ADHDで仕事を先延ばししてしまう…対処法を臨床心理士が解説

2016.08.15公開 2019.05.16更新

「仕事を先延ばししてしまう…」

「時間管理が苦手…」

「やる気が起きない…」

 

このように、ADHDであることを辛く感じたり、落ち込んだりしていませんか?

 

今回は、つい、仕事を先延ばししてしまうといったADHDへの対処法について、臨床心理士の先生に解説してもらいました。

 

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ADHDの特徴とは?

ADHDの多動-衝動性の根本には、「報酬が遅れることが嫌い」という報酬系の問題があります。

 

報酬系とは楽しいことをすれば快感が得られて、その活動をもっと求めるという、脳内の回路のことです。

 

定型発達の人は、この報酬が時間的に遅れてもある程度は我慢できますが、ADHDの人は我慢するのが難しいと言われています。

 

例えば、「いま、ここに100万円あります。1年、貯金すれば120万円になりますよ」と言われた場合、1年待てるのが定型発達、待てずに使ってしまうのがADHDと言えば、わかりやすいかもしれません。

 

 

ADHDの「多動」

一方、ADHDの「多動」とは、次のように説明できます。

 

例えば、ADHDの方が入院をしたとします。

 

入院中は暇で退屈です。

 

そうなると、その状況に耐えられずに、色々な楽しいことを探し求め探検するでしょう。

 

そうすると、看護師さんから「◯◯さんは、いつも病室にいなくて色々なところを動きまわってます」と言われるかもしれません。

 

授業中も、勉強よりも、他の楽しい活動を優先させてしまうために、集中できないという状況が起こります。

 

ADHDの人では、貧乏ゆすりてまぜ(手遊び)をする人もいます。

 

これは、今の活動から逃げ出せないから、逃げ出せない範囲で楽しいことをしようという発想で起こる現象です。

 

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矢野宏之

臨床心理士

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  • 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
  • 本記事は2016年8月15日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。