【経験者が語る】夫婦でうつ病…離婚を考えている人が考慮すべきこととは?

2017.02.02公開
 
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夫婦のどちらかがうつ病になった場合、支えている家族も追い込まれてしまって、最終的に2人ともうつ病になってしまう…という可能性が全くないわけではありません。

 

2人して追い込まれた結果、離婚を考えることもあるかもしれません。しかし、そのような大きな決断をする前に考えておくべきことがあります。

 

あとで後悔してしまうことがないように、2人でじっくり考えていきたいことをまとめてみました。

 

 

うつ病治療中に大きな決断をしてはいけない

基本的に、うつ病の治療中には、離婚や退職といった大きな決断をしないようにしたほうが良いとされています。

 

うつ病になると判断力が落ちてしまい、一時的な感情で行動して、のちに後悔をすることになる…ということを避けるためです。

 

ですので、仕事であれば一旦休職して、回復してから考えるよう勧められますし、離婚に関しても一旦保留にすることが望ましいと言えるでしょう。

 

「一緒にいるのがつらいから、迷惑をかけるから、別れよう…」

 

うつ病になるとそんなふうに考えがちですが、そう思うこと自体も病気からくるものである場合もあります。

 

夫婦でうつ病になった場合も、早急に離婚の判断をするのではなく、まずは症状を落ち着けて冷静に考えられる状況を取り戻すことが重要である、ということが前提となります。

 

 

離婚をする前にできることは?

とはいえ、うつ病になった2人だけで過ごすのは、非常につらいことであるのも事実です。

 

相手を思いやることができない状況に対して、離婚することがベストの選択であると思えてしまうこともあるでしょう。

 

でも、だからと言って、すぐに離婚の決断をしてはいけません。その前にできることをまずはやってみて、離婚が本当に最良の選択であるかを考えてみましょう。

 

 

治療に専念できる環境を作る

離婚などのように、大きな決断となるであろう出来事を冷静に考えるためには、まずはうつ病の症状を落ち着けることが大切です。

 

大きな決断をするには、それまでの過程も、実際に行動に移すときも、かなりの精神力を要します。それに耐えうる心身の状況になるまで、治療を優先することが大切となります。

 

夫婦でうつ病になってしまった場合、生活を支えてくれる人がいなくなってしまいます。他の家族や友人など身近な人に頼ったり、病院や行政の専門家に相談することも必要でしょう。

 

場合によっては、少し落ち着くまでの間、入院するという選択肢もあっていいでしょう。実際に、支える家族の疲労や、本人の休養が理由で短期間入院をする患者さんもいます。

 

病院という環境は閉鎖的な空間ではありますが、自分の治療だけに専念できるという意味では、非常に安心感があります。

 

2人の症状が落ち着いてから、本当に離婚が必要なのか?2人で暮らしていけないのか?を冷静に考えられる状況をつくることが大事でしょう。

 

 

不安の原因を除去してみる

離婚を焦ってしまう原因のひとつに、生活における不安が大きいことが挙げられます。

 

例えば、金銭面。2人でうつ病になって休職する、ということになれば収入は減ってしまいますし、うつ病の治療をしながら生活のことを考えるというのは、かなり大変です。

 

そういった不安の原因があるのであれば、それを極力取り除いて見ることも大切です。

 

不安の原因が解決すると意外と落ち着いて、離婚などを焦って考える必要も感じなくなってきます。

 

利用できる社会的資源を使ったり、もらえる手当を申請したり、もし頼れる状況であれば家族に頼るなどして負担を減らしてみましょう。

 

 

離れて生活してみる

いろいろやってみたけど、やっぱり離婚という選択肢が浮かんでしまう…という場合は、一旦離れて生活してみるのもひとつの方法です。

 

離れることで冷静になり、本当に離婚するという選択肢が必要なのかを落ち着いて考えることができます。

 

互いの実家に帰るなど、安心できる生活環境の中で離れて生活することは、対処方法のひとつとして考えて良いと思います。

 

また、夫婦でうつ病になっている場合、離れることで精神的な負担が減ります。

 

自分のことを考えるのもなかなかうまくいかないのに、さらに相手のことを気遣わなくてはならないというのは、かなりの負担です。

 

離れて自分のことだけを考える時間が持てれば、精神的にも少し落ち着いてきます。

 

もし、離れた生活の方が心地良いというのであれば、離婚も現実的な選択肢になるかもしれません。

 

もう一度一緒に生活してみて、以前よりうまくやっていけそうだと思えれば、また2人で生活を始めれば良いでしょう。

 

いかに2人の精神状態を安定させ、落ち着いて考えられる状況をつくれるかということがポイントであると思います。

 

 

 

うつ病になった夫婦が離婚した後悔

私は、一度離婚を経験しています。

 

もともと、出会ったときから私がうつ病で、結婚してしばらくした後に元夫が発症するという形でした。

 

数年一緒にいる過程の中で、私はどうにか通院を必要としないくらいまで回復することができましたが、元夫はある程度回復したものの、そこまでは至らず。

 

離婚するまで、2人とも病気じゃないという状態をつくることはできませんでした。

 

一緒にいる間、何度も離婚を考えました。

 

でも、互いに冷静じゃない状態での決断は避けるべきだと思い、生活における不安は極力少なくなるよう努力し、家庭内でストレスを溜めないよう心がけていました。

 

それでも離婚をしたのは、うつ病ではなく別の理由があるのですが、それでも元夫のうつ病が完全に良くなっていない中の決断であったことは、今でも後悔しています。

 

ちゃんと生活できているのか、悪化していないか、心配してしまう部分があるからです。

 

離婚というものは、大きなダメージを伴います。

 

一緒にいると決めたものを諦めることになった挫折感や、ずっとそばにいた人がいなくなるという虚無感は、なんとも表現し難いものです。

 

それがきっかけで、うつ病が悪化してしまうということも考えられます。

 

うつ病から回復していた私でさえ、離婚後は情緒不安定になることが多かったので、まだ回復途中である元夫の心労は私以上だったのではないかと思います。

 

互いに回復まで支え合える環境をつくれなかったこと、結果的にさらに落ち込ませてしまうような決断になってしまったことは、申し訳ないと思っています。

 

 

決断したあとで後悔をしないために

一旦、離婚をしてしまうと、心身ともにかなり消耗しますし、やり直すにも相当の勇気を必要とするでしょう。

 

夫婦2人ともうつ病になってしまうということは、とても苦しいことです。でも、離婚してしまったあとで大きな後悔をするのも、すごく苦しいです。

 

離婚をしてはいけないというわけではありませんが、焦って決断をすることのないよう、できることはしてみてほしいなと思います。

 

 

【執筆者】

小松亜矢子 看護師

小松さんのインタビュー記事はこちら

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