発達障害はったつしょうがい

2016.07.11公開
2017.03.16更新

発達障害とは

発達障害は、脳の機能が関係する生まれつきの特性のことを言います。そのため、「病気である」とか、「性格の問題がある人」というわけではありません。

 

文部科学省の定義では、発達障害にはいくつかのタイプがあります。

 

・言葉の遅れやものに対するこだわりの強い自閉症(カナー型自閉症と呼ばれることもあります)

 

・言葉の遅れはないものの、自閉症とよく似た特徴を持つ自閉症スペクトラム障害(アスペルガー症候群と呼ばれることもあります)

 

・もの忘れが目立ったり、大人しく座っていられない傾向のある注意欠如・多動性障害、本を読んだり文字を書いたりと、特定の学習において困難さが目立つ学習障害等が含まれます。

 

 

発達障害の初期症状

自閉症関連障害においては、幼少期からミニカーを一列に並べなければ気が済まない、お散歩のコースがいつもと同じでないとパニックを起こすなど、決まりきった行動に強いこだわりを見せます。

 

自閉症スペクトラム障害は言葉の遅れは見られませんが、自閉症では、周りの子どもたちが話し始めていても、まだ言葉が拙い等、話し始めが遅い傾向にあります。

 

注意欠如・多動性障害では、授業中に歩き回ってしまう、学習障害では特定の学習において困難さが目立つようになり、後者2つの障害は学童期に最も目立ち始めるとも言われています。

 

ADHDのセルフチェックはこちら

 

 

発達障害の原因

生まれつきの脳の特性として考えられています。それが、コミュニケーションの難しさや注意力を維持することの難しさにつながっていると考えられています。

 

一見すると「しつけがちゃんとされていない子」「先生のいう事を聞かない生意気な子」「勉強をさぼる子」として見られてしまいがちです。

 

しかし、本人のやる気や親からのしつけの問題ではなく、元々の脳の特性として苦手な部分があるのだという事を理解しておくことは大切であると思われます。

 

 

発達障害の克服法

注意欠如・多動性障害では、児童期まではお薬の使用もありますが、大半は「療育」や環境調整が重要となります。

 

療育によって、お子さんが集団で生活する上でのお困り事を少しでも減らせるようにしていかれると良いでしょう。

 

また、一人一人に合わせて、例えばなるべく集中しやすい環境を作るために、課題を行っている時はあまり物のない静かな環境を整える、何か指示をされた場合には紙に書く癖をつける等の工夫が必要となります。

 

大人の方で、工夫を見つけていく事が難しいと思われる場合には、カウンセリングの場を活用し、お困りごとについて考えていかれると良いと思われます。

 

 

発達障害の人との接し方

周囲の方は、まず発達障害についての知識を身につけましょう。そうすることで、本人の特性をある程度理解でき、「なまけ癖がある」等の誤解が解けるでしょう。

 

誤解される数が減るというのは、発達障害の方が周囲の方との思い違いで悩む事が少なくなり、周囲になじめず、うつうつとした気分になることを防ぐことも出来るため非常に重要です。

 

発達障害の方に何かお伝えするときは、曖昧な表現を使わずに簡単で分かりやすく伝えるようにしましょう。伝えるだけでは忘れてしまう様子であれば、紙に書いて渡しておいた方が良いかもしれません。

こころ百科 監修
杉山崇

杉山崇

臨床心理士

神奈川大学人間科学部 教授
学習院大学大学院人文科学研究科修了。精神科、教育委員会、産業カウンセリングなどで20年あまり心理職を務める。日本学術振興会特別研究員、山梨英和大学准教授などを経て、2013年より現職。

神奈川大学人間科学部 教授
学習院大学大学院人文科学研究科修了。精神科、教育委員会、産業カウンセリングなどで20年あまり心理職を務める。日本学術振興会特別研究員、山梨英和大学准教授などを経て、2013年より現職。

シェア
ツイート
はてブ
お気に入り
共感
0

関連記事

LINEバナー