祖母のお金を盗んでしまった…母親とどう話せばいい?

倉本梓

回答者
倉本梓
臨床心理士

ご質問

私は現在うつ病で心療内科に通っています。

 

最近祖母のお財布からお金を取ってしまいました。

 

取ってしまった時の感情は覚えていません。

 

確かにお金はありませんでした。

 

近日中に親戚からお金を借りる話になっていたした。

 

事の経緯は祖母がお金が無くなり一緒住んでるおばさんに連絡し、私に連絡が来ました。

 

私白状しました。

 

おばさんからは犯罪者と電話で責められました。

 

お金は働いてから返すと話になりつつありますが、死にたいし消えてしまいたいです。

 

祖母は同居している母親に言いなさいと言いますが、私は母親には言いたくありません。

 

うつ病で迷惑をかけていて無職です。

 

うつ病のせいにするなといつも注意されるからです。

 

どうしたらいいでしょうか?

回答

はじめまして、ご相談ありがとうございます。

 

おばあさまのお金が無くなり、あなたがとったのではないかという話になっているのですね。

 
あなたにはそのときの感情の記憶がないということですから、なによりあなた自身が、今回のできごとに大きなショックを受けていると思います。

 

誰でも、自分でも分からないうちにお金をとってしまったと言われれば、気持ちが動揺します。

 
(もしかしたら、なにかの勘違いだった可能性もゼロではありません)

 

そのうえ、おばさまに強い言葉で責められとても恐かったでしょうしお母さまに知られるのではという不安もありますよね。

 

いろいろな思いがあなたのなかにあふれ、自分を責めたり、あせったりしておられるのではないかと心配です。

 

少し状況を整理して、今後のことをいっしょに考えていきましょう。

 

まず、現在あなたはうつ病の治療をされているのですね。

 
今回のことが直接うつ病の影響なのかどうかはわかりませんが、少なくともあなたが今、とてもストレスのかかる環境にいることは確かです。

 

親戚にお金を借りることになっていたとのことですので、お金の不安もあなたの大きな負担になっていたのでしょう。

 

ふだんとは違う、とても追い詰められた状況にあったのですからいつものように冷静に行動できなくても不思議ではありません。

 

さいわい、お金のことは折合いがつきつつあるようですし、あなたはこれ以上、ご自分を責める必要はありませんよ。

 
記憶がないのは決してあなたのせいではないのですから。

 

むしろ、それだけ追い詰められた今の状況をのりきるためにもまずはあなたの心と身体を整えることを考えていきましょう。

 

そのためにできることは、今されているうつ病の治療を続けること。

 
そして、あなたのつらさやもどかしさを分かってくれるサポーターをひとりでも増やすことです。

 

特につらいのは、お母さまのうつへの理解がまだ十分でないことですね。

 
今回のことだけでなく、普段からおうちで居心地の悪さを感じたり、迷惑をかけているという後ろめたさがあるのではないでしょうか。

 

あなたはご自分のうつを克服しようと、休養し、治療に通っています。

 
それは、あなたが今できるベストな対応です。

 
あなたは十分がんばっていますし、努力の方向性もまちがっていません。

 

「うつ病のせいにするな」というのは、うつ病についてよく知らなかったり、誤解している場合に出てくることの多い言葉です。

 
どう接していいか、どうサポートしたらいいかわからず、つい相手を責めてしまうという人もいます。

 

ですから、お母さまにあなたのうつ病について知ってもらい、少しでも誤解をといていくことで、お母さまもあなた自身も少し安心できるはずです。

 

具体的な方法をいくつかご紹介しますので、よかったら参考にして下さいね。

 

・主治医から説明してもらう

 

いちばん効果的なのは、主治医の先生にお母さまと直接話していただくことです。
専門家として、今の状態、できることとできないこと、具体的なサポートの仕方などをお母さまに伝えてもらうのです。

 
母親の理解がなく困っていることを先生に伝え、話をしてほしいとお願いしてみてはいかがでしょうか。

 
あるいは、お母さまと一緒に受診してもよいかたずねるのもいいですね。

 

・うつ病の情報を示す

 
うつ病に関する本はたくさんありますから、あなたに当てはまる箇所をお母さまに読んでもらう方法もあります。

 
家族の対応の仕方も書いてあると、さらに役に立つかもしれません。(ご家族向けの本もあります)

 
すぐに読んでもらえなくてもいいというつもりで、「時間があるときに読んでほしい」と伝えて渡せるといいですね。

 

・自助グループのサポート

 
うつ病の患者さん同士が集まる自助グループで、仲間に相談してみるのもひとつです。

 
他の方がどんなふうに家族と接しているのかリアルな声を聞けますし、同じ悩みを分かち合える安心感は大きいと思います。

 
家族といっしょに参加OKというところもありますので、自分に合いそうなところをネットで探してみるのもいいかもしれません。

 

くりかえしになりますが、あなたは十分にがんばっていますよ。

 
ですからどうぞ、ご自分を責めないでくださいね。

 

あなたが安心して治療に取りくめるよう、少しずつサポーターを増やしていきましょう。

 

あなたを応援しています。

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