識を克服する方法、コミュニケーションスキルを磨く方法、などが効果があると考えられます。苦手意識の克服は一種の心理療法のようなものなのでセラピストと共に行うことが重要です。

 

これには多くの方法があります。

 

たとえば、

・苦手意識の原点になった体験から考え直す方法(精神分析的アプローチ、スキーマセラピー)

 

・苦手意識が軽くなる考え方を探る方法(認知療法)

 

・苦手意識を感じている時の体感や感情状態に注目しながらその変化を待つ方法(エクスポージャー)

 

・苦手意識が軽くなる行動の黄金パターンを探る方法(行動療法)

 

・苦手な自分を受け入れつつ苦手意識以外の感覚にマインドフルになる方法(第3世代認知行動療法)

 

・苦手意識を感じる自分自身の人間性やその意味を探る方法(人間性心理学のアプローチ)、などです。

 

コミュニケーションのスキルについては、まずは家族や安心できる友人知人といつもより会話をしてみたり、SST(ソーシャル・スキル・トレーニング)を受けてみる、などがあります。

 

 

コミュ障の人との接し方

コミュ障は言い換えると、「とても人に気を使う人」であるとも言えます。

 

「自分が言った言葉で相手が不快に思わないか」「嫌われたりしないだろうか」という事を考えてしまい、話すことをためらっている場合があります。

 

そのため、何か言いたそうにしている場合は、伝えたい気持ちを汲んで、相手のペースに合わせましょう。また、親切心で集団の中に入れても、本人としては苦痛、という事もあるかもしれません。

 

本人が居心地悪そうにしているのであれば、無理に輪の中に入れずに適度な距離を保ちつつ接していくと良いでしょう。

こころ百科 監修
杉山崇

杉山崇

臨床心理士

神奈川大学人間科学部 教授
学習院大学大学院人文科学研究科修了。精神科、教育委員会、産業カウンセリングなどで20年あまり心理職を務める。日本学術振興会特別研究員、山梨英和大学准教授などを経て、2013年より現職。

神奈川大学人間科学部 教授
学習院大学大学院人文科学研究科修了。精神科、教育委員会、産業カウンセリングなどで20年あまり心理職を務める。日本学術振興会特別研究員、山梨英和大学准教授などを経て、2013年より現職。

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