自立支援医療制度とは?条件・メリット・デメリットを精神保健福祉士が解説

2018.05.09公開 2019.01.22更新

みなさんは病院にかかったとき、毎回どのくらいのお金を支払っていますか?

 

皮膚科や内科など、日常的にかかる病院では「数百円」ということも珍しくありません。

 

では、うつや不安、不眠などの症状で精神科を受診したとき、どのくらいの費用がかかるかご存じでしょうか?

 

【関連記事】

>>自立支援医療制度の申請方法・更新手続きとは?

 

自立支援医療制度とは?

精神科の診療には、精神科専門療法の診療点数がかかります。

 

一回の受診でだいたい1,400〜1,500円程度の受診料がかかるのが一般的です。

 

これは歯科などで「ちょっと高いかな」と感じる金額と同じくらいだと思います。

 

これに加えて、精神科の処方薬はうつなどの新薬も値段が高めで、漢方や睡眠薬もあわせて、4週間分で5,000円程度かかることもまれではありません。

 

この割高に思える診療報酬を助けてくれるのが、自立支援医療制度です。

 

自立支援医療制度では病院の受診料だけではなく、処方された薬も助成の対象になります。

 

必要な薬を適切に使うことができるので、安心して治療を続けることができるでしょう。

 

 

自己負担額が1割に

では、自立支援医療制度とは具体的にどんなものなのでしょうか。解説を進めていきます。

 

自立支援医療は通院治療が必要な精神障害の症状に対して、その自己負担額を軽減させるものです。

 

公費つまり、普段納めている税金から負担されます。

 

医療費の自己負担額は3割という方がほとんどだと思いますが、この制度を利用すると【1割】の負担で済みます。

 

先ほど、一回の受診で5,000円程度かかるとお話しましたが、これが1,500円から2,000円程度になります。

 

精神科に限らず、長期的に通院を必要とする病気は医療費の負担が大きくなりますので、負担が少なくなるのは経済的に助かりますね。

 

 

自立支援医療制度の利用条件

自立支援医療制度を利用するには、所得や納税額に応じた制限・区分があります。

 

収入の計算は世帯によりますが、「世帯」のとらえ方が一般的なイメージと異なります。

 

自立支援医療制度における「世帯」は医療保険と同じであり、家族の中でそれぞれが働き異なる保険証を持っている場合、別世帯として計算されます。

 

わかりやすくいうと「誰と同じ保険証を持っているか」ということです。

 

ご夫婦で暮らしていても、それぞれが働いて医療保険の加入者になっている場合、本人収入と納税額が自立支援医療制度の基準になります。

 

同じ医療保険に加入している世帯の構成員で、住民税をどれだけ納付したかによって、自立支援医療制度の上限負担額が決まります。

 

住民税23万5,000円以上を納めていると、公費負担の対象外です。

 

年収でいうと、およそ500万円以上の方が対象外といえます。

 

対象外とされる方も、毎回の自己負担は軽減されるので申請しておくとよいと思います。

 

菊池恵未

精神保健福祉士

精神保健福祉士として、都内NPOにて精神障害者の支援を行う。就労支援担当として面接同行や就職後の業務メニュー作成などをしてきた。障害年金や生活保護受給の相談にものっている。JCTA日本臨床化粧療法士協会認定のもと臨床化粧アドバイザーとしてメイクアッププログラムを実施。

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