【統合失調症】家族の対応3つのポイントとは?精神科看護師が解説

2016.05.08公開 2017.06.12更新
 
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統合失調症は、精神疾患の中でも患者の多い疾患の一つです。

 

長く根気強く向き合わなくてはならないこの病気には、家族の力が大きな支えとなります。

 

今回は、ご家族が患者さんに対して、どのような対応をしたら良いのか、3つのポイントをご紹介します。

 

 

【統合失調症の家族の対応方法①】

まず病気を受け入れること

統合失調症をはじめとした精神疾患は、まだまだ周囲の理解が不足していることが多く、家族自身も病気のことを「恥ずかしい」と思ってしまう傾向にあります。

 

しかし、そのような思いで患者ご本人と接していると、「自分の病気は恥ずかしいんだ」「自分は恥ずかしい存在なんだ」と思ってしまいます。

 

ですので、まずは家族が、「統合失調症は治療が必要な病気なんだ」と受け入れることが大切なのです。

 

家族が受け入れることができれば、患者本人も徐々に状況を理解し、病気であるということを理解できるようになります。

 

統合失調症を治療するには、本人が病気であるという認識を持ち、治療する必要性を感じなければ回復に向かいません。

 

家族が病気を受け入れるということが、まず大切な最初の1歩となるのです。

 

 

日常生活のサポート

統合失調症の患者の家族ができる対応方法としてできること、もうひとつは日常生活のサポートをすることです。

 

特に重要なのが、薬の管理を行うこと。

 

患者本人は、病気の症状のために、自分で薬の管理を行うことが難しくなってしまうこともあります。

 

同じ時間に内服したり、調子が悪い時に屯用薬を使用する判断をしたりということが、できないことも多いのです。

 

そのできない部分を、代わりに一緒にいる家族が行うことができれば、症状の安定にもつながっていきます。

 

また、薬の管理以外にも、歯磨きや入浴、着替えといった清潔を保つ行為、食事を準備して摂ることなどもできなくなってきます。

 

本人の受け入れられる範囲からでいいので、身の回りのことをするよう勧めていきましょう。最初は全面的に介助が必要なことも多いかもしれませんが、症状が安定すれば、自分でできることも増えていきます。

 

身の回りの世話を日常的に行っていくことは、家族にとって大きな負担でもあります。しかしそういった関わりの中で、症状の傾向を把握したり、調子の良し悪しを判断することもできます。

 

ヘルパーなど周りの助けも借りながら、患者と関わっていくと良いでしょう。

 

 

できることを伸ばしていく

統合失調症になると、できないことが増えてきます。

 

日常生活のことはもちろん、仕事や人間関係の構築など、健康な人ができることができなくなってしまいます。そういった状況に、自己嫌悪や自己否定に陥ってしまうことも少なくありません。

 

そんなときに、家族の対応としてできることが、患者本人のできることや好きなことを見つけ、伸ばしていくことなのです。

 

統合失調症になると、本人も家族もできないことばかりが目についてしまい、できていることが見えにくくなってしまいます。

 

そのような中で、できていることをどれだけ見つけられるかが鍵になります。

 

ほんの些細なことで大丈夫です。食卓のお皿を並べられるとか、歌が好きだとか、そういった小さなことでいいので、見つけて伸ばしていきましょう。

 

できることを任されることは自信になりますし、好きなことができると気分転換や症状の安定にもつながります。

 

また、そのようなことが見つけられると、症状が安定してから社会復帰に向かう時にも役に立ちます。

 

デイケアや作業所、職場を選ぶ時、本人のできることや好きなことを1つのポイントにすると、より本人にあった場所を選びやすくなるのです。

 

長い経過の中で、ぜひ患者本人のできることを一緒に見つけていってほしいと思います。

 

 

さいごに

自分の大切な家族が統合失調症になるということは、なかなか受け入れにくいことかもしれません。

 

しかし、統合失調症は、きちんと治療すれば回復可能な病気です。

 

家族の存在は患者本人にとって支えであり、治療と向き合うエネルギーにもなります。

 

これらのポイントを参考にしながら、統合失調症と向き合っていきましょう。

 

 

【執筆者】

小松亜矢子 看護師

小松さんのインタビュー記事はこちら

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