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ADDえーでぃーでぃー

2016.07.12公開
2017.01.20更新

ADDとは

ADD(注意欠陥障害)とはADHD(注意欠陥・多動性障害)と非常に似ていますが、ADHDとは違い、授業中に歩き回るといった落ち着きのなさは見られません。

 

一方で、目の前の課題に集中して取り組む事が出来ず、興味があちこちに移ってしまう、人から頼まれたことでも、ついうっかり忘れてしまうと言った不注意さがみられます。

 

そのため、厳密にADHDとADDが区別されているというよりは、不注意のみが見られる場合をADD、多動や衝動性も見られる場合はADHDと称されているようです。

 

 

ADDの初期症状

遊びが次々と移り変わってしまったり、一つのことに集中することが難しい様子が見られます。

 

例えば、片づけをしている途中でも、観たいテレビ番組の音が聞こえるとそちらに注意が向いてしまい、観終わった後は片づけのことは忘れてしまい、また違うことに意識が向いてしまい、本来やっていた片づけを忘れてしまうということがあります。

 

また、話を聞いていても、周囲の人から聞いていないように見えることがあります。それに加えて言われたことを忘れてしまいこなせないという事がありますので、「やっぱり話を聞いていなかったんだ」と思われがちです。

 

 

ADDの原因

生まれつき持っている脳の性質によって生じると考えられています。そのため、集中力を保ったり、一つのことを覚えておきながら別の作業を行う事が苦手であると考えられます。

 

傍から見ると、「しつけがちゃんとされていない子」「やる気のない面倒くさがりな子」に見えてしまうため、不当に評価されてしまう可能性があります。

 

しかし、親のしつけのせいで話を聞かない、本人にやる気がないから物忘れが多い、というのは誤解で、脳の特性として苦手な部分があるのです。

 

 

ADDの克服法

お薬を使って問題にされている行動を和らげる方法と、環境調整をしてより周囲の環境に適応できるようにする方法があります。

 

環境調整では、まずは集中を妨げるいろいろな事柄を取り除き(例えば机の上に物がごちゃごちゃおいてあるなら片付ける)、なるべく静かな課題以外目に入らないような落ち着いた場所を作ることが挙げられます。

 

また、忘れてはいけない事については伝えるだけではなく紙に書いて渡すことで、もの忘れを減らすことが出来るでしょう。

 

 

ADDの人との接し方

お子さんの場合は、目からの情報があまり入らないような落ち着いた環境を作り、そこで課題を行わせる、何か指示を出すときはチェックリストを作成し、やるべき事柄を具体的に図示するようにすると良いでしょう。

 

大人の方の場合も同様に具体的に指示を出したり、やるべきことはチェックリストに書き出して渡すと指示が通りやすいでしょう。

 

お子さんにせよ、大人の方にせよ、出来るだけ刺激の少ない環境を用意すること、伝えたい事、やらなければならない課題を一つ一つ具体的にし、それを視覚的に分かりやすく提示することが重要です。

こころ百科 監修
杉山崇

杉山崇

臨床心理士

神奈川大学人間科学部 教授
学習院大学大学院人文科学研究科修了。精神科、教育委員会、産業カウンセリングなどで20年あまり心理職を務める。日本学術振興会特別研究員、山梨英和大学准教授などを経て、2013年より現職。

神奈川大学人間科学部 教授
学習院大学大学院人文科学研究科修了。精神科、教育委員会、産業カウンセリングなどで20年あまり心理職を務める。日本学術振興会特別研究員、山梨英和大学准教授などを経て、2013年より現職。

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