うつ病の克服にかかる期間は?看護師&心理相談員が解説

2016.08.26公開 2016.11.29更新
 
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あなたはうつ病と診断され、どのくらいの治療期間が必要なのかを考えるだけで、心配で落ち着かなくなっていませんか?

 

「本当に、うつ病を克服できるのか」という先の見えない不安に、気持ちが滅入っていませんか?

 

うつ病の治療期間は、個人差が大きいと言われていますが、症状が安定し始めるのがおおよそ3か月と言われています。

 

そこで今回は、うつ病の回復について、心の専門家に解説してもらいました。

 

 

発症直後、脳はエネルギー欠乏状態

うつ病と診断された直後は、思考力と判断力を生み出すエネルギーはガス欠状態です。まずは、医師が症状に応じて処方したお薬を、きちんと服用することが大切です。

 

その上で、体を休め、カウンセリングなどの力を借り、少しずつ、心のエネルギーを蓄えていきます。心のバランスを崩すと、睡眠・食事・活動のバランスも崩れてしまいます。

 

この心身のバランスを同時に整えていくためには、まずは休養を取り、徐々に毎日の生活リズムを確立して、そして心のバランスをゆっくりと整えていくことになります。

 

うつ病のお薬は、徐々に効果を示します。お薬が安定し、食欲や睡眠の状態が安定しはじめ、心の揺れ幅が小さくなってくるのが、1~3か月と言われています。

 

この期間は、心と体が「つらい」と感じるものからはできるだけ遠のき、心のエネルギーを補充することに集中することが一番の治療であり、“克服しよう”と意気込むには早すぎる時期といえるでしょう。

 

 

うつ病は再発しやすい

うつ病の治療を始めて3か月ほどすると、発症当初よりも心身のバランスは安定してきます。しかし、この時期は、あなたの心を支える綱はまだ細く、お薬や細かなサポートが必要な期間でもあります。

 

この時期に、「うつ病を克服した」と早合点してしまうと、簡単に綱の一部が切れて、バランスを崩すことになります。

 

うつ病は、再燃・再発を起こしやすい病気です。そのため、お薬とサポートを支えにリハビリ中のこの時期に、今までの遅れを取り戻そうと無理をすると、ストレスに対処するエネルギーはすぐに枯渇し、うつ症状が重くなってしまうことになります。また、

 

この大切な時期に、うまく社会復帰できなかったことで、自信を失い、うつ病の克服が、さらに遠のくことになってしまうこともあるので注意が必要です。

 

 

1年間は、“克服”よりも“折り合いをつける”

うつ病は、治療に個人差があります。ですが、心身のバランスが整い始めるのが3か月、服薬やカウンセリングがなくても、心のエネルギーを保てるようになるのに1年を目安にしていることが多いようです。

 

その期間は“うつ病を克服する”と意気込むよりも、心にたまったエネルギー量と折り合いをつけながら日々を過ごすことが大切です。

 

どう対処することで、ストレスをためず、生活リズムを安定できるのか、その方法を自分自身が見つけることができれば、うつ病を克服する道筋が見えてきます。

 

まずは、うつ病を克服するよりも、「うつ病と折り合いをつけて生活する」。

 

この心の余裕を持つことも、うつ病を克服するための一つのコーピングです。焦らずに、一歩一歩、“必ず治る”ことを信じて毎日を過ごしましょう。一歩一歩、確実に!

 

 

【執筆者】

村松真実 看護師・心理相談員

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