子供の長所を伸ばそう!ママさん看護師が実践する2つの方法とは?
もし、「子供の長所と短所を挙げてください」と言われたら、いくつ挙げられますか?長所と短所ではどちらの数の方が多いでしょうか?
突然、そんな質問をされて、的確な答えを言えることって案外難しかったりますよね。
そこで今回は、子供の長所が分からない、見つけられないあなたに、子供の長所を見つける2つの方法をママさん看護師に解説してもらいました。
大抵は短所に目がいく
「うちの子は、いたずらばかりして…」
「親いう事を全く聞かない」
「長所がわからない」
と、子供の短所ばかり出てきて、長所の方が少ないということがあるかもしれませんね。大抵の人は、他の人の不適切な行動に目がいくと言われています。
実際は、95パーセント以上が適切な行動と当たり前の行動、5パーセント以下が不適切な行動をしているにもかかわらず、です。私たちは、ついついできていない相手の不適切な部分に目がいってしまうのです。
短所を長所として捉える方法
人の行動は表裏一体です。あなたから見て短所と思えるところは、他者から見ると長所に思えることもあります。
そこで、短所を長所として捉えていくことで、どんどんその子らしさを引き出すことができます。 この見方を変えることを「リフレーミング」と言います。
たとえば、「よく話をする」を短所と思えば「うるさい子。おしゃべり」となるかもしれません が、長所と思えば「自分の思いを伝えることができる子」と捉えることができます。
このように、前向きな捉え方をしていくことで、「思いを伝えることが上手」という部分が子供に伝わり、自信となって行動さえも変わってきます。
ですが反対に、「うるさい子。おしゃべり」と捉えると、「話すことはよくない。私はうるさい 子」というイメージができあがり、そのイメージは行動に現れてくるでしょう。
リフレーミングで子供の自信を育む
他にもこんなリフレーミングができます。
・頑固 → 自分をしっかり持っている
・協調性がない → やりたいことがはっきりしている
・引っ込み思案 → 思慮深い、観察力がある
・片付けができない → 小さいことを気にしない
そんな風に子供を捉えて、対応していくことで短所さえも長所に見えてきます。
同じ現象も短所と取るか長所と取るかによって、親も子も気分の持ち方が変わり、小言も減りますし、子供は自信を持つことができます。ひいては、それが子供の本来持っている可能性も引き出すことにもなるのです。
自分の子供の短所と思っている部分を一度リフレーミングしてみてはいかがでしょうか?
当たり前の部分に注目する
次に、長所を見つけようとすると難しかったり、なかなか見つからないかもしれません。
ですが、 子供のできていること、当たり前のことに目を向けてみると、今まで気づかなかった子供の良いところがたくさん見えてきます。
前述したように、人の行動は95パーセント以上、適切な行動です。ですが、注目している大抵の部分が不適切な行動。
このことから言えるのは、意識して適切な部分に注目していないと、すぐに不適切な部分に目を向けてしまうということです。
不適切な行動に注目を続けていると、親は徐々に「うちの子はできない子、ダメな子」というイメージができて、そのレッテルを子供に貼ります。そして、その目で子供を見るようになります。
子供の方は、いつも注意されるので、行動を注意されたと思うよりも「私はダメな子」と自分を捉 えるようになります。
その悪循環から抜け出すのが、「当たり前のことに注目する」ことです。
「当たり前」って何?
では、当たり前のことにはどんなことがあると思いますか?
たとえば、朝起きること、歯を磨くこと、着替えること、学校へ行くこと、朝ごはんを食べること、学校から帰ってくること…など、本当に当たり前と思っていることです。
これらは当たり前のことかもしれませんが、はじめから出来た子供はいませんよね。一つずつ、出来るようになっていったのです。
初めて子供が歩いた時、親は手を叩いて喜び、写真に撮ったりビデオに撮ったりします。 ですが、その数ヶ月後には歩くことが当たり前になって、なんとも思いません。
それよりも、「あちこち歩き回って危ない!」と思うようになったり、次のできる事を望むようになったりします。
このように、今、普通にできていることは、実は一つ一つクリアしたことで、それをやり続けることが可能になったことなのです。
不要なレッテルを貼らなくなる
「病気をすると、健康の大切さに気づく」ということがありますが、当たり前にできていることができなくなった時その重要性に気づくことが多々あります。
当たり前の事に注目して声をかける事は、負のスパイラルから抜けるだけでなく、子供に安心感や愛情を伝える事にもなります。
常に親の気を惹きたい子供は、「自分の事を見てくれている」とわかると、あえて別の事、例えば親にとって不適切な事をして注目を惹く必要がなくなります。そのため、親も不要な注意をする必要が減ります。
また親にとっても、当たり前の適切な行動に目を向けようとす るため、必然的に不適切な行動に注目する割合が減り、子供に不要なレッテルを貼らなくなりま す。
子供への声かけポイント
とは言っても、当たり前のことにどうやって声をかけていいのか、なかなかイメージがつきにくいかもしれません。
そんな時は、「できている事」「成長している事」「貢献してくれた事」などに注目します。評価したり、褒めたりするのではなく、認める、見ているということを伝えます。
たとえば…
・試合に勝った時やテストで良い点を取った時→「努力したんだね。頑張ったね」
・字を書いていている時→「この字が綺麗に書けるようになったね」
・子供自身の成長を見て→「前より○○ができるようになったね!少しずつできるようになってるね!」
・茶碗を片付けてくれた時→「お茶碗を片付けてくれてありがとう」
・一人で起きてきた時→「おはよう!一人で起きられたね」
・ゲームやおもちゃで遊でいる時→「楽しそうだね!面白そうだね!」
このように、できている当たり前の事や見たままを見逃さず、声に出して子供に伝える事で、お互い気持ち良く過ごす事ができます。
さいごに
もし、子供の長所が見つからない、いつも困ることばかりしている。そんな風に、子供のことを感じているとしたら、自分は子供の不適切な行動ばかりに目を向けていないかチェックしてみるといいでしょう。
そして、少しずつリフレーミングを取り入れたり、当たり前のことに注目して声に出して伝えることで、子供は自信を育み、自分の良さを再発見することができるでしょう。
【執筆者】
ロケ民子 正看護師
- 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
- 本記事は2017年1月10日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。