就労継続支援B型とは?対象・支援内容・費用・申請方法・事例を専門家が解説

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就労継続支援B型とは?

精神障害を抱えているけれど、通院治療を続けながら十分に地域社会で生活ができるようになった。だからこそ、今度は自分が社会の中で働き、生きがいを得たいと思っている方も多いことでしょう。

 

ですが、精神疾患は、服薬の影響で眠気が来たり、集中力が続かなかったり、ちょっとした環境の変化で症状が悪くなってしまう日もあります。

 

そのような中でも、周りの理解とサポートにより働くことができる場所があれば良いですよね。今回は、このような悩みを持ちながらも働くことや、職業訓練などを行える「就労継続支援B型」についてお話致します

 

 

就労継続支援B型の対象 

一般企業で働くことが困難な精神疾患を持つ方、または就労移行支援などのサービスを利用したけれど、雇用に結びつかなかった方。

 

もしくは、一定年齢以上を超えていますが、就労の機会を希望し、技術訓練などによってその能力の向上・維持ができる見込みのある方。

 

 

就労継続支援B型の支援内容  

その人が持つ精神疾患の症状などにより、一般企業などに雇用されることが困難だと思われる方に就労の機会を与えるため、さまざまな生産活動を通して、彼らの知識や能力の向上に必要な訓練を行います。

 

就労継続支援A型は、サービス提供業者と利用者の間で雇用関係を結びますが、就労継続支援B型は、雇用関係は結ばずに、サービスの提供を行います。

 

ですが、利用者は働いた作業分の工賃をもらい、比較的柔軟に働くことができるシステムを用意しています。

 

また、訓練だけではなく、レクリュエーションなど集いの場を用意している場もあるので、マイペースに利用することができます。

 

 

就労継続支援B型の費用 

基本的に1割負担の利用料がかかります。ですが、収入状況によって、その負担上限額が変化することもあります。他にも、食事代などが実費負担になることもあります。

 

 

就労継続支援B型の申請方法、利用方法    

就労継続支援B型のサービスを利用したい方は、まずは主治医に相談してみましょう。

 

主治医がそのサービスを受けることを勧めた場合は、最寄りの市役所の障害福祉課など(居住地によって名前が違うこともあります)の窓口で、就労継続支援B型のサービスを申し込みたい旨を伝えます。

 

その際に、申請書などに記入を行います。精神保健福祉手帳を持っていない場合は、主治医からの診断書などが必要な場合もあります。

 

その後、1か月程度で福祉サービス受給者証が送られてきますので、それを持ち、自分が希望するB型施設に利用申し込みを行います。

 

 

就労継続支援B型の該当する事例 

【Aさん60代女性】統合失調症

Aさんは、通院治療を続けながらディケアにも長年通っています。服薬もきちんと行い、症状も安定しています。

 

ですが、学生時代の友人とばったり街で出会った際に、彼女が65歳の定年まではバリバリ働くと嬉しそうに話していたことがきっかけで、Aさんは今までの自分の人生について深く考えるようになりました。

 

自分は症状が安定しているといっても病気があり、障害年金をもらいながら生活してきたので、働くことなど考えてもいませんでしたが、「まだ何か自分にはできることがあるのではないか?」との思いが強くなりました。

 

このような思いを主治医に打ち明けたところ、就労継続支援B型のサービスを利用することで、気持ちが少しでも晴れるのではないかと提案されました。

 

働いた経験がほとんどないAさんにとって、ゆとりを持って働くことができるB型の利用は安心できるものでした。

 

ディケアスタッフとともに、サービスの申し込みを行い、福祉サービス受給者証を手にしたAさんは、簡単な軽作業を行っている、あるB型施設を利用することになりました。

 

そこでは仕事だけではなく、同じ利用者の方たちと話をできる場も与えられていたため、新しい友人もでき、自分も少しでも社会に貢献できているのだという気持ちが自信に繋がるようになっています。

 

働いて得た工賃を食費の足しに使えるようになったことも嬉しく思っています。

 

 

【Bさん30代男性】社交不安障害とパニック障害

Bさんは、通院治療を月に1度しながら自宅で療養中です。10代の頃から社交不安障害とパニック障害に悩まされ、外で働くことに自信がなく、通院治療に通うのさえ勇気が必要な日々を過ごしていました。

 

Bさん自身も、働きたい気持ちはあったものの、踏み出す勇気がなく今に至っています。30代を迎え、彼はもちろん、彼の両親も心配し、外来受診の際にその旨を主治医に相談してみました。

 

すると、主治医から就労継続支援B型サービスを紹介されました。

 

このサービスは、B型施設で何らかの作業をすると工賃がもらえ、スタッフも病気への理解や知識を持ち、時間帯なども柔軟に対応できるという説明を受けたことから、「これならやれるかもしれない」と思ったBさんは、B型サービス利用の申請を行いました。

 

Bさんは、精神保健福祉手帳を持っていたため、よりスムーズに申請が進み、あるB型施設で、簡単なパソコンのデータ入力を行うことになりました。

 

時間的縛りがきつくなく、開放的な雰囲気はBさんを落ち着かせるものでした。現在は、週に1回3時間程度通所しながら、働くことに慣れて行っている最中です。

 

 

就労継続支援B型の注意事項

就労継続支援B型は、就労継続支援A型と違い、雇用主と事業者は雇用契約を結ばず、作業した仕事に対して工賃を受け取るしくみとなっています。

 

そのため、収入は安く、就労よりも訓練という側面が強い面があります。

 

 

Misudu Kukita【執筆者】

久木田みすづ 精神保健福祉士 社会福祉士

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